ともしびの作品情報・感想・評価

「ともしび」に投稿された感想・評価

fuccalibra

fuccalibraの感想・評価

3.7
タイトルの「ともしび」。
どこにともしびがあるのか?
どこにもないじゃないか。
と主人公のアンナに
感情移入すればするほど
そう思う。
ともしびを探す映画だよ、とも思ったよ。

見事なくらい何があったのかとか、
主人公のアンナの感情表現が
排除され、言葉も最小限で、
俳句っぽいなーと思う。
だからこそ、こちら側は
「で?で?」と自発的に
この物語に入っていく感じがする。

孫の誕生日にケーキを作って
会いに行ったら息子から
邪険に扱われた時にさえ
公衆トイレで声を上げずに
泣いていたアンナ。

ずっと無口で、
表情もほとんど変わらない彼女が
泣いたから「泣いてしまえ!」と
思ったんだけど、
泣いたけど泣いたんだけど、
この上なくつらいのに
声を殺して泣いていた。

どれだけ自分を抑制してきたのか、
夫に寄り添い、子どもに寄り添い
という人生が垣間見える。

その人生が夫の収監によって
少しずつ変わっていくんだけど、
あまりにも淡々としているから
余計につらい。

飼い犬に無理やり餌を
食べさせようとしたり、
百合の雄しべをむしったりするのを
見るとほっとした。

歳を重ねていくことって
こういうことも含まれてくるんだなぁと
ちょっと背筋が寒くなりつつ
でも、見てよかったとも思う。

そして、
シャーロット・ランプリングの
かっこよさは最高です。
最後まで、よく分からないままだった。
夫が刑務所に収監された罪や、息子から絶縁された訳。
息子が父の何かを告発したようだけど。
孫はおばあちゃんのことを覚えているから、まだ最近のことのようだ。

それでも、主人公は、家政婦として働き、演劇サークルに通い、家では毎日の生活を続ける。
飼っていたいた犬を手放したところで、この人には何もなくなってしまったのではないかと思う。
彼女は1人。
それに気づいて悲しみに陥ってしまったのか。

私は何かを見逃したのかもしれない。
adamo

adamoの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

台詞がなくても立ち姿・表情・目の言葉で、主人公の心が伝わりました。
ケーキを持参して孫と息子に会いに行き、孫には愛されても息子に追い払われた時の戸惑い。
その絶望を息子の前で押し殺しても、1人トイレで泣き叫ぶ絶望。
顔の深いシワと息を吐き出しきった心の疲れと目の光の消えた顔。
人生は楽しいときはほんのわずか。
ほとんどは辛いことばかりの連続。
そしてフランス映画らしくエンディングの結末もなく、
見ている人が答えを導きださねばならない。
リアルでした。
yossy

yossyの感想・評価

3.4
夫が収監され、妻の日常が崩れていくのが観てて哀しい
愛犬も妻には懐かないし、息子は冷たいし、この歳で孤独になるって寂しすぎる。。

あまり語らず、不安や孤独、怒りを表情や仕草だけで感情表現してるところが凄い
え、終わった…(@@;)
というのが鑑賞後の感想。

淡々としていたけど 目を離させないシャーロット・ランプリングの存在感。
未見の映画をDVDで観たよ♡

人生の終盤に差し掛かった心の陰影をシャーロット・ランプリングが哀愁漂う演技で表現し、第74回ヴェネチア国際映画祭女優賞に輝いたヒューマン・ドラマ~🐽💨どうやら夫が近所の子供に何かして逮捕されたみたいだ、全編淡々と日常を映す中で家に残された妻の孤独感と疑惑感が表情だけで展開される異色のサスペンスになってたよ~😓😓😓😓
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このレビューはネタバレを含みます

1人の老女を追いかけたドキュメンタリーを観ているような映画。
決定的なことや劇的なことは描かれていない。観ている方は、ひたすら彼女の哀しげな気配を感じ取り続けるしかない。
彼女がこの先どうなるのか、考えると胸が詰まる。
イヌっころも手放してしまい、、涙
どんどん孤独になり、静かに追いやられていく老後は見ていてつらい、、
>アンナの夫の罪を意図的に明確にしなかったのは、
>映画の核心から注意を逸らしたくなかったから

との監督の言葉があるのですが、
確かに
夫が何を犯したのか、アンナの過去に何があったのか
それらを知りたいというよりも、
今のアンナの心情に近付きたいという気持ちにさせられました。

地下鉄での独特な撮影方法などによって
アンナの感覚を疑似体験している気にもなるけど、
やはり彼女の気持ちは、はっきりと見えてこない。
アンナが周囲に心を開かないのと同様に、
おそらくシャーロット・ランプリングは
あえて鑑賞者に心を開かないように
演じたのではないかと感じました。

今まで見た作品の中で、最も老けていた
シャーロット・ランプリングとアンドレ・ウィルム。
もちろん現時点では、彼らが最高齢の時に
撮影した作品だからということもあるけど、
きっと生理的な理由だけではないはず。
mikoyan358

mikoyan358の感想・評価

1.5
年老いて静かに暮らす夫婦に波風が立ち...という内容をシャーロット・ランプリングが演じたら「さざなみ」などの先例に沿ってすべからく名作になりそうな感じがするが(笑)、これはちと雰囲気が難解であった... 色々あった旦那と、という大きな話の流れは見えるが、基本的にセリフは少なく映像で感じろというタイプの作品で朦朧とする意識との戦いも加わり、決して観ていて興味をひかれるものではなかった。シャーロット・ランプリングのクールな目がもたらす圧倒的な存在感ありきで作られた感じで、確かに終始険しい表情の彼女の印象が全部持って行った感がある。
Yuno

Yunoの感想・評価

4.0
シャーロット・ランプリングの演技を観るだけでも価値があると思います。
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