ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうたのネタバレレビュー・内容・結末

上映館(3館)

「ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた」に投稿されたネタバレ・内容・結末

インディーロックネタやレコード店、ちょっとした会話等がリアルで、キャストも皆好演。作品世界に自然と引き込まれる。冒頭、主人公のレコード店主がタバコを吸いながら眺めているのは、ウィルコのジェフ・トゥイーディーが息子とやってるユニットの映像で、この人も娘とバンドやるのを夢見てるんだなと、知ってる観客に思わせるシーンですが、後半にジェフ本人が登場して驚きました。予想の数倍よい作品でした。
大好きな映画がまたひとつ増えた。
エンドロールの短さの低予算感とクオリティが一致していない。
立川シネマシティの極上爆音上映のサウンドで観て欲しい、怪物スピーカーから出る重低音のライブシーンが最高すぎる。
本当に生ライブで聴いているような感じ。
もしくはそれ以上か。

キャラクターが全員魅力的だった。

Spotifyでバズった時の興奮の仕方と見せ方で、事前にあらすじは分かっていたのに鳥肌が立った。あと、フランクのまじダッシュが良すぎる。

フランクには自転車に悲しい思い出がある。サムは乗らせてもらえなかったであろう自転車を、乗れるようになったことで、父から独立することを暗示させるという見せ方もすごくいい。

最後のライブシーンの最初は誰も興味なくて、徐々に巻き込んでいく感じとか、王道だけどすごくよかった。ライブ中、曲の良さとか2人の過去と未来とかでずっと涙がこみ上げてきた。

「人生に迷った時こそ芸術は生まれる」
「力をつける前に勇気をもて」
という言葉は自分には響きまくった。
とくに前者、自分もイラストレーターとしての創作活動に勇気をもらった。
ほんとにいい映画だった。

個人的にヘレディタリー継承を観た直後だったので、トニ・コレットの幸せな演技を観れてよかった。
2019年劇場58本目。シンプルに劇中歌にどハマり。オリジナルソングがめちゃくちゃレベルが高い。ストーリーはシンプルながら曲を作る瞬間の喜びや楽しさはジョンカーニー作品の様に輝いて伝わってくる。ただ音楽の万能性や「魔法」をフューチャーするより現実よりと言うか上手くいか無い事が多いよねって言うのがこの作品の特徴の一つ。でも音楽は生活の一部で必要不可欠な基礎の部分と結びついてそれが人と人の繋がりに寄与する、そんな終わりは良かったと思う。とにかく閉店ライブは映画館もっと言うとシネマシティの極音で観ないと魅力が半減するのでおススメします。
冒頭と終わり際は文句無し。
音楽によって繋がる親子の絆。
他の音楽映画でもそうですが、音楽を作り上げるシーンにはやはりアガってしまう。
主人公の『音楽が好きで好きでしょうがない』のがよく伝わってくる演技が素晴らしい。





ただし、映画として上品すぎる、良い子すぎる故の物足りなさを少々感じました。
中盤がいまいち退屈。
Spotifyでバズって盛り上がっていくのかと思いきや、スカウトが来た件も特に掘り下げず、父娘各々の等身大の(年齢相応の普遍的な)悩みに終始してしまう。
正直、父親の恋愛パートとか不要だったような…。
物語の焦点が絞れず、主軸がぶれてしまった印象。





(余談)
お婆さんを演じているのがトニ・コレットだったので、『ヘレディタリー』を思い出して不穏な気持ちになったのは自分だけでしょうか…笑
『ヘレディタリー』の呪い恐るべし…。
深くもなく浅くもなく、軽い気持ちで楽しめる音楽映画でよかった。

からっとしているけど絆の強さを感じさせる父娘関係がとてもよくって、「ね~一緒に音楽やろうよ~」とお父さんが駄々をこねてもうざくない(笑)

音楽そのものは超好みでよかった。カーシー・クレモンズのハスキーボイスが好き。ニック・オファーマンがとても綺麗な目をしていることを初めてしりました~(今まで注目して見たことなくてごめんなさい)

お父さんとトニ・コレットがくっつかなくてよかったし、サムも恋人と離れたくないからと故郷を離れないことにならなくて、着地点がどちらも素晴らしい。『はじまりのうた』があれだけいい作品でヒットもしたので、例えとしてでてきてしまうのはしょうがないけど、両方比べて「どちらがいい」ということにはならないと思う。決して二番煎じではなくどちらも優れたバランス感覚の作品だし、音楽の好みで見分ければよいと思う。
やっぱり音楽を主題にした映画はハズレが少ない、というか観たことがないかも?
こういう映画は好きなので、気持ち的には80点。
ただどうしても気になる点があったのでスコアは少し低め。

まず、「はじまりの歌」然り「シングストリート」然り、音楽映画は基本的に音楽が好きな人たちが作っているので、メインテーマ以外のBGMもすごく良い(語彙力...笑)、サントラ必須。本作も例外ではなく、鑑賞後はすぐにサントラを聴いた。
完全に持論ではあるが、音楽って映画の中ではかなり重要な部分なので、そこが確保されてる時点で音楽映画は観る価値がある。笑

サムとローズの愛も純粋で、描き方が素晴らしかった。同性愛がかなり自然に描かれている映画だった。LGBTが広く認知されてきている証拠な気もする。

気になった点としては、やっぱりストーリーに起伏がない点。最後まで面白い!って思うシーンはなかった(まあ仕方ないんだけども)。レズリーは都合いいビッチにしか思えなかったし。
あとサムは序盤ガリ勉キャラだったのに途中から一気に勉強やらなくなって(というかシーンがないだけか)、ほんとに医者になるの?っていう疑問が湧いてきてしまった。
ラストも西海岸まで行って歌うたってたし。あれは結局勉強しに行ったのかアーティストとして行ったのかハッキリしなかった...。(学費貯めてたから多分勉強しに行ってるんだろうけど。)ちゃんと医者になれるのかなーっていう不安が残ってしまった点が少し残念。

とは言え、個人的には好きなので総合的には高評価だし、辛くなった時に観返したい作品。
サントラが素晴らしかったな~、、
サムとローズの愛が美しくて、別れのシーンは胸が苦しくなった 愛する人との別れはどんな状況でも悲しくて寂しい
音楽的が完成していく高揚感と反比例してうまくいかない現実とのコントラストが切ない作品。ピークはライブシーンでかなり泣けた。
ぼくも将来は娘とセッションしたい。

なんだかんだいってみんなやっぱり音楽がすきだよね!ということが確認できる、素敵な作品。

あと、もしレーベルと契約してたら親父は正式メンバーとしては残してもらえずコンポーザーとかサポートになったんだろうなあとどうでもいいことを思ったり。
泣きました。好きな作品です。

最後に親子でセッションするシーンが最高で、それを観るための作品だと思います。
自分の夢や親子の些細なすれ違い、恋人との関係などで雁字搦めにされた心を解き放つように歌い上げる姿に思わず涙しました。
旅立ちの歌を笑顔で歌う2人に感動させられる良い映画でした。
こんなに音楽の趣味が合う映画があるだなんて!

始まりに流れるのはTweedy、
友達から教えてもらうのはMitski、
カラオケで盛り上がるのはChairlift、
SpotifyのプレイリストにはIron&WineにSpoon、
レコードショップのお客さんが見るのはJapanese BreakfastにKevin Morby、
最後の締めはAnimal Collective…
そしてJeff Tweedyの本人出演!

これだけでもかなりお腹一杯だけど、肝心のストーリーも心温まるステキなものでした。登場人物全員がキュートで、幸せな気持ちになれたな。
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