ブラッディ・ミルクの作品情報・感想・評価

ブラッディ・ミルク2017年製作の映画)

Petit paysan

製作国:

上映時間:90分

3.8

あらすじ

「ブラッディ・ミルク」に投稿された感想・評価

KentF

KentFの感想・評価

3.7
フランスの田舎で、実直な青年と、家族、友人、村人が織りなすリアリズム。YouTubeも交えた社会派ドキュメンタリーのような作品。
1頭の牛から始まる不安、焦燥、恐怖、苦悩。親から引き継いだ名高い畜産場で突如発生した家畜伝染病。1頭でも感染が発覚すれば即座に他の牛も殺処分をしなければならない。感染したことを知っているのは自分と獣医の妹だけ。

以前国内でも口蹄疫が流行して感染が疑われた牛や豚が大量に殺処分された。食の安全を守るためのやむを得ない措置と言えばそれまでだけど、畜産家からすれば手塩にかけて育てた家畜が一瞬で処分されてしまうのは絶望の極みだったに違いない。

「何で自分の農場が」という納得がいかない気持ちと「どうにかしないと」という焦る気持ち。安寧な生活が脅かされた時に取った人間の行動とは。

実家が酪農家の監督だからこそ表現出来たリアリズム。でもこれって舞台が違っても同じ様な場面が結構ある(例えば仕事のミスや人身事故を犯した時とか)。損得で判断した行動の先は果たして幸かそれとも不幸なのか。「道徳」という優しい言葉だけでは整理が付かない作品でした。
上旬

上旬の感想・評価

3.2
世間の理不尽な冷淡さを描くなら最後まで徹底してほしかったし、映像も割と普通というか。

理不尽さを描く映画は今年は『ドッグマン』という傑作が出てしまったからなぁ。

期待してた映像美も別になかった。観なくてもよかったかなーと思ってしまった。
いわゆる「あかんではないか」系で、ドミノ式にどつぼにはまっていく一酪農家の話。
一歩、牛小屋に入れば、スリラーの世界。掛け算の妙。
牛がかわいいからまじでつらい…。

公開厳しいのかもしれないけど、アップリンクとかでやってくれないかしらね…。
erigio73

erigio73の感想・評価

3.3
緊張感はあったが、主人公の俳優にはあまり共感出来なかった。子牛が自宅の居間にいる様子は可愛かったが、、触感や臭いがしてきそうな映画だった。
まさわ

まさわの感想・評価

4.0
主人公が歩き回るたびに全酪農家が恐怖で絶叫しそうな…心臓に悪い。
TOT

TOTの感想・評価

3.9
‪両親から継いだ農場で乳業を営む男に訪れた伝染病の恐怖。
一頭でも感染すれば全頭処分。
休み無く働いて不安に苛まれる心と体が起こす暴挙。
彼が愛した、商品ではなく彼の全てだった牛の命がズシリと重くのしかかる。‬
つらいつらい社会派酪農サスペンス。
‪社会派酪農サスペンスって字面打ってみて新しいな!って思ったけど『闇を生きる男』もそんな感じか。
あれは社会派畜産バイオレンスドラマか。
でも、辛さは似てるな。
‪主人公は最初から神経衰弱気味で、絶対ヤバいことをするな…って予想通りに加速度的に道を踏み外していく。
現実世界では誰にも心を許せない孤独な彼が、ネットのEU陰謀論や動画に耽溺するも何やらリアルで、止められない悲劇と失われる命に胸が痛んだ。
‪主人公は最初から神経衰弱気味で、絶対ヤバいことをするな…って予想通りに加速度的に道を踏み外していく。現実世界では誰にも心を許せない孤独な彼が、ネットのEU陰謀論や動画に耽溺するのもなにやらリアルで、止められない悲劇と失われる命に胸が痛んだ。
はぁぁ牛ちゃん…牛ちゃん…‬。

EUフィルムデーズ
kyoko

kyokoの感想・評価

4.0
両親から受け継いだ酪農をひとり営むピエール。牛ひとすじの彼が見る夢はやっぱり牛、ギューギューの牛。
ある日一頭に伝染病感染の兆しを見つけたピエールは酪農家として絶対NGのタブーを犯してしまう。
ついてしまった嘘は彼を追い詰め、可笑しくも哀しいジタバタのあげくの、うん、そりゃそうなるよね…的な結末が虚しい。

動物伝染病によって生活が脅かされる恐怖はもちろん、理不尽さ不平等さに対する怒り、何より大切に育ててきたものを失う喪失感が少ないセリフながらリアルに伝わってくる。酪農家で生まれ育った監督だからこそ描ける、ある意味これはドキュメンタリーと言っていいと思う。


彼の悲劇の始まりと言えなくもないパン屋の娘のブサイクさ加減が絶妙。
AS

ASの感想・評価

4.0
服従と不服従のタイトロープが孕むサスペンス性に胸が轟き、そのあとに横たわる空虚さ・歯痒さが胸を貫く。
食卓へのテロ行為と見紛うばかりの背反行為は、強烈な嫌悪感情を喚起させ、我々の食の安全問題とも接続、再認識へと導く。そのへんも巧い
一

一の感想・評価

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すごいおもしろかった。オープニングから寝室に牛がギュウギュウ。「なんだ夢か」、と寝ても覚めても牛のことが頭から離れない主人公ピエール。一頭の牛が伝染病にかかったことで、ピエールが切実なんだがときにすごく滑稽な嘘を重ねていく。そのあいだにも事態が無慈悲に進行していく様は、キリキリするサスペンスとコメディの見事なブレンド。自ら殺して埋めた牛の数合わせのために警察官に「食べた」と嘘をつき、スーパーでロース肉を買い込むシーンすごい笑う。酪農ドキュメンタリーとしても興味深くてスクリーンをマジマジ見つめてしまう。
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