氷の季節の作品情報・感想・評価

氷の季節2018年製作の映画)

Før frosten/Before the Frost/Et bedre liv

製作国:

上映時間:104分

3.8

あらすじ

「氷の季節」に投稿された感想・評価

cookie

cookieの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

東京国際映画祭 コンペティションにて(審査委員特別賞受賞)。
映画には、一筋でも未来に光を感じさせるものであって欲しいとの期待があるが、本作は真逆。厳しい現実をとことん突きつけられる、見ていて本当に辛い辛い内容。
貧しくとも協力し合い生きてきた家族。貧困から抜け出そうととするのだが...
人の心も変えてしまって悲しい。最後まで救いがなく、暗くて重すぎる分だけ、やるせない気持ちがいつまでも心に引っかかる。
心まで寒くなりそうな冬の映像が印象的。
Ichiro

Ichiroの感想・評価

3.9
スカンジナビア航空機内で見られたから鑑賞。見逃していた映画だから嬉しかった。
北欧の凍てつく大地の厳しさとイェンスの内心描写がマッチしていて、凄味がある映像世界になっている。タルベーラ程淡々としていないが、彼の作品が好きな人には刺さりそう。
しもむ

しもむの感想・評価

4.0
東京国際映画祭最優秀男優賞&審査員特別賞受賞&友達の猛プッシュもあって鑑賞。
こんな場所住みたくないと思える程寒々としたデンマークを舞台に、描かれるのは人間の業。
裕福さとプライドを引き換えに、地主には何度か選択する場面を突きつけられるんだけど、全て欲に従ってしまったが故に…という感じ。
これは一種の寓話だと感じた。

娘と父親の心境と立場が逆転していく展開も面白いし、ラスト、あの場面で終わらせてる所も痺れた。
地主の今後を考えずにいられなかったし、自分が同じ立場だったらどうしただろうか、とも考えた。
なかなかに後を引く作品、素晴らしかった。
爆睡系かと一抹の不安があったけど、幕が開けてみれば傑作でした。みすぼらしい爺さんが主人公の映画で4.5以上つけるの初めてです。

絶対悪さえも必要悪に呼び替えてしまえる、人間の自己正当化の性質が顔を出し、それがスパークするときの鈍い光が目に見えるようでした。
haruka

harukaの感想・評価

4.0
人間、目の前にチラついた富と、一度あげた生活水準は落とせない、守りたい、そういう生き物なんだろうなと思わされる。覚えた喜びを、なかなか手放せない。かぶる帽子が変わること。日曜の教会で席があること、その席がより前方であること。気がつけば、自分で自分の首を締めて、もう戻れない。

メス、スペルはMADS。
sidekick

sidekickの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

● トーキョーノーザンライツフェスティバル 2019
●料金1200円
●あらすじ
イェンスは、荒涼とした農地で娘とふたりの甥と暮らしていたが、小麦の不作に苦しむ中、厳しい冬を目前に控えていた。窮地に立たされた彼は、裕福な農家に土地を売り、娘を嫁がせるが…。1850 年代のデンマークを舞台に、娘の幸福のためにそのモラルを揺るがせていく父親の姿をサスペンスフルに描く。
●内容も陰鬱だが、画面も終始真っ暗。照明は自然光とランプとロウソクの灯りだけ?
●全面的に父親が悪いとは思わない。娘の持参金の為に保険金目当てで放火、結果的に甥っ子らを見殺しにするけど、可愛がってはいたし…。娘の変わり身の早さと嫁ぎ先の姑の奸計に慄然。
●娘にダンスのステップを教えていた父親のささやかな幸せのシーンに対し、ラストに結婚式で娘と踊る父親のこんなはずじゃなかったと思われる複雑な心情の幕切れも見事。
ゆうき

ゆうきの感想・評価

4.0
ノーザンライツにて。タイトルからして不穏な気配がぷんぷんなんですけど、案の定の北欧あるあるつらみ映画でとても良かった。観終わった時の口の中に砂でも残ってるような後味。これですよ、これ。
家族のためを思っての行動が家族を破滅させていく。でも何もしなければやはり破滅していたかもしれない。それでも、それだとしても、あの犠牲に見合う価値はそこにありましたか。自分だったらどうかな。貧困はつらいものな。
彼らの将来に想いを馳せてしまう。
東京国際映画祭でスケジュールが合わず観られなかったけど、トーキョーノーザンライツフェスティバルで上映され、やっと観ることが叶いました。
とにかく救いがなくて、重厚。デンマークの曇天、映像も暗く、心がどんよりしてしまった(大好物)。ほとんどホラー。
あまりの極貧さに牛を売るように娘を売る。
広い農地・湿地があっても、作物は実らず人手もなく、今日食べるものにも欠く。でも地主であり続けなくてはいけない。教会で良い席に座らせてもらうために。
最善と考えて画策したはずなのに、大事にしていたもの全て失う。牛は主人公のメタファーだとしたら…。
脚本の完成度の高さに感服。秀作だと思った。
XiaoZhang

XiaoZhangの感想・評価

3.7
壮大な自然とか綺麗な風景なんてものはなくて、寒さと飢えと不毛の地と暗さと悲しみと選択肢のない選択とか目を逸らしたくなるような人間模様だった。これは後に残る映画。
音楽は大好きなDanish String Quartetのルネが手掛けたそうで、彼らの和音がこれまた美しすぎて、アルバム収録の曲が流れた時にはちょっと放心状態だったな〜 美しいとかカッコいい北欧じゃないのを知られてよかったなあ
miyagi

miyagiの感想・評価

3.0
トーキョーノーザンライツフェスティバル2019より。
貧困を抜け出すため、家族を幸せにするため、主人公のじいさんは懸命に生きるのだが、目的意識を見誤ると不幸の道に転げてしまうことがまざまざと示される。

とはいえ、狙いだと思うがさすがに画が暗すぎる。
何やってるかわからないレベルで、見ていて辛かった。

最後の娘の「ありがとう」があまりにも意味深。



2019劇場鑑賞21本目