にっぽん昆虫記の作品情報・感想・評価・動画配信

『にっぽん昆虫記』に投稿された感想・評価

今村昌平

左幸子は不幸がよく似合う。

農村 山の神
母の不義
母に愛されず父との複雑な関係
戦争 貧困
地主への足入れ婚 出産
製糸工場 女工
終戦 労働組合
上京 出稼ぎ
振興宗教 売春婦

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大正から昭和にかけてを生きた女の半生をドライな圧倒的リアリズムで描く。
一人暗部を歩く女の、ほとんど悲劇しか起こらない内容なのに、時折流れる口琴が使用された劇伴のおかげでどこかトラジコメディのように…

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女が昆虫のように社会の底辺を這いずり回るように生きていく話。

自分が忌み嫌っていた女将のセリフと全く同じ事を部下に放つ。自分の持つ欲はどこまでも上限を知らず大きく膨らむ。その欲望はいつかは破裂する…

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3.7
2025.069

やべー、背中に這っているような感覚になる。1人の人生をこうも表現できるのはすごい

貧しい農家の父無し子から売春組織の元締めにまで成り上がった実在人物の綿密な取材を元に撮られた、大正から昭和にかけての日本裏風俗史ともいえる作品だ。大正7年誰の種だかわからないまま産まれた松木トメ(左…

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文鳥
3.7

土のうえを歩く虫のワンショットから始まるこの作品は、昆虫のように日本の底辺を生き抜く女が主人公の作品である。とにかくどこまで行っても土着的な生命力が迸っており、ジリジリとじめっぽくむせかえるような気…

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