日本の悲劇の作品情報・感想・評価

「日本の悲劇」に投稿された感想・評価

たま

たまの感想・評価

4.0
映画館で観れてよかったです
少女のようで母であり女である主人公の最後に見惚れてしまいました
t

tの感想・評価

4.0
冒頭から戦後混乱期のニュース断片が吹き荒れて陰鬱な話が始まって面喰らうが、期待以上の面白さ。楠田浩之のドリー撮影が全編冴えてわたってる(特に墓地や駅ホームのシーン)上に、望月優子は不憫だが感情を失くしたような子2人があまりに無慈悲で良い。教え子の桂木洋子に恋する上原謙も◎。彼が彼女の家を訪れる辺りのシークエンスは、木下流のナチュラルな時間軸移動やブレッソンみたいな編集含め充実度が半端ではない。往時の熱海の街並みも堪能できる。佐田啓二が流しのギター弾き。
うさぎ

うさぎの感想・評価

5.0

墓場の5分35秒間の長回し、名シーンでした。素晴らしい映画だったな。
時は戦後の、ある母子の物語。
現在の物語の中に回想シーンやその回想当時の時事ニュースの映像や新聞記事が時々 出てきて時代背景もわかりやすい。
しかし回想シーンやニュースの場面は音が一切無くちょっとシュールな印象を持ちました。
夫を亡くし子供たちのため旅館で懸命に働く母親だったがやがて子供たちに見捨てられてしまう。
でも決して薄情な子供たちとは言えない。
私が子供たちの立場だったら同じようにしてしまいそう‥‥。
戦後は皆んなが大変な思いをして生きてきたのだなと、皆、強くならざるを得ない状況の時代だったのだろうと‥‥。

佐田啓二さまがギターで弾き語る「湯の町エレジー」が 胸にしみます。

写真の物憂げな表情の女性が主人公ですがたくましそうに見えて( 確かにたくましくはあるのですが‥)ボロボロ泣いてばかりのシーンが多かったです。

ラストが驚き!!
お墓のシーンと悲劇が起こる駅のシーン、そこに加わる駅員のアナウンスがすごく好き
『衝動殺人』を思わせるような厭らしい陰鬱さが垂れ流されて苦痛だったが、ラスト20分くらいから急激に画面が良くなる。
斜め下の階段からホームを歩く母親を撮ったカットはスゴい迫力。
この映画が嫌なのは、単純に母親と子供のどちらかを悪者にはできない点だ。
母親目線で見ると息子たちは恩知らずの極みだが、子供目線で見るとそれなりに母親を嫌悪する理由がある。
後ろ指をさされたり暴力を振るわれたり…あまつさえ姉などは「おめえの母親もパンパンだろうが」と悪ガキに強姦までされている。
しかし、母親からすると、子供を生きがいにしながら女手一つで頑張って育ててきたことに変わりはない。
そんな母親にも子供達は容赦ない。
過去の売春やでき婚について息子からなじられる母親。墓場で見捨てられるシーンの母親の哀れさ。
(見捨てられる場所が「墓場」というのがまた…)
「お母さんの思う様になるような、そんなだらしない息子達だったら今の世の中じゃ生きていけないなんですよ!
お母さんさも世の中を知ってるつもりでいるけど、お母さんが知っているのは酒と男の世界だけだ!バカだから!」
そんな言葉で罵倒する息子に対して、「久しぶりに"お母さん"と呼んでくれた」と力なく喜ぶ母親のやるせなさ。

一体、この母親の人生とは何だったのか。何のために生まれてきたのか。哀れで仕方ない。
強いて言えば、母親や英語教師の妻への反発からとはいえ、皮肉にも「男」を味方に付ける事で周囲より優位に立てる事を覚えた姉は、おそらく大嫌いな母親に近い人生を送るだろう。
「親子の繋がり」というにはあまりにささくれているが、子供から存在を全否定されるよりは救いがあるだろうか。
N

Nの感想・評価

4.0
 戦争未亡人の母親は子のために一生懸命働いたものの、息子は養子に、娘は家出してしまい、辿り着いた母親の数奇な運命を描く。
 挿入される戦後の事件だけでなく、この母子もまた戦争の爪痕であり、「日本の悲劇」の一端を担っていたのではないか。
やみこ

やみこの感想・評価

5.0

戦争によって全てを失った晴子が残された2人の子の為に、
闇屋や売春、女中などをしながらも必死に働いて子供を育て上げるが、息子は金持ちの家へ養子にいき、娘は好きでもない妻子持ちの男と駆け落ち。
度重なる不幸に消沈した晴子は..

戦後のシングルマザーに重点を当てた社会派映画。
台詞劇ではないかと思うぐらい台詞回しが上手い!

身勝手で薄情な子供達や兄夫婦、登場人物達。彼らも生きることに必死だから責められないんだけども、
母が頑張っても頑張っても報われない姿は泣けてきます。
最初の明るい人柄が途中から哀しみを帯びた幸薄そうな人柄に変わっていくギャップも素晴らしかった。

傑作!
kana

kanaの感想・評価

4.2
戦後の個人の生き方や価値観が転換したことによる悲劇。恩を着せあい恩を仇で返し合う母と子供、親戚、地域社会。誰もが自分だけを守るために行動し、発言している。娘と息子がそれぞれ母に対して「ばか」と言うのはとても衝撃的だった。自由に生きることと他をかえりみないことは違うと思った。
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