終戦後8年、当時のリアルな映像を挟みながら、1人の母の目を通して戦後を描く。
春子(望月優子)は戦争で夫を亡くし、娘と息子のために熱海で女中をしながら必死で働いている。食糧もない戦後の混乱の中、苦…
出てくる人物みんなエゴに溢れている。戦後の日本社会、充満する貧困。生活も心も貧しくなり卑しくなり信頼なんて持つことができない。
母親からしたら、貧しいながらも一生懸命働いて稼いで子供の夢を叶えよう…
木下恵介監督にしては珍しい、
徹底したリアリズムで、感傷の余地を与えない厳しい作品。
女手1つで育てた母親の苦労に対し、
子供はあまりに冷たい。
戦後の混乱期で、なりふり構わずお金を工面…
タイトルに偽りなし。
母の気持ちはもちろん、子の苦しんできた過去もわかる。
にしても、社会の歪みや貧困は子供や女性など弱者をいち早く深く傷つけてゆくよね。
途中、怖すぎて2回ほど停止してしまったん…
木下恵介監督の作品は、そのほとんどが苦しい状況の中でも前を向いて突き進むメッセージがが込められているという印象でしたが、本作は負の連続が積み重なった、まさに「悲劇」。戦後の貧困が生む負のスパイラルに…
>>続きを読む1953年のモノクロ映画。終戦後の日本で貧しく生きる一つの家族の物語。
作品の特徴として、当時の新聞の紙面を映して戦後日本の悲惨な社会情勢を、物語の登場人物たちの生活と交差させるように演出がなされて…