ソワレの作品情報・感想・評価・動画配信 - 8ページ目

「ソワレ」に投稿された感想・評価

sugar

sugarの感想・評価

4.0
風景に惚れた。役者に惚れた。
映画に惚れた。

これって説明いらんねん。
ひねりもいらん。
5年後、作品が自分の中に残ってればいい。
蛇らい

蛇らいの感想・評価

3.0
序盤の方はかなり心配して観ていたが、ラストを頂点に尻上がりに良くなっていく。

本作の監督である外山文治という監督の作風は、おおまかなストーリー構成の中で、セリフを思いっきり削ってみたり、環境音を長い尺で多用してみたり、風任せと言ってもいいくらいに形式を嫌う傾向にあるように感じる。

本人はそれを観客を信頼しているという大義名分の上で意識的にやっていて、言葉にならないことを言葉に直さないというスタンスだ。本作を三幕構成で分けるならば、設定のシークエンスの部分はセリフ自体に意味を持たせず、事象のみでキャラクターと状況を説明していく。

本来ならエモーショナルに盛り上がる後半で敢えてセリフを削ったり、役者のポテンシャル頼みの構成は後半で生きることが多い。観客を信頼するというある種の自由さは、シーンの積み重ねの果てにあると思う。

その中で本作は序盤からそれをやられるので、どっちにハンドルをきっているのか掴みどころがないような感覚になり、観客が宙ぶらりんになる時間が、事件が起きるまで続く。それをやるならやるとしても、掴みで映画の精神的な輪郭はしっかり把握しておきたいなと感じた。

その後は若者の逃避行ものとして、和歌山というあまり親しみのない、けれどもどの地方にも共通する殺伐とした風景と時折見える雄大な自然のコントラストに青春のアンニュイさが増幅する。

ありがちと言えばありがちな若者の逃避行、ロードムービーにどのような付加価値を与え、着地させるのかと思っていたが、ラストが100点と言っていいくらい素晴らしかった。単に物語としての締まりとしてもうまいが、主人公ふたりの関係性と、お互いに与え合う影響の哲学にとても共感できた。

主人公は役者志望だが、売れているわけでもないし、お金もなく、詐欺師の受け子などもしてしまう。誰かの記憶に残れるから役者を目指していると言う。一方、芋生演じるタカラは父親からの性的虐待の記憶から逃れられず、心の奥底に閉じこもる。

誰かの記憶に残るという簡単なようで、奇跡のような現象において、すべての出来事が自分で帰結するように締め括られるのが、どうしようもなく愛おしい。

また、知り得ること、知り得ないこと、届かなかったこと、知っていたかったこと、知ったこと、これらの現象の交差ほど切なくやりきれない思いになることはこの世界そうはないだろうと思う。誰かが放った思いは、すべての届くべき人にどうか届いて欲しい。

このレビューはネタバレを含みます

実際に起こりそうなリアリティのある話だけに、細部が気になってしまいました。

まず、主役の二人。

村上虹郎さんは、演技は巧いと思いますが、どうしてもこなれた演技に見えてしまいます。

不幸な女の子を演じた、芋生悠さんの方が真に迫ってた気がします。

そして、女の子が鬼畜の父親を刺して、二人で逃げるシーン。

あんなに血だらけで逃げたら、普通はすぐに捕まります。

しかも、昼の場面から、いきなり夜のシーンに変わるし。

電車乗るまでに、どんだけ走ったんでしょうか??

その後、夜中に隠れた車の中で、巡回中の警官に職質されるシーン。

機転をきかせて、車内でエッチしてたように装った事で無事警官をスルー…

いやいや、おかしいです。

女の子があんなに取り乱したら、事件性を察知した警官によって捕まるのが普通です。

編集の問題なのか、必要なシーンがそもそも撮れてないのか分かりませんが、細部の詰めの甘さがもったいない作品でした。
いつかの時代より衆人環視が強くなったような時代でも「行き場のない男女二人の逃避行」は語ることが可能、それは理解出来る。
有り得たかも知れない動作の伝搬をラストに持ってくる、それが感動的になる、以前にカット単位の描写の力が余りにも弱いので単純にもの凄く中身が無いように見える、イメージショットやロング長回しを駆使して「意味ありげ」に見せようとも曖昧で明晰ではないので薄いんである、これは観客の想像力以前の問題になる。何か目を見張るような動きも無い。
神話を持ってきて象徴的なふりをしても効果的とは思えない、1時間の尺で充分語れる内容ではないか。
例えば『青春の殺人者』などはまるで正反対にひたすら描写の力強さのみで押してくるような映画だとすら言っていいので比較にすらならない。
虹郎は当然の如く良い。
tohko

tohkoの感想・評価

3.0
苦しくなってしまうようなお話
ラストの時系列が、いまいちよく分からずにツレに解説してもらうという…自分の理解力のなさがヤバい
輪廻

輪廻の感想・評価

-
乾燥機の使い方から始まり、コインランドリーで落ち合う。マニキュアの塗装が少し乱れていたのもセンチメンタルでよかった
sa

saの感想・評価

4.3
ウオーーー虹郎‥ 流石だ
かなり良かった

個人的にラストはちょっと映画としてのあざとさを感じたのでなくてもいい
O客

O客の感想・評価

3.9

このレビューはネタバレを含みます

各人物の背景・動機などの説明があまりなく、
映画的なショットで説明していく映画。

最初見たときは
和歌山の風景、完成する前の梅干し、美術館の舞台のシーン
(全部水が印象的)などきれいなシーンが浮かんだが、
複数回見たときには
芋生さんの靴擦れ、目のクマ、指のささくれ
といったボロボロな感じも印象が強くなっていく。

1回目は特に前半は翔太目線になってしまいますが、
2回目以降見ると
やっぱりこれはタカラが主役の映画なんだなぁと思いました。
だって、最初からタカラは翔太が施設に着た瞬間からわかってるし、
乾燥機の操作をするときなんて、めっちゃ意識してることになると
恥ずかしくなります。

あと、バスの中で女子高生のおしゃべりを聞きながら
ネイルをしているのを見て、翔太がキレるシーンが
女子高生の会話が面白くて、全体が自然な会話劇が少ないだけに
後に残っています。
翔太がパチンコ屋から逃げるシーンの走り方も
飛び跳ねすぎて、笑うところではないのに笑ってしまいました。
痛々しい愛。
逃亡型ロードムービーは好みだがバッファロー66みたいなエンタメ感はなく、どちらかと言えばカラックスのようなフランス映画や岡崎京子のような漫画を鑑賞中に思い出した。何にせよ、かなり好み。

芋生悠を抜擢したこと、これはかなり重要なことで彼女以外にこのストーリーにあてはまる女優はいないのでは?
あどけなさと色気と悲壮感と優しさが滲み出ている。

地元の和歌山が舞台であり、昔から絵になるなと思い写真に納めていた煙樹ヶ浜やぶらくり丁周辺がスクリーンに映り感無量だった。
人を本当の本当の本当の本当に孤独な状態に、独りぼっちに、させちゃダメだな。

と感じた。

人を傷つけたり裏切ったりするのも人だけどやっぱり最後の最後に救うのも人なんだよなぁ。