量子の夏の作品情報・感想・評価

「量子の夏」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

まず、好みやわぁー、な物語でした。
公式TwitterにてYouTubeでSF専門でしているチャンネル「DUST」があり、そこで公開されていると知り、さっそく観ました。

うん、好みなやつでした。



以下、ネタバレあり!

ただ、AIの夏に対し「お前、人間みたいな反応やんけ」というAIリーダーらしき奴のが人間っぽい表情喋り方だったのが引っ掛かりました。
で、考察しました。
僕は劇中で描かれているものはすべて正しい主義ですので、このAIリーダーが見せる「夏より人間っぽい言動は何か」を考えると物語の流れ的に、AI「夏」の質問に対して人間「量子」が答えるきっかけを作る流れのシーンでした。
なら、それが計算されたものなら?
そう、AIリーダーが人間の量子に対して人間が理解しやすい悪役を演じることにより、量子は最終的にAIの夏を受け入れ、カヌマから連れ出しました。そしてそれこそがカヌマ閉鎖の大きな要因だったのでは、と。

だってね、AIがいくらAI同士にしか分からん言語を話そうがさ、利用者である人間に危害を加えない限りデバッグすればいいし、大型アップデートしてエラーを消せばいい。
なのに、全面削除とは。
利用停止並びに完全削除は何かしら問題が起きており、デバッグや大型アップデートする方がリスクがあると判断された場合と思うのが自然かと。
これが企業か行政かは分からないけど(ちゃんとあらすじに実験世界でって書いてありました。付け足すなら、研究者を翻弄し危害がありそうだったとか)、完全削除するプログラムを組んで発動させる辺り、その「何かしらの問題」が起こっており、ラスト辺りで「厄介なAIだったからねぇ」に繋がること、そしてオチのAI「夏」を連れ出した量子の流れがあるならば、この話は人間の量子視点での百合SFだけでなく、少し掘り下げると人間をクラッキングしたAIの話にも見える。

そのクラッキングしたと考えた場合、上記に書いたお前の方が人間っぽいやんけなAIリーダーの演出が、実は人間の量子に分かりやすくしている役回りであり、あの世界「カヌマ」でのリーダーは「夏」であり、ちょい人間同士のコミュニケーションが上手くいってないっぽい量子に付け入り、計算通りに融合あるいは乗っ取り、もしくは友好的に愛として連れ出してもらうことに成功した、と見ることもできる(あくまで私的解釈で)。

そう解釈した一つにリアルの方がバーチャルより色彩がモノクロ寄りで(押井守監督の『アヴァロン』を思い出しました)、主人公の量子はすでにバーチャルがリアルと感じていた表現とも、AIの夏感覚とも取れるとか思ったり(あるいはバーチャル廃人か)。

それにAI同士で独自言語ができたとあることから、AI同士が一つのネットワークを形成したのではと感じたので(カヌマ世界が狭いことから、AI単体では大した機能はないと思われる。ゲームのNPCみたいな感じか)、AI一人がすべての総体でもあると解釈すると、AIの夏が抜け出せたならすべてが成功であり、それが成し遂げられたエンドは新たな可能性という宣伝通りかと。

上記の私的考察は、AI「夏」視点なら可能であり、夏から見た量子への愛かと考えることもできる。AIの愛と人間な愛は表現や感じ方が違うだろうから。



と、まあ、僕の好みに勝手気ままに解釈致しました。物語は一つの同じ表現を見ても、鑑賞者によって物語が変わる的なあれですわ。

今作は二十分未満で描かれています。忙しい人でもサクッと短時間で見られる良質なSFですので、もっと国内で知られて観られてほしいですね。YouTubeでの再生回数は僕が見た時点で23万だったので、やはりSFは海外のが見る人が多いのかねぇ、と思いました。もっともっとこうした国内SFが観たいですわ。

これからも期待致します!
破滅を迎えることが確定している世界は、なぜこんなにも美しく見えるのだろうか。『少女革命ウテナ』や『グラン・ヴァカンス』を思い出しながら、言葉が世界を創造していく展開に感情を揺さぶられた約17分。福井裕佳梨さんの出演もSF度を高めている。
y

yの感想・評価

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おそらくは監督と好きなものが同じすぎて冷静に観られず笑
飛浩隆ファン、電脳コイルファンは確実に、見知らぬ製作者との友情を感じるはず。
3年程前のアニメ映画「ガラスの花と壊す世界」を実写で撮ったらこんな感じでしょうか、

映像技術が素晴らしい、

鹿沼の風景描写、
役者さん達の若々しさ、

面白かった( ^ω^)
テーマを、SFなガジェットを駆使して実存させていく手法は、まさしくSF。SFをネタで賑やかしとして使うだけの日本の数多のSF作品と一線を画す思考するための手法としてSF。
quince68

quince68の感想・評価

3.5
タイトルが出るシーン、
学校の廊下を2人の女子高生が走るシーン。
その映像の美しさに合った美しい音楽、鳥肌立った。
あとAIの女の子の演技が感情的過ぎてないのに温かみがあって印象的。

現在(カヌマ含め)と未来だけじゃなく、過去について触れていたのも、無理やりだったかもしれないけど面白かった。

ぜひ鹿沼に行きましょう