あのこは貴族の作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

汐留の高層ビル群を落ち着かない足取りでくぐり抜け、新橋駅前の雑踏、路地裏にあるなじみのとんかつ屋に入り、安いとんかつとビールを注文して、安堵感で息をつく。

そんな自分にとって、この映画の、
「東京…

• #映像美

原作を読んだので映画も観ました。
配役や構成、衣装に建物と原作へのリスペクトがかなり感じられて感動しました。
特に華子は原作のイメージそのもので驚きました。

原作だと、みきと幸一郎の関係が明るみに…

階級と幸福は比例しないし、かといって、誰にでもいい日悪い日があるという当たり前のことを美紀は教えてくれた。
「今日何があったかを話せる人がいるっていうことは普通じゃない」（うろ覚え）という言葉も…

撮影と美術、衣装に品があって素晴らしく、うっとりしてしまう。
現代の貴族と庶民、地方と東京の分断がうまく描かれていて、社会学入門の教材レベル。ホテルでの雛人形のチケットのくだりなど、ものすごく面白い…