茜色に焼かれるの作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

「茜色に焼かれる」に投稿された感想・評価

監督の、池袋暴走死傷事件に対する怒りが迸る作品。暴走で夫を亡くしたヒロインは、加害者からの謝罪がないからと、保険金の受け取りを拒否しており、そのため子供を抱えた生活は苦しい。昼は花屋で、夜は風俗で働き、暮らしを支えている。芝居が得意な母(尾野)はカラ元気で明るくふるまう。花屋の店長は尾野を辞めさせるために嫌がらせをする。息子はいじめにあう。店長もいじめっ子も、暴走加害者と同じく謝らない。風俗店の店長(永瀬)と同僚ケイだけが味方だ。息子はケイを慕う。母は恋人と思っていた男に裏切られ、永瀬が男に制裁を加える。だが、いじめっ子の悪戯が原因で、そこに住めなくなり、引越さざるを得なくなるのだ。理不尽な社会に対する怒り。そんな世の中に必要なのは友人と、謝罪なき加害者に対する少しの鉄拳制裁なのだ。
「まぁ、頑張りましょう」
気を抜きつつも引き締める、深呼吸のような言葉。

現代の、まさに今を映した本作のすべてがこの言葉に込められているように思う。
あんこ

あんこの感想・評価

4.0
 何て人がいるんだ!何だこの社会のルールは!

 社会的弱者に厳しすぎな今の世の中をリアルに超痛烈に描いてて心痛!でもユーモアあって最後まで重すぎず観れちゃうこれぞ石井裕也監督マジック!

 こんなきつきつな世の中でがんばって生きるお母さんの芝居と尾野真千子さんの芝居は神がかって圧巻

 あんこぶつけたろか!
生きていく理由とは何か、死んではならない理由とは何か。映し出される登場人物たちの日常や葛藤を目にしながら、終始その答えを模索し続けた。コロナ禍における日常が下地にある邦画作品に今回初めて出会い、今を生きる僕たちだからこそ、より深く響く想いがそこには溢れていた。
ちゃんとしたコロナ時代の話、初めてだ。いい。同時代的ですごくいい。ことあるごとに収入と支出金額が出るのもいい。