くりふさんの映画レビュー・感想・評価 - 54ページ目

超能力学園Z(1982年製作の映画)

3.0

【毎日がまいっちんぐ】

ツタヤ発掘良品にて。昔々、何度もTV放映されていた筈ですが、キチンとみるのは初めて。

いまの感覚からだと、アメリカの学園ドラマに不釣り合いな「牧歌的」って言葉がのほほんと嵌
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ヒーローキッズ(2020年製作の映画)

3.0

【プリちゃん目当て】

Netflixにて。ロドリゲス監督子供ムケシリーズの一本。

今や世界一知られたインド人女優か?な、プリヤンカー・チョープラーが出ているので見ました。

全く期待なかったものの
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ローマ、愛の部屋(2010年製作の映画)

3.5

【一夜の愛が染みた旗】

『私が、生きる肌』が強烈だった、エレナ・アナヤまつりを何となく私的に開催中(笑)。

最近知った劇場未公開の本作は、ローマの一夜をホテルの部屋でねっとりと明かす、女と女の熱く
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マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙(2011年製作の映画)

3.0

【黒い靴】

公開時にみましたが、茫洋とした映画でした。先日の『パレードへようこそ』がとてもよく、炭鉱ストで本作を思い出したので、関連して投稿する気になりましたが。

認知症発症後のサッチャーさんの日
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パレードへようこそ(2014年製作の映画)

4.0

【虹の中の「炭鉱とヘンタイ」】

大人の涙腺を北風でなく太陽のように緩ませる映画で、とてもよかった。物語展開はデキ過ぎな一方、未解決の問題も残すバランス感覚がいい。

はっきりLGBT映画ですね。原題
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花とアリス(2004年製作の映画)

3.0

【額入りの少女】

『花とアリス殺人事件』をみようか迷ったので、久々にレンタルしたら、煮え切らぬ心で終わりました。表層的な感覚ばかりで窮屈。こうした感覚盲信は賞味期限切れだと思った。

人物は、本人の
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猿の惑星(1968年製作の映画)

4.0

【神は自分に似せて猿を創った】

リメイク最新作『ライジング』をみてなんか違うぞと思い、久しぶりにオリジナルをみ直して中和しました。やっぱり私はこちらの方が断然面白く、これ一本でよかったと思います。
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猿の惑星:新世紀(ライジング)(2014年製作の映画)

2.5

【で、「猿の惑星」っていつ出て来るの?】

前作で懲りたので、今回はレンタルにしました。B級アクションとして気軽に楽しむ内容だと思うのですが、オリジナルと違いユーモア皆無で、やたら深刻ぶるからあまり好
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サイレント・パートナー(1978年製作の映画)

4.0

【沈黙の共犯者】

ツタヤ発掘良品にて。これは10代の頃、偶然TV放映でみて地味ながらエラく面白く翌日、クラスの友達と弁当食いながらあーだこーだ盛り上がった記憶があります。

カナダ産、ちょいと猟奇風
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イントゥ・ザ・ウッズ(2014年製作の映画)

3.0

【パン屋が襲撃】

ペラい映画しか撮れないロブ・マーシャルでは、一度心奥深く潜った上で、アゲアゲに飛びあがる本作は荷が重かったみたい。自分が森で迷子になってどうする。後半ようやく、本作ならではの面白さ
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KANO 1931海の向こうの甲子園(2014年製作の映画)

4.0

【泥のち晴れ】

ウェイ・ダーション製作脚本、という興味から行きましたが『セデック・バレ』と裏表のようでした。KANOの甲子園行きは、あの霧社事件の翌年で、同時期の物語なのですね。

こちらも泥まみれ
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宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海(2014年製作の映画)

3.0

【40年経ってもインナースペースシップだ】

リメイク版TVシリーズは、なんちゃって戦争マンガとして、かつてのファン向けエクスプロイテーションとして、DVDで気軽に楽しんでいました。

CGはペラペラ
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ミリオンダラー・アーム(2014年製作の映画)

3.0

【何のために投げるのか?】

劇場でみ逃しDVDで。ディズニー感動商品として、外面は手堅い仕上がり。私は少し歪に感じましたが。

前半、主人公JBが、窮地を脱する道具として、純朴なインド青年を利用する
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オール・チアリーダーズ・ダイ(2013年製作の映画)

3.5

【ビッチよりウィッチ】

これは『未体験ゾーンの映画たち 2015』で上映されたものですね。単純にチアリーダーが殺されまくるスラッシャーだと思っていたら、監督がラッキー・マッキーだそうで。こりゃ一味違
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毛皮のビーナス(1969年製作の映画)

3.0

【なんちゃってSM】

ずいぶん昔にビデオでみて、途中で飽きちゃった記憶があります。今回、ポランスキー版ヴィーナス新作に併せ、み直しましたが、やっぱり途中で飽きました。

マゾッホの原作を冠しているか
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女神は二度微笑む(2012年製作の映画)

4.5

【ドゥルガーのトリガー】

これは、やられた!大傑作とまでは思わぬが巧い。

観客の先入観をひっくり返すつくりが見事で、個人的なインド映画への先入観も利用されてしまい、気持ちよく裏切られた。こんな昇華
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春の珍事(1949年製作の映画)

3.5

【不正でハッピー】

店頭で見つけたので借りてみた。

子供の頃に読んだ、山田宏一&和田誠の対談でベタ褒めしていたのが記憶にあったのです。1949年作の直球コメディ。底抜けに明るいのは、これからアメリ
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赤い航路(1992年製作の映画)

3.0

【苦月の海】

ポランスキー新作『毛皮のヴィーナス』に合わせ久しぶりに再見…て、公開もう22年前かよ!ヒュー・グラントもクリスティン・スコット・トーマスも若い若い。

しかし何より、ヒロインのエマニュ
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

3.5

【婦唱夫随】

原作未読。やっぱフィンチャー監督は映像技巧師で、語り部としては饒舌だ。この話、巧い人ならここまで時間かけないと思う。特に前半の締まりが悪くて少し寝た。

よかったのは「地雷夫婦」が出来
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たまこラブストーリー(2014年製作の映画)

4.0

【んまぁいやらしい】

南国ファンタジーが混入することは謎でしたが、元のTVアニメはけっこう好きでした。

『けいおん』に続く、アニメだから成り立つ崩れぬ日常という結界。サザエさんやまる子の系譜に沿う
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.0

【人生はワンカット】

キネ旬シアターにて。ちょっとだけ心に残る作品でした。

時間を扱う本作、時間と共にすぐ忘れますが、その儚さ含め薄味がよくて、日本でけっこう好まれている?ことも納得です。(当時)
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

3.5

【カワイイ猟奇】

惹かれつつも、劇場行きの機会を何となく逃し続け…配信始まったので、アマプラにて。

現れるのは、どこかで見たような要素ばかりだったが、ちゃんと煮込んで作者味と成り、裏付ける技術も安
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クィーン・オブ・ベルサイユ 大富豪の華麗なる転落(2012年製作の映画)

2.5

【富すれば鈍する】

キネ旬シアターにて。この監督さん、消費社会について追ってきた写真家なのですね。時々しっかりしたスチールが挟まれるのはそういうことか。

映画としての面白さは皆無でしたが、笑えまし
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神さまがくれた娘(2011年製作の映画)

3.5

【月はどっちにも出ている】

レンタルにて。劇場行けばよかった…とまでは思わぬものの、予想よりずっとよかった。前半の大仰な紋切型展開にはちと萎えましたが、裁判バトルモード突入からいやー引っ張る。

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毛皮のヴィーナス(2013年製作の映画)

3.0

【おじいちゃんのエロノロケ】

80歳を迎え、股間は静まったらしきポランスキーの、ちょっぴりエロスな茶飲み話に付き合うような映画。

インタビューでも漏らしていますが、サドマゾには関心ないようで、そこ
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アンダー・ザ・スキン 種の捕食(2013年製作の映画)

3.0

【スカジョルアー】

スカジョのマッパが実は少ないと聞き、劇場行こうか迷ううち公開終了→DVDで。

原作は未読。映画単体だと『LUCY/ルーシー』に似て、哲学ぶりっこなお笑い映画でした。スカジョの正
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エクスペンダブル・レディズ(2014年製作の映画)

1.5

【まだ消耗していない女たち】

邦題通りの女版。本家の方は、1をお祭り感覚で楽しみましたが、2をDVDでみたら全く面白くなくてそれきりです私は。

便乗屋アサイラム社の便乗作ですが、本国版は何らか法的
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フェラーリの運ぶ夢(2012年製作の映画)

4.0

【クリケットの運ぶ絆】

イオンシネマで短期公開、と知り行ってきました。都内がない(笑)。で、アタリ!

お話はファンタジーぽいが現実味もきちんと挟み、直球で笑って泣けて空を見上げたくなる。終盤怒涛の
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円卓 こっこ、ひと夏のイマジン(2014年製作の映画)

1.5

【失語こっこ】

西加奈子さんの原作はなかなか面白かったのですが、文章そのものの面白さにかなり依っているなあ、と感じました。で、DVDで映画版をみてみたら、あかん、ちゃうねん、という言葉がずっと、頭の
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あなたがいてこそ(2010年製作の映画)

4.0

【ラーム、ジャンプしろ!】

いいですねコレ!

画づくりに緻密さまでは感じなかったので、DVDで十分面白かったのですが、劇場の方がより楽しめた気はする。

ロミオとジュリエットが基の物語は定番風です
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海月姫(2014年製作の映画)

3.0

【火付王子とみんなの海】

原作は天水館奪還作戦あたりまでは読み、面白かった記憶があります。

映画化でもしや、妙な面白さに転んでいるかも…と少しの興味で覗いてみたら、一番期待しなかった部分が意外とよ
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女子ーズ(2014年製作の映画)

-

【男子だってそういうものじゃん】

見事に1ミリも笑えなかった。映画館にこんなん持ち込むな!と思った。…見たのはDVDだけど(笑)。入場料ムダにせずよかった。

TVの深夜番組で、短尺エピソードで習慣
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ミルカ(2013年製作の映画)

4.0

【飛ぶ男】

ミルカがアスリートとして本格始動するまでは、コテコテ紋切型展開がけっこう目立つこと、パキスタンが悪役に見えてしまうこと、物語を国威高揚で締めてしまったこと…などが気になりました。

短縮
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紙の月(2014年製作の映画)

3.0

【Femme Fataleじゃない】

キネ旬シアターにて。原作とドラマが面白かったので行ってみたら、宮沢りえのための映画でした。彼女の存在感はすごいのですが、この物語が持っていた怖さや危うさは薄まり
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ベイマックス(2014年製作の映画)

3.5

【暴走王子とブレーキロボ】

字幕版行けずに日本語版に行ったら、やっぱり台詞回しの妙な間延びが気になった。

お話としてはけっこう危ない橋、渡っていますね。14歳の少年に、自由に武力開発と行使をさせ、
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ビッグ・アイズ(2014年製作の映画)

3.5

【目は口ほどにものを言い、口は禍の元になる】

心理への踏み込みが物足りない感じは相変わらずですが、前作『フランケンウィニー』での原点回帰、リハビリが効いたか、バートン映画がまた面白くなってきて嬉しい
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