警視庁の陸の孤島。人材の墓場。
杉下右京の論理的推理と
亀山薫の熱き情熱が再び。
特命係復活の第二シーズン！
ミステリー、サスペンス、人情
ドラマの全てを包含した傑作。

「相棒　season2」

プレシーズン3本、そしてシーズン1の1クールの人気を経て、レギュラードラマ2クールと始めてなった、現在も放映中のレジェンドドラマ相棒のシーズン2です。このシーズンに関しては相棒ってこの作品だよねと言われる様な傑作が多数含まれており、メインの輿水脚本他見事な出来栄えです。またバディモノとして、ミステリー、サスペンス、そして社会派、人情ドラマとしてありとあらゆるスタイルを取りながら、楽しませてくれる作品としての土台が出来上がっています。

各回の感想はコメントで全て入れていますが、触りだけご紹介。プレシーズンに登場した亀山薫の親友にして連続殺人鬼浅倉の依頼で発覚した静かなる連続毒殺犯との対決、第1話「ロンドンからの帰還　ベラドンナの赤い罠」第2話「特命係復活」。毒殺と言う証拠の出にくい犯人に対して窮地に追い込まれる右京と薫…かなり強引な手を使うのが印象的。またサイコのオマージュでもありそう。女優須田理彩さんも悪役を見事演じています。また女優では第12話「クイズ王」の喜多嶋舞さんも相棒版フォーン・ブース的なギミックを含めかなりキツイキャラを演じてます。ギミックと女優となると第14話「氷女」の木村多江さん。まだ売れる前ですね。心臓が凍りついた死体と言う怪奇大作戦並みのギミックが面白い。その点では中島ひろ子さん、岩本多代さんと言う芸達者な方々の第5話「蜘蛛女の恋」も密室殺人、ストーカー殺人？とギミック満載で二転三転し面白かった。一番好きなギミックの面白さ+女優さんでは吉本多香美さんが二役一卵性双生児を演じた第20話「二分の一の殺意」。まさかの双子でどちらが犯人か分からず起訴できないと言う盲点をついてくる圧巻のギミック（笑）。吉本多香美さん美しいです。

シンプルにミステリー・サスペンスのギミックとしての面白さなら第3話「殺人晩餐会」。閉じ込められたオーベルジュに集った客と従業員の中に犯人がいる…凶器の面白さならコレです。また凶器と言う面白さなら第4話「消えた銃弾」も中々。銃弾が残らない狙撃事件に隠された悲しい悲劇もまた良かった。更に第16話「同時多発誘拐　消えた16人の子供」が正に大量誘拐と言う強烈なギミックとビジュアル、そしてスピーディーな展開とサスペンスとして抜群。ミステリーとしてはコメディ路線の第7話「消えた死体」、ペット誘拐から殺人に発展した第19話「器物誘拐」もそう。毛色の変わった所では医療事案である第10話「殺意あり」。坂上忍、鶴見辰吾と言う似た経歴の2人故に成立するフーダニットでした。

サスペンスとしてのハードさなら第6話「殺してくれとアイツは言った」でしょう。ゲストの大杉漣さんの名演と共にあの衝撃のラスト…。衝撃のラストと言えば…第18話「ピルイーター」神保悟志さん演じる大河内監察官は第1話から出演してますが…まさかの展開で大人気キャラに。セミレギュラー決定でしたね。セミレギュラー決定と言えば…法務大臣瀬戸内米蔵役津川雅彦さん。最終話「私刑」で初登場です。検察の妖怪岸田今日子さんとの対決は中々。初期人気キャラ平成の切り裂きジャック浅倉六郎の事件である最終話はやはり重みがありましたね。あとハードさなら8話「命の値段」も凄まじい。…子供の命の値段（賠償金）が育ちの差で10倍も違うと言う…更に運命の悪戯が悲劇を更にと言う…。

また子供=子役と言う点から情けない父親を必死に信じ見捨てない子供が出てきた第9話「少年と金貨」、酷い親と純粋な女の子、そして優しき神父、ホームレスを描いた第13話「神隠し」…泣けますよ。神父様を演じた細川俊之さん良かった。親の貧困や暴力が目立ち始めた時代だった気がしますね…。貧困からの殺人の加害者の家族となってしまった娘の悲劇を描いた第15話「雪原の殺意」第16話「白い罠」の北海道ロケ2部作。被害者家族、加害者家族そして殺人犯を見守る刑務官と見事に心情を描ききった名作でした。刑務官、右京、薫を駅で見送る加害者家族の娘のシーンは台詞なくとも正に号泣必至の名シーンでした。

相棒では政治家が敵！みたいなイメージがありますが…今作で出てきた回は第11話「秘書がやりました」。正に政治家の常套句ですが、政治家ほぼ出てこない。室井滋さんの秘書メインです。こちらも大胆不敵な犯罪ですが…政治家を真っ向から敵にするのはシーズン3からになります。

益戸育江さん演じる右京さんの元妻たまきさんの経営する花の里で薫ちゃんの長年の恋人美和子さんをいれて皆で飲んでるシーンが息抜きにすっかりなってます。今も小手鞠さんになりましたがこの息抜きシーンが凄く相棒には大事だなと。美和子さんいるだけで明るくなりますし。

傑作ぞろいのシーズン2、ホームズや金田一のスタイルからコロンボ、古畑のスタイルまである杉下右京の名推理と亀山薫の明るい優しき人情ドラマを是非ご覧下さい。

• #相棒ワールド

season2観てなかった分含め全て鑑賞。前シーズンの様に、奇抜なアイデアと構成の面白さはそのままにさらにスケールアップ。特に『白い罠』は全てのエピソードの中でもトップクラスのエピソード。本シーズン通して死刑囚浅倉に纏わるのもドラマシリーズとして面白い。

面白かったー。21話ボリューム感たっぷりの充実のシーズン2。多岐にわたる様々な事件が発生し、シナリオも秀逸で全編にわたってクオリティが高かった。
プレシーズンから続くストーリーもあったり、再登場する脇役キャラも多かったり、連続して観てると嬉しくなるシーンが随所にありました。

にしても、おそらく1話のみと思われるゲスト俳優さんが大物ばかりで、シーズン1と同様にビックリしてしまう。
今でも愛される長期ドラマになるんで、出演の役柄考えたほうが良いですよー、ってタイムマシンで教えたいくらいｗ。

第10話「殺意あり」では今やバラエティでお馴染みの坂上忍さんと鶴見辰吾さんの競演が見応えありましたねー。
個人的には第13話「神隠し」が好きで、細川俊之さん、松尾貴史さんが出演されてまして、かなり先入観を打ち砕かれる良い話でした。

他にも印象に残る話は数多くありまして、見応え十分です。

このドラマをみてて思うのは、かなり「復讐」という動機が多い事なんですよね。犯罪の裏には大体が「金」と「女」と言われていますが、この人間味あふれるそれぞれのバックボーンが個人的にたまらない要素です。

それにユーモアのセンスも素晴らしい。
特命係二人の問答も相変わらずずっと面白いし、シーズン2になると捜査一課の伊丹さんとの絡みもパワーアップしてかなり面白くなってます。

映画やドラマでバディものは他にもたくさんありますが、「最高のバディといえば？」と問われれば、杉下右京と亀山薫なんじゃないかと「相棒」を観てしまうと思わずにいられない、そんな素晴らしいドラマです。