ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~のネタバレレビュー・内容・結末

「ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~」に投稿されたネタバレ・内容・結末

最初から涙腺がゆるみぱなしでしたが、特にお母さんが、転院の途中で家に立ち寄った場面、棺に納めた短冊に書かれたお父さんの言葉、そして長い間ありがとうの声かけ、葬儀の場面で流したお父さんの涙を見て、涙腺崩壊しました。
素晴らしい夫婦愛、お父さんの明るさ、献身的なふるまい、自分がこの立場になった場合、同じ事が出来るか改めて夫婦の事について考えてしまいました。
お父さんいつまでもお元気でいて下さい。
監督が岩井俊二に似ていて外国調に見える顔だが、両親を見たらそうでもないことがわかる。しかし、両親のいいとこ取りの顔立ちで、映画もそんな感じだった。
お母さんが「死にたい」と言った時、お父さんは「感謝しなさい」と言った。それでも死にたいと喚く母さんに「じゃあ死ね」と父さんが言っていたのが面白かった。
お母さんの「死にたい」はメンヘラが嘯くような死にたいと一緒で、実際はそれから後のほうがずっとつらいのである。遠い未来のことを準備するための映画ではなく、今を生きるための最先端を捉えていた。
それにしても、お母さんのつらいからやめたい気持ちは、周りの生きてほしいという意思が働くあまり、死ねば敗北と見なされるのはどうかな?と思った。胃瘻があったが、それでも生きている強さを実感するのはいいけど、認知症になったらもうこれでおしまいにしましょうか、という判断材料が少なくなるのではないか?と思った。ここに出てくる登場人物がみんな魅力的なのはわかる。だから生きてほしいのはわかるけど、心の拠り所を他の、例えば思念だとかに移せたりしなかったのかな?と思うし、だからこの映画を撮ったのかもしれない。
このお父さんは私のお祖父ちゃんに似ている。耳が遠いところ、それに伴い声がメリメリと雷鳴じみてるところ。しかしこのお父さんほど献身的ではない。いつも他人まかせである。子どもが世話しなかったら、お祖母ちゃんが生きてたら、ここまで成し遂げただろうか?
コロナをきっかけに志が途切れたのは違いないのに、コロナを恨まない作り方がすごいな、と思った。
お母さんが美容院に行くところは、何歳になっても身なり、髪をきれいに整えられたら気持ちはあがるし嬉しいよな、と共感したり、
家でふたりでコーヒーを飲んだり、ココスでハンバーグを食べることこそが幸せだったということは、ずっと胸に置いておきたいことでした。


ただ、ふたりがあまりにも神聖に見えて。監督挨拶で「ふたりが一緒に50年以上、歳を重ねたその姿は崇高で美しく思えた」というのを聞いたりしていて、わたしは両親が一緒に歳を重ねるところを見ることはできないんやと思うと、ものすごく悲しかった。この映画の見せ方が悪いとかそんなことは1ミリも思ってないし、わたしの親が悪いわけでももちろんない。それでもこの映画を好きだと言えなくなりそうなぐらい悲しかった。

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