目を澄ませていると、涙が出てくる。
最初抱いた戦いへの思いはだんだんとに枯れて、その内迷いと一緒になって戦うようになる。迷えばもっと怖くなる。
変化が見えてからでは遅い。溜まって溜まって、最後に少…
音が、意図的にかなー、色んな音がよく聞こえて、映画館じゃなくても、耳をすまして観ていた。
ケイコが会長と鏡の前でシャドウする場面と、himiくんの音楽がかかりながらボクシングノートを朗読するシーン…
外国映画でストーリー面白くないのに何でこんな評価されてるんだろうと思うことがあるけど、これはその答えのような映画だった。
決して大きな展開はないけど1つ1つの人間模様や表情、仕草などこの映画が纏う…
障害に対する偏見etc。1番許せないのは嘲笑だった。嫌な思いをしているのは自分だけではなくて、種別で比べられるものでもない。全肯定できなくても、苦手な部分が突出していても、自分の側にいてくれる人を大…
>>続きを読むボクシング🥊というドラマ性満載の題材にしては淡々とした描かれ方
ジムの閉鎖や会長の入院などのイベントも決して大仰にならず
さらに『夜明けのすべて』同様に劇伴を排した作り
結果としてドキュメンタリーな…
聴覚障害を持つボクサーの女性のお話。特に良かったのは、主人公を演じる岸井ゆきのさんの圧巻の演技と、セリフやBGMのない静寂の多さ。静寂の中でスパーリングのシュッシュッという音が響くところなどは、最近…
>>続きを読む主役の演技が上手だと思いました
ずっと声をださなかったのに、試合でさけぶシーンにグッと心をつかまれました。
マスクで口が読めなかったり、インターホンでフラッシュが光ったり知らないことも知れて勉強…
嫌なやつ、一人も出てこなかったね。
エンドロールで夫が呟く。
例えば100円の恋みたいな、ボクシング映画に想像される怒涛の勢いも無ければ、例えばcodaのような、耳が聞こえない人との差を唖然とする…
じんじんと染みる映画だった。
全てを言葉で語らないのに、何だか伝わってくる。
劇的なことこそないが、その「ボクシングという日常」が素晴らしいもので、その言葉にならない感情を体感できるような時間。
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©2022 映画「ケイコ 目を澄ませて」製作委員会/COMME DES CINÉMAS