普通の人々の作品情報・感想・評価

「普通の人々」に投稿された感想・評価

まりも

まりもの感想・評価

4.7
久しぶりに映画を観て涙が流れました。この家族たちと同じように、自分もつらく苦しかった。
ロバート・レッドフォードさん、役者としては正直あまり好みではありませんが、監督としてはすばらしいですね。家族の問題を静かに確かに誠実に撮っています。役者陣もすばらしい。特に母親役のメアリーさん。欠落を抱えた母親がしっかり映ってました。
この家族は壊れていきますが、息子は苦しんだ末、トンネルを抜け出します。それが観る者をも救い、爽やかな余韻を残すのです。
日なたで育ってきた人には、やたら暗い映画と感じるかも。ある意味、観る人を選ぶ映画かもしれません。
marco

marcoの感想・評価

3.8
物凄く丁寧な家族ドラマ。細かいセリフや挙動から心情が読み取れるのが面白い。
Eriko

Erikoの感想・評価

3.5
心理学で鑑賞。スタンドバイミーのゴードンが大きくなって、グッドウィルハンティングに登場した感じ笑。男の子の気持ちすごい共感できる部分があった。家族の関係を考えさせられる。兄が死に、それにまだ乗り越えられない両親と自殺を考える弟。決して普通じゃないけど、普通の人々っていうタイトルはきっとどの家族も問題を抱えて生きてるってことを思ってつけたのかもしれない。
ステージが変わると見え方が変わる作品なのかもしれない。それぞれの登場人物の心情にフォーカスすると各々の感情は正しいように感じられ、自分でも陥ることがあるのではないかと思った。終わり方が普通の人々...
kazu1961

kazu1961の感想・評価

4.2
「普通の人々」
原題「Ordinary People」
1981/3/7公開 アメリカ作品 2018-031
アカデミー賞作品賞再鑑賞シリーズ
1981年第53回 アカデミー賞作品賞

ロバート・レッドフォード監督デビュー作にして、即、アカデミー監督賞・作品賞を受賞。素晴らしいですよね。
ちなみに、俳優としてのロバート・レッドフォードはまだアカデミー賞の演技賞を手に入れていない(アカデミー名誉賞は受賞している)んですよね。
本作は秀逸な脚本と演出で、家族の断絶の問題を真摯な態度でわかりやすく描いています。
その秀逸さがいきなりスタートの部分から見事ですよね。最初のジャレット家の食事シーン、母親は息子の大好きなフレンチトーストを作ったけど、息子は食欲がなく手をつけない。そこまでは普通のシーンだが、母親はフレンチトーストを流しに捨ててしまう。このシーンだけでも母親の息子に対する気持ちの複雑さを感じておやっと作品に引き込まれますよね。
最初の鑑賞時20歳だった私は何となくわかったつもりで鑑賞してましたが、年齢を経るとともに共感性が高くなってきました。特に父親の感情変化には共感を持ちました。
本当にとてもよくできた誠実なホームドラマで、キャストの熱演も見応え十分であり、特にコンラッドを演じたティモシー・ハットンの迫真の演技には胸を打たれますよね。
苦難を乗り越える辛さと悲しさ、そしてどうしようもないことがある事、多くのことに共鳴する作品です。
鑑賞してると色んな作品が思い浮かびますね。コンラッドとバーガー医師のやりとりからは「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」が思い出され、優秀な兄を亡くした弟という設定からは「スタンド・バイ・ミー」が思い浮かびます。「アメリカン・ビューティー」に関しては、サム・メンデス監督本人がこの作品に影響を受けたと公言しているので、やはり本作は非常に後世に影響を与えた作品であることは間違いないですね。

名優ロバート・レッドフォードの監督デビュー作にして、1980年度アカデミー賞4部門(作品・監督・助演男優・脚色賞)に輝いた傑作ヒューマン・ドラマ。ごく普通の中流家庭であるジャレット一家。お互いに尊重し合い、家族4人で幸せな毎日を送っていた彼らに、長男の事故死と次男の自殺未遂という悲劇が降りかかる。そしてこの出来事をきっかけに、信頼しあっていたはずの家族の歯車が少しずつ狂いはじめるのだった……。
もちろんこちらが元祖だが、僕の人生ベスト映画グッドウィルハンティングにプロットがかなり似てる。
つまりかなり好きな類いの映画。
一つの綻びからスルスルと糸がほどけて行って大きな穴が開いてしまう人々系だけど、全てが綺麗に纏まらないのは意外な結末だった。
感情の爆発って大事よね。
ぺこ

ぺこの感想・評価

4.3
母に勧められてみました。親子の気持ちをとても考えさせられました。とても内容の深いお話で、こころにジーンときました。素敵な作品に出会えてよかったです
緑雨

緑雨の感想・評価

3.8
オープニングのカノン合唱の後は、比較的短いシーンを積み重ねることで状況が呈示されていく。このあたりでは、両親が、ティモシー・ハットンを「腫れ物」扱いしている印象を受けた。中盤以降、俄然長台詞・長回しが増えていく。それにつれて、家族の間に埋められない断絶が刻み込まれていることが丁寧に描かれていく。どこまでが意図された演出なのかはわからないが、この構成は巧いなと思った。

ティモシー・ハットンはデビュー作?登場シーンも多く、難しい役柄をよく演じきっていると感心する。母親役メアリー・タイラー・ムーアも複雑な人物像を感情を押し殺した表情で絶妙に表現している。

この映画、若い頃に観たときはほとんど理解できなかった。家庭を営む立場になると、一筋縄でいかない危うさを実感できる。大人な映画だったのだな。
『バガー・ヴァンスの伝説』のインタビューでマット・デイモンは『グッド・ウィル・ハンティング』は『普通の人々』を参考にしたと発言していた。思えば、彼がプロデューサーを務めた『マンチェスター・バイ・ザ・シー』も今作に影響を受けていたに違いない。

『普通の人々』は長男の事故死を乗り越えられない残された家族の物語だ。兄の死に責任を感じ、自殺未遂をした弟、そんな次男に愛情を注げない母、その二人の板挟みに遭う父。

また、人の死に対して人間は無力であることも思い知らされる。次男であるコンラッドは病院で顔見知りだった女の子の死を知り、兄との出来事も相まって、悔しさを滲ませる。何かできたのではないかと。そんな彼を精神科医のバーガー医師は静かに受け止める。

今作が監督デビュー作となるロバート・レッドフォードは長男の死によって崩壊していく家族を厳しくも暖かい目線で描いている。しかし、微かな希望も忘れない。ラストの父と子の抱擁が崩壊だけではなく、再生を示しているからだ。
ありふれた一つの家庭。そこに、ある事件が起こる。長男の事故と次男の自殺未遂。普通の人々の苦悩と葛藤の物語。

次男のコンラッドが繊細さと、感受性の高さ故に酷い自己嫌悪に陥っている様は痛いほど分かってしまう。誰かの不幸で身が潰れるほど責任を感じ、相手の気持ちを気にしすぎて固まってしまう。そういう人って絶対に人に本音を言えなくて、平気なフリをして、それが凄く悔しくなる。それでも寄り添って待ってくれる存在の大切さを強く感じました。
繊細な気持ちの揺れが物語のキーになっているので、観る人とタイミングを選びそう…。それでも、観れば感じるものがあるはず。
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