人と違う自分、抱える性的嗜好、水フェチ。社会に疎外感を持つ夏月と佳道の水で繋がる無二の関係。社会の常識を体現する検事寺井が抱える不登校児。フェティシズム、アセクシャル、男性恐怖、児童性愛。多様性の欺…
>>続きを読む最後に夏生が伝言を頼めますか、と聞き「普通のこと」として言った「いなくならないから」って言葉にアイロニーを感じた。
「普通」に生きることが正しいことだと信じている寺井は、一時的かもしてないけれど妻と…
「地球に留学しているみたいな感覚」
彼らは日本社会という共同体に生きながらも、その「正しさ」に自然に溶け込むことができず、常に異邦人のような孤独をまとっている。
この感覚はまさに「地球に留学して…
ⓒ 2021 朝井リョウ/新潮社 ⓒ 2023「正欲」製作委員会