花子さんの感覚に寄り添い、静かに歩みを並べる手触りがある。
常識的な物差しに抗い、「違い」を受け入れることの意味と豊かさを改めて考えさせられる作品。
忌野清志郎が手がけた音楽は、日常を軽やかに包むよ…
このレビューはネタバレを含みます
夕食の残り物を使って「たべものアート」を作る今村花子さんのドキュメンタリーのはずだけど、「畳は腐ったら替えればいい」「ティッシュの上にやったら世界が狭くなる」という発言で知左さんもだいぶアッパーなお…
>>続きを読む2025/01/12鑑賞。
食べ物を床に並べている状態をアートと呼ぶ。
落ち着いて見れば狂気とアートの間感がすごいのだけど、それをそうと思わせないのは母の知佐さんをはじめ家族の、全てを包み込む雰囲…
コロナ禍の折にミニシアターエイドかなんかのリターンで配信で拝見して以来二年ぶり。
山上、大津、弦巻、秦、そして佐藤さんというスタッフの皆さんが輪になって(徒党を組んで)今村さん一家の四人を熱く温かく…
花子が両手にゴミ箱と料理の載ったお盆を持って、家の狭い階段を上がっていく動作が、映画的スリルを醸し出している。花子が母や父と歩くショットはロードムービー的な哀愁と微笑ましさがある。姉の不在が映画的魅…
>>続きを読む佐藤真ベスト。花子が台所で泣きじゃくる場面、激強烈、カメラが動くと姉の部屋が映る、そこには姉がいて...。家族4人で食卓を囲むシーンは無し。家族の在り方について...。花子の作品を母が写真を撮り「は…
>>続きを読む さみしくて我慢できないなんて、一言も言ってない
君がいないと生きていけないなんて、一言も言ってない
この部屋からは出ていけなんて、ぼくは今まで一度も言ったことはない
花子のわがままぶりに困惑…
畳の上に直に残飯が載せられているのは生理的な嫌悪感があり、その強烈さは『まひるのほし』のシゲちゃんのアレと同じで「アート」とは?という問いを残す。ただ、アート云々以前に花子の母にとってはコミュニケー…
>>続きを読む©2001 シグロ