昭和三十年代の神奈川県厚木近郊の農村を舞台に、農家の未亡人と新聞記者の男との出会いを通じて、農地改革後も残る本家と分家の関係、農家の後継者不足、子供の独立と親との確執などを描く。成瀬巳喜男監督の初の…
>>続きを読む脚本が橋本忍なだけあって、なかなか成瀬っぽくない。当然とも言えるか、題材もかなり社会的なだけあって、他作よりも視点がマクロな気がした。
戦後日本で、庶民が遭遇した閉塞感漂うその実景が伴うと、彼らのい…
成瀬作品と言えばお金と嫁姑問題だと思っているのだけど、今回もそれはばっちり入ってるが結構毛色が違った。脚本家の影響だろうな。
淡島千景さんの出演されている作品を何作か見ているが、本作が一番美しく撮…
農地改革などの社会問題を扱いながら、時代に取り残された価値観を同情的に描いた作品だった。何もかもが新しいものに取って代わられる時代で、過去へのノスタルジーが蓄積していたのだと思う。本家の当主も元々は…
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