この作品は試写会で観させてもらいましたが、前日の仕事で徹夜を余儀なくされたので、途中で2回ほど寝落ちしてしまいました。とても失礼なことをしたと反省しています。あらためて冴えた意識で観ましたが、日本…
>>続きを読む現在進行系のイランの国家の暴力や家父長制といった「体制」への抗議の拳を、あくまでもホームドラマの枠の中で描き切り、さらにはそこからサスペンス・スリラーへとジャンルが移行していく映画的な面白さや驚きも…
>>続きを読むこれまた命懸けで撮影しドイツに密輸して仕上げたというイラン映画。
日本は政治批判をする映画は作られない異常な国なので収監覚悟で世に映画を出そうという心意気があるイランの映画人には敬意しかないです。
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予審判事に昇進した父親とその家族と護身用の拳銃とひどくなる抗議デモのお話
「聖なるイチジクの木の一生は独特だ、種子は鳥のフンに混ざり他の木に落ち発芽すると地面に向けて根を伸ばす、そして宿主の木に枝…
2022年実際に起きた女性の不審死から抗議運動が激化するイラン。
昇進した父を祝う家族に不自然さを感じていると、家庭内で銃が消え疑いの目は母と娘達に。父への違和感がじわじわ可視化され真実を炙り出す。…
まずタイトルが素晴らしい…
冒頭で説明される「聖なるイチヂク」は、和名では「絞め殺しの木」と呼ばれるのだとか。
イランの抑圧的な神権政治に対する痛烈な批判と告発であると同時に、「女性、生命、自由」運…
地に根を張り枝を伸ばして締め上げていくイチジクの種のように、前後半で顔を変える社会性と娯楽性の両立。
尺の長さでさえ、この混沌とした社会情勢と家父長制のオーバーラップ及び疑心暗鬼になる事件と命の危…
このレビューはネタバレを含みます
『聖なるイチジクの種』は、現代イランの社会状況を背景に、国家権力と個人・家庭の関係を鋭く描いた衝撃作だ。大規模な暴動や鎮圧の実際の映像を交えた映像表現は、ただの映画では味わえないリアリティと恐怖感を…
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