筒井康隆先生の、60才を過ぎた頃書かれた小説『敵』の映画化
「老人文学の金字塔」と言われてるそうです
孤独、老い、リアル貯金減ってくる、収入が無くて税金が払えない人、死への不安、なんだか身に迫る…
おっさんの妄想のような暮らしを描いてた『perfect days』に比べてこっちはあまりにも現実的で生々しさがあった。死を意識し始めた老年期の精神錯乱を描いた内容はベルイマンの『野いちご』に似ている…
>>続きを読むミステリーかと思いきや、まぁミステリーではあるか。じんわり、静かに、しかし確実に…いい映画でした。
こういう表現、演出は面白い。
長塚京三ならではのハマり役。瀧内公美、黒沢あすかの男をたじろがせる雰…
敵は己。
敵に亡霊が集まってくる。
モノクロの画面に長塚京三さんのたるみ皺がボヤける。
フランス文学教授の隠居生活は、質素だが手料理する食生活。
焼鳥串も、買ってきたものではなく、レバーの下処理し…
謎の敵に少しずつ襲われていく話かと思ってたら、ちょっと違いました。
モノクロ映像が、元教授の品位を引き立ててるなと感じた。
中盤から死んだ妻が現れだし、後半はどこまでが夢か現実か。
ラストもよくわか…
タイトルである"敵"がなん
だったのか
前半は妻に先立たれた70代の
男性の丁寧な一人暮らしが描かれる
特に食事の支度をするシーン、
この年代の人は妻がいる時は
全部やってもらっていたって
勝手…
ⓒ1998 筒井康隆/新潮社 ⓒ2023 TEKINOMIKATA