「パルジファル」の前奏曲から始まる本作。ワグネリアンの私にとってそれだけで心躍るものだが、オリヴェイラはスコアから分解して音楽を映画の中に組み立てている。「パルジファル」も「トリスタンとイゾルデ」の…
>>続きを読むI saw "The day of Despair" the first time at the cinema yesterday.
This is a dramatic film de…
見逃してしまったので横浜まで出向き無事初鑑賞。
これは大傑作。
今年初鑑賞の作品なら間違いなくベスト。
オリヴェイラと同国ポルトガルにて19世紀に活躍したロマン主義作家カミーロ・カステロ・ブランコ…
その意図を汲み取るには難易度の高い(と感じる)、実験的で禁欲的な《アンチ・ロマネスク》である。よくは理解できないままに魅了されるタイプの作品だった。オリヴェイラは、同国ポルトガルの小説家カミーロ・カ…
>>続きを読む『絶望の日』今回のオリヴェイラ監督特集で観たなかで圧倒的に怖い。そして一番美しい。
オリヴェイラが映像の持つ魔性のようなものを炎と煙に託す作家だというのがよくわかった。執拗に煙の動きを画面の上に、…
アブラハム渓谷が完売(と思い込んだ)ので代わりに期待してなかったこれを見たが巨匠を舐めたらいけなかった。ワーグナーリピートにうんざりすると予感したが我々の手記に表れた時間に対するロマン、完璧な情愛へ…
>>続きを読む完璧なショットの連鎖が死を渇望する小説家の最後を無駄なく描き出す。彼にとって死という概念は恐怖の対象というよりも別の概念になっていたという現実。映画が非現実であり続けるがゆえに見えてしまうものがそこ…
>>続きを読む観終わって、一篇の芸術作品を鑑賞した感が残った。この19世紀ポルトガルの作家は18歳の時に自殺を意識したと言う。愛よりも死。一度死に因われると事あるごとに、顕在化する。決定的になった眼病。まさにそれ…
>>続きを読むみずから役を演じることを告げる(だれに?)俳優たちの姿が『訪問、あるいは~』のオリヴェイラと重なる。描くひとを見つめていたはずの瞳が肖像画のなかからスクリーンの向こう側を見つめているのが、ただの事実…
>>続きを読む© Madragoa Films, Gemini Films