『アブラハム渓谷 完全版』に酔い痴れたので、オリヴェイラの遺書たるこのドキュメンタリーを。
先日、ごく小さな集まりがあって、山﨑樹一郎、リム・カーワイというお二人の監督さんとお話をする機会をいただ…
まさしく、シネマトグラフな作品だった。これまでの映画が培ってきた見せかけのリアリズムや現実を取り払い、映画そのもののあるがままを写していくその過程が。
視点に似せた手持ちカメラの動きが突然ズームに切…
声によって姿は映さずともその場に存在する「訪問者」の描き方に新鮮さ、斬新さを覚えたのだがそれは、今作が「ドキュメンタリー」というかたちを保ちながらもまるで「フィクション」のような構成にまとめられてい…
>>続きを読む訪問パートはモンゴメリー『湖中の女』、ソダーバーグ『プレゼンス 存在』などの主観ショット映画を思わせるが、それらと異なるのは完全に無人どころか彼岸的なこの世ならざる空間が現前していること。荒木飛呂彦…
>>続きを読む夏休みを過ごした、ありし日の祖父・祖母の家。
あれは今も、いつでも、帰れるなら帰りたい場所。
そういう、普遍的なサウダーヂ(郷愁 )を感じる場所。
この作品で描かれる「家」と「記憶」の物語は、そ…
2015年に亡くなったオリヴェイラ監督が自身の死後に発表することを言付けられた作品。監督が73歳の時なのでこの作品の後も多数の作品を作っていたのですがすでに巨匠でした。彼が住んでいた家がメインとなっ…
>>続きを読む© Cineastas Associados, Instituto Portuges de Cinema