衣服、家、街という人工-虚構の三層構造がみごと。社会に課されたポーズを、その旧弊な役割に反抗しながら実践すること。武器をとる妻よりも、ケアラーになる夫、手錠をかけずに腕を組む刑事の姿が印象に残った。…
>>続きを読む原作が海外小説ということを差し引いても、序盤の強盗シーンの背景となる巨大な建物はどこか非日本的だし、主人公家族が暮らす部屋もインテリアや調度品が洋風でまるで海外映画のよう。(その中で主人公の妻の和装…
>>続きを読む非映画的環境での視聴が悔やまれる1作。
視覚的音響を表現するためにアクションや芝居に次ぐリアクションを効果的に描く。
夫が階段を昇る音や刑事が手錠を落とす音は妻の反応によって具現化される。
あり…
小津安二郎、初期のサイレント。痺れました。
無音だと目からの情報のみなので集中します。
1930年って昭和5年。戦前じゃん。
岡田茉莉子の父親岡田時彦と八雲恵美子が夫婦です。
岡田時彦が強盗。病…
『東京物語』にしても『麦秋』にしても、夫婦が同じ方向を見つめるのはきまって物語の終盤、それも先の希望を予感させることが多いと思うのだが、今作ばかりは例外のようで、物語中盤、刑事が家を訪ねて来る直前に…
>>続きを読む拳銃や金、電話機のアップなどほとんど記号的な画面だけで、銀行強盗を説明してしまう冒頭から一気に引き込まれて、八雲恵美子がピストルを構える場面で映画のギアがさらに上がる。
男性による犯罪や暴力の世界か…