夾辺溝事件は、長く中国本土でもタブーとされてきた歴史。
ワン・ビンはそれを、徹底して抑制された語り口で、記録のように、だが記録ではない方法で描き切った。
これは歴史の再現であり、
同時に、今を生きる…
人間がおかした罪として、はっきりと残しておかなければならない。
久しぶりに骨のある映画を見ました──新藤兼人(映画監督)
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結婚し、映画に夢中だった私の1960…
この映画を「演出」できてしまう王兵の才能の恐ろしさ。彼はやはりドキュメンタリー映画の監督である。索漠とした荒野と空の青い美しさが美学的な感動を呼び覚ますのではなく、ひたすら収容所の苦しい叫びを反芻さ…
>>続きを読む「ワン・ビンによる当時の再現映像」と言えばそれまでだけど、結果劇映画の限界に到達している。収容所で起きた事は文字通り想像を"絶"し、劇/映画/映像/創作/表現としてソレに及ぶことは不可能。それでも画…
>>続きを読む1960年、中国の政情は安定せず、経済的にも行き詰っていた。
文化大革命以前、反右派闘争で共産党は、主に都会の知識人に辺境で学習と称して過酷な労働を強いていた。
食糧不足から多くの人が亡くなったが、…