周遊する蒸気船の作品情報・感想・評価

「周遊する蒸気船」に投稿された感想・評価

暴力映画やサスペンスも良いけれど、やっぱり時には殺伐としていない、心がゆったりするような映画が無性に観たくなってくる。

「周遊する蒸気船」は、1890年代のミシシッピー川が舞台の人情喜劇。監督は巨匠ジョン・フォードであります。

甥っ子と一緒に買い取ったオンボロ船で余生を過ごそうと思っていたドクおじさん。ところが甥っ子は愛する女性を守ろうとして暴漢を殺してしまう。

正当防衛だから自首しなさいと甥に諭して、保安官事務所に連れていったが運の尽き。
裁判を絞首刑だいちゅきな判事が担当したものだから、甥っ子には死刑判決が下される。

甥を助けるために事件を目撃した新モーゼを名乗る頭のおかしな……もとい聖職者を探すドクおじさんと助けられた女性は、修理したオンボロ船でミシシッピー川を捜索する。

こう書くと、ハラハラドキドキのサスペンス?と思いきや、あにはからんや弟はかるや、アメリカ南部の舞台らしく何とも牧歌的な雰囲気の作品でありました。

そして白眉はなんといっても、蒸気船のレースシーン。知事に死刑を止めるように嘆願するためレースに参加したドクおじさんたちは、途中、新モーゼを発見してかなり荒っぽいやり方で捕まえる。

おじさん、娘、呑気な乗組員たち、そして新モーゼを乗せたオンボロ船がミシシッピー川をばく進する場面はまさに必見。

主演のドクおじさんを演じるのは、アメリカを代表するユーモリストのウィル・ロジャースで、フォード映画は「プリースト判事」に続いての出演になる。

淀川先生の「私は嫌いな人とまだ会ったことがない」は元々この人の発言である。

投げ縄しながら漫談するというスタイルで絶大な人気を博し、ユーモアあふれる新聞コラムなど才人として活躍したが、残念ながら本作の公開された年に飛行機事故で不帰の客となった。

脇役も個性あふれる役者ばかりで、甥っ子の恋人を演じたアン・シャーリーは仕草や衣装がとっても可愛らしい(この人は「ステラ・ダラス」の娘役も良かった)。

相変わらず飲んだくれ爺さんを演じるフランシス・フォード(監督の実兄)、頭のあまりよろしくない黒人役という今じゃ完全アウトなステピン・フェチット、浪花節のような声が印象的なユージン・パレット、新モーゼを怪演したバートン・チャーチル(「駅馬車」の因業な頭取も印象的)など、ほんとまあ強烈な役者が揃っている。

■映画 DATA==========================
監督:ジョン・フォード
脚本:ダドリー・ニコルズ/ラマー・トロッティ
製作:ソル・M・ワーツェル
音楽:サミュエル・ケイリン
撮影:ジョージ・シュナイダーマン
公開:1935年9月6日(米)/未公開(日)
中古のDVDを偶然見つけ久々に見たくなった。

ルノワールみたいな撮り方が多くてそこは大いに良かったけど、一方コントのようなカットもそこそこあって(特に序盤)そういう場面はあまり面白いと思えなかった。

でも肝心の蒸気船が映るシーンはどれもダイナミックで見応えがあったから、総合的に見たら成功以外の何物でもないだろう。
C

Cの感想・評価

3.5
期待しすぎたのかあんまり。ニューモーセが引き上げられる所ら辺は好きだけど
堂ノ本

堂ノ本の感想・評価

4.2
まさにジョンフォードと投げること!ニューモーセが船に上がった途端野蛮になるのクソ笑う。
なすび

なすびの感想・評価

5.0
「駅馬車」以前のジョンフォード監督作品

これめちゃくちゃイイぞ、胸が熱くなった!

首吊りの刑になった甥を助けるため犯行現場にいた「ニューモーセ(新モーセ)(怪しい宗教家)」を探し出し、蒸気船レースで一位になるぞ!と叔父さんと甥の結婚相手が頑張る映画
蒸気船レースの模様がメチャメチャ画的にかっこいいし手に汗握る接近戦!燃料がなくなって船の一部を壊してブチ込むわロウ人形ブチ込むわ(ごめんねジョージワシントーンとか叫びながら笑)最後には「ポカホンタス」と銘打って薬と嘘ついてた酒をぶち込んでボンボン燃やしてバンバコ煙出して進みまする!力技すぎるwwww どう考えてもキチ

沼出身ヒロインがめちゃくちゃかわいい

サブキャラも、ニューモーセにしろ終始酔っぱらい爺さんにしろおバカな黒人(明らかに差別的なので今見るとドン引きするけど)にしろなんかみんな魅力的 笑笑 じわwww

ラストまで上がりまくったハイテンションハイテンポのまま最後も駆け足でスパッと終わるところもこの時代いいよね〜〜
スタージェス的な脚本の力技とラストの最高速度への上がりっぷりにたまげる。
船はやっぱり質量が段違いだな……。『フィツカラルド』でアガれなかった理由が謎だ……
ubik

ubikの感想・評価

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ふねのなかの会話シーン
ぞろぞろかえっていく。結婚式
手を耳にする黒人の動作
yh

yhの感想・評価

4.4
シリアスな話かと思ったらけっこうコメディ。
全体としてつまらないシーンはないけど、蝋人形のくだりとラスト10分くらいは特に笑える。
強気のアン・シャーリーがとても良かった。
それはそれは面白かったです。適切であるかはわかりませんが、レース中の船内の盛り上がりはさながら、高校の文化祭のようでした。
蒸気船のアクションシーンなんて死ぬまでにこの映画くらいでしか見れないんじゃないのか、本当に面白くて凄い発想。ドラマは普通。
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