ハムレット・ゴーズ・ビジネスの作品情報・感想・評価

ハムレット・ゴーズ・ビジネス1987年製作の映画)

HAMLET GOES BUSINESS

製作国:

上映時間:86分

ジャンル:

3.6

「ハムレット・ゴーズ・ビジネス」に投稿された感想・評価

Ricola

Ricolaの感想・評価

3.8
昨日4月4日はアキ・カウリスマキ監督のお誕生日ということを知り、昨日大好きな彼の作品を鑑賞致しました。


あの有名なシェイクスピアの「ハムレット」を元に、企業の乗っ取りの争いを描いたブラックコメディ。

「罪と罰」と同様、ハムレットの原作をちゃんと理解していればもっと理解しやすかったかもしれない。

しかしそこがあまりわかってなくても楽しめた。


荘厳なクラシック音楽が緊張感を表現し、お馴染みのロックがお馴染みの空気感を生み出す。

驚いたのが、いつもカウリスマキ作品ではそっけない(?)ラブシーンだけど、珍しく熱烈なキスシーンが見れたということ。

物語の終盤は展開が早まってびっくりしたし、本当、「ブラックコメディ」が似合う皮肉っぷりだった。
シェイクスピアの「ハムレット」を現代版にした作品でしたね。同族会社の大企業の御曹司ハムレットが毒殺された父親の後、会社上層部の取りまきたち相手にお家騒動を起こしていきます。恋人オフィーリアには振り回され、会社のナンバー2クラウスが母親と再婚して会社を牛耳るようになるとか、まんまハムレットです。
原作と違うのは、主人公に疑惑がないことです。ハムレット自身が父親を殺したことがクリアになってます。父親の復讐という線が消えて、親殺しの情緒不安定な男てだけの設定は深みに欠けてる気がします。
アキ・カウリスマキ監督作品の中には文芸作品の原作をアレンジした映画がありますが…。本作は少し失敗してる部分がありましたかね?
日本製のプラスチック製品で社運を懸けてたようですが、それがお風呂に浮かべて遊ぶおもちゃのアヒルですよ!?真剣に制作してないでしょう(笑)監督の茶目っ気は嫌いではないんですが、なんともトホホな作品でした(´Д`)
本日4月4日はフィンランド映画を牽引し続ける名匠アキ・カウリスマキ監督のお誕生日です!
アキちゃん、61歳おめでとう!

文豪ドストエフスキーの名著『罪と罰』を大胆脚色して監督デビューを果たしたカウリスマキは、
オリジナル作品を経て再び名著の映画化に乗り出します。
それがシェイクスピアの最高傑作『ハムレット』を下敷きにした『ハムレット・ゴーズ・ビジネス』

そのタイトル通り『ハムレット』を現代のビジネスシーンに置き換え、骨肉の財閥覇権ドラマを彼なりのカラーで描破!
神妙な面持ちでしっかり笑いを取りにくる彼のスタイルにはもちろん笑わされるわけですが、
本当に彼ほど"初志貫徹"の名に相応しい男もなかなかいないですよね。

ほぼ全編がミスリードで綴られ最後はしっかりプロレタリアートに帰結する点でも、彼のぶれぬ信念が際立つ寓話として一層の輝きを放つ本作。
ソ連の影響下で"フィンランド化"の時代を生きたカウリスマキはここにブルジョワ批判を込めただけでなく、倹しくも実直に生きる労働者にもしっかりとスポットを当ててくれるのです。

毒殺はどう実行するの?オフィーリアはどう入水するの?幽霊は?演劇は?決闘は?などなど、カウリスマキがあの復讐劇『ハムレット』をどう料理したのかも見処のひとつ。

たとえ引退宣言しようとも、彼ならきっとまた新作を引っ提げて我々を感激させてくれることでしょう。

キスシーンはカウリスマキ作品の中で断トツの多さを誇ります。
森崎

森崎の感想・評価

2.5
あれが…本物のレディオヘッドってやつか……。

カウリスマキがハムレットを題材にした作品を撮っていたとは知らなかった。「ハムレット・ゴーズ・ビジネス」ということで舞台を王国から現代の会社に変えて話が繰り広げられるわけだけど、戯曲の流れを知っていないと到底ついていけなさそうなテンポにびっくり。何より登場人物が全員悪人なんて!今作では一部違う名前が使われているから戯曲の人物名でいうとクローディアスとガートルードは最初から不倫している、オフィーリアは始めは財産目当てにハムレットのもとへ送り込まれている、などなど。
カウリスマキの作品だけあって言葉よりも画で語る。狂気が顔を見せ始めたあたりのハムレットがオフィーリアをじっと見つめるやりとりやオフィーリアの最期、そういった台詞で済ませられてしまいそうな場面はどこか美しい。

そして、本家よりも暗くて重々しいのに何故か笑ってしまったりシュールな場面もちらほらと。ハムレットとレアティーズの対決でレディオヘッド出てきます、いやほんと。


最後ふわっとマクベスに続く!みたいになってたけど、まあ気のせいよね。
なすび

なすびの感想・評価

5.0
どこまでも労働者階級に優しいアキの「ハムレット」
登場人物の多さに最初戸惑い、更に主人公も主人公の敵側もどっちもロクなやついなくて「これ…どっちも応援できないぞ…」と思ってたらラストで見事にすっきりさせてくれました!アキの作品の中では1番劇的、って当たり前か元ネタハムレットだもんな笑 とにかく人が沢山死にます!珍しいよね〜

初期作品は「罪と罰」といい結構尖ってますなぁアキさん、社会風刺がヒリヒリ効いてる。今回は中産階級の血も涙もない奴らを皮肉って懲らしめてる。
まず、とにかく主人公ハムレットを自己中のおバカに描いてるのが楽しい笑 登場シーンがまさかのハムつまみ食いするシーン笑 「えっハムレットでハム食ってるこいつまさかハムレット?」と思ったらそのまさかw 彼女と寝ることしか考えてない、散々言い寄っていたのに彼女を愛していなかったと捨てるサイテー男の鏡。演劇鑑賞中も全然集中できず、彼女の首の皮を掴んで「こちょこちょ」とか言うし、会社の会議中に描いてる絵は幼稚園児レベルだしなかなかにハムレットバカにされてんな〜笑笑
そして彼女オフェーリアを演じるのは我らがカティオウティネン嬢!拍手〜!いやぁ、今回のカティオウティネンは涙がほとばしる程可愛かった!むちゃむちゃにかわいいんです…ハムレットに捨てられるシーンの「あんたなんかに惚れた私がバカだったわ…」な疲れ切った顔といい、捨てられた後1人部屋でハムレットの写真にほっぺすりすりしてポイっと投げ捨てる所といい、死ぬ間際のあの妖しく微笑むシーンといい、もう最高!!!カティオウティネン万歳!!あの死に方目に焼き付いて離れねぇな…
その他脇役もアキ映画の常連たちばかりで楽しかった〜
そう!!みんなだいすきマッティペロンパーもちゃっかり出ちゃってます〜台詞とかほとんどないけど今回のマッティもめちゃくちゃカワイイ、襟足長め〜

ステレオを頭に突き刺すやつ映画史に残る驚きの殺し方やろww なぜスイッチをつけたw

これにてアキカウリスマキの長編作品は全部みたことになった、わ〜い。達成感と同時に寂しくもあるけど次は2回目見返したいな、ほんと全部の作品だいすき。まあでもあえて一本墓場まで持ってくなら「ラヴィドボエーム」
カウリスマキは昔よくブレッソンっぽい映画も撮ってたけど、これもそんな作品の一つ。

でもいくらブレッソン的で演出も優れているとはいえ、やっぱりカウリスマキの作品は良くも悪くも緩さが抜けないんだよな。
Lambretta

Lambrettaの感想・評価

4.1
ハムレットの原作は知らないけど
原作のパワーをありありと感じた。
怒涛の謀略の騙し合い。
家族も仲間も恋人も腹の裏の探り合う。

ハムレット役の俳優は確かに天才だ。カウリスマキの世界観を表現するにはぴったりな役者だった。
Ichiro

Ichiroの感想・評価

3.6
原作のハムレットは読んでいないが、違和感なく現代に当て嵌められていることは間違いない。バーでバンドが演奏しているシーンがカウリスマキらしかった。
ハムレット役の俳優ははまり役だったと思う。
猫

猫の感想・評価

4.0
カウリスマキ映画としては微妙な気もするけど、殺し方が多彩でとにかく楽しかった。アヒルのおもちゃ。
ask

askの感想・評価

4.2
「吐き気だけで生きている チャオ」
ブルーズの阿呆さよ。好き。
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