今まで5作品ほど岡本喜八監督作品を見てきましたが、これが一番良かったと思います。まず初めに、森見登美彦が好きな方にはとてもおススメします。森見登美彦的な滑稽な語り口調をしているため、主人公が喋るだけ…
>>続きを読む【エブリマンって名前は今でもカッコイイ】
1963年の作品だが、当時のサラリーマンの生活、中年男の生き様が活き活きと、そして哀愁たっぷりに描かれていて同じ時代のクレイジーキャッツのサラリーマン作品…
原作は高校生の頃に読んだ記憶があるが、本作は設定をより原作者である山口瞳本人に近づけている。昭和30年代・高度成長期のサラリーマン生活が垣間見えるほか、アニメや特撮が混じる表現方法が興味深い。
当時…
"江分利満氏"という存在と語り口のおもしろさと、戦中派の感慨が(ラスト20分の嘆きよ!)迫ってくるすごい作品。東宝社内では変化球にも程があると憤りを買ったらしいが、これこそ岡本喜八の映画だろうと思う。
>>続きを読む岡本喜八監督『江分利満氏の優雅な生活』(1963)
くだをまいて、小説となり生活となる。
江分利満氏の圧倒的な哀愁と存在感。
岡本喜八の奇術師のような演出が眩しい。
戦争が自分の家を繁栄させて…
平和な今、豊かになっていくのに、なぜか面白くないエブリマン。コメディのかたちをかりて、若き日の個人と集団の体験に折り合いをつけられない戦中派の哀しさが描かれるとは意外だった。
タイトルからして面白…
小林桂樹の軽妙なセンスと節回しが活き活きとし、映像的にも面白い。
戦争に対するある種でアンビバレントでながら、確かなる憤怒があり、それもまたエッセンスとして重要なるもの。
自分の情けなさと謂わばの開…
戦後の高度経済成長期の中、サントリーの宣伝部で働くしがないサラリーマン江分利満(えぶりまん)がひょんなことから徒然なるままに自分の自叙伝的な内容を書く、という話。
岡本喜八監督は好きな監督の一人で…
82.2577
本当に偉いのは、一生懸命生きてるやつだ
小気味の良いカット割、意表を突く演出、軽妙な語り口で綴る戦中派の悲哀。大正生まれか明治生まれか、平成/昭和ディスりと同じ構造でなにも変わら…