分離できなかったが故に分離を描き続けた男・小津安二郎。本作はそんな小津ちゃんの十八番である、嫁に行くという名の親子分離の話です。
いつもと違うのは、父娘ではなく母娘であること。しかし、母になっ…
構造としては「晩春」の父娘が母娘に変わっているような話。娘だった原節子が母役。父の同級生であるおじさん3人組が娘の結婚を画策する。このおじさんたち、今の感覚だとかなりきつい。母と娘どっちがタイプかで…
>>続きを読む夫に先立たれ、独身の娘アヤ子(司葉子)と仲睦まじく暮らす母、秋子(原節子)。ずっと娘と二人で暮らしてはいられないのよね。いつまでも元気でいられるわけじゃないし順番というものがあるし、いずれは誰かと一…
>>続きを読む休日の午後に観る映画は、日本映画で昭和30年代から40年代のもの。落ち着くし昼寝をしてしまっても良い。
そんな心がけで観ておりますが、小津さんの映画はいつの間にか寝ていることが多いのに、なぜかスト…
善意のつもりでもただの自己満足の都合の良いお節介で結婚相手を押し付け勝手に内輪で盛り上がる男たち。対して、母娘は思いが他にあるようでなんだか煮え切らない。
終盤まで続くそんなモヤモヤをピシャと一刀…
結婚の価値観が違いすぎてそれに覆い被さられている感じがしたが、男3人は余計なお節介として描かれていたし、最後は自分の意思で幸せになったことには違いない。
結婚は幸せのための1つの手段であり、男性優位…
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