下郎の首の作品情報・感想・評価

「下郎の首」に投稿された感想・評価

mmm

mmmの感想・評価

4.5
白紙を映したままの独白に脱帽。田崎潤が聴衆に手紙を読んでもらうようにせがむとこで号泣した。

"河"という境界線の残酷さ…
王将に続き、伊藤監督作品は2本目。今回も焦らしの演出はあったけれども、それ以外は至極スムーズ。大太刀回りも泥臭くないのが逆にミソかな。
☆☆☆☆★

やっぱり伊藤大輔は凄い!

純粋な人間に振り返る悲劇を撮ったなら、右に出る者は居ないのでは…と思わされてしまう。

2018年2月15日 国立近代美術館フィルムセンター大ホール
yuka

yukaの感想・評価

3.7

このレビューはネタバレを含みます

好きか嫌いかでいうと好きではない映画だが、確実に見所はあった

水を美しく撮ることはたぶんこの映画の撮影のテーマになっていて、多くの場面転換で川や水たまりなどの自然の風景が使われていた
そのどれもが他ではあまり見ない美しさだった

一番の山場はやっぱり最後の仇討ち(されてまう)シーンで、剣豪でもなんでもない下郎の、がむしゃらで切実な殺陣にはかなり感動した

その後、引き返してきた主人の絶望の表情を四方向から寄って撮るいうのはありえんほどダサかったけども、、
t

tの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

不自由さ(文盲、足の痺れ、忠誠、籠の鳥)をめぐる悲劇。裏切りに気づき初めて自由に向かってもがく田崎潤。引き延ばされた襲撃シーンはあまりに残酷。片山明彦が白紙に自問自答するのも良い。
撮影は平野好美。冒頭の川釣りでの水面の美しさ。
ルー蔵

ルー蔵の感想・評価

4.5
鳥籠の中の女と橋の下の下郎。

脚の悪い男のルックやドタバタすぎるホクロ男との立ち回りが剽軽で良い。
ラストの手紙の字を読ませる下りは「乱れる」のラストを思い出させる悲痛。最初は下郎の失敗を庇う若主。日本の主従関係の脆さを感じる。暗い傑作。

「西鶴一代女」の撮影の平野好美が撮影に入っていて、ずっと見たかった。やっと見れた。
西洋人が100年かかっても到達できない下僕の美学 伊藤大輔「下郎の首」

駕篭 ヒバリ 鍵 扉 笛 奴 槍踊 投銭 そして地蔵の辻等々眩いばかりの「映画的」小道具の宝庫です。
路のアングルなどアッバス・キアロスタミの「ジグザグ路三部作」の母胎かも思えたほど。
伊藤大輔は年譜ではこのとき57歳ですがともすれば「退屈」と同義語の「円熟期」など感じさせません。
あれだけ笑わせてくれて最後に画いっぱいに広がる無常感。
篠田正浩「心中天網島」がコケ脅しに感じ増村保造の傑作「曽根崎心中」でさえ色褪せる瞬間です。
かくいう私もこの訥平と同じく5分も正座をすれば立てない奴ですw
下郎・田崎潤と片山明彦の関係が、大戦中の日本兵と軍司令部のメタファーに思えたんですけどイージー過ぎますかね? 戦前の自身作『下郎』(未観)を戦後にリメイクしたのもそこに狙いがあったのかなと。

しつこいくらい、というより、うっとおしいほどしつこく田崎潤の足が痺れる描写をしていたけどあれは一体何だったのかな。あとで伏線回収的なところありましたっけ?

やはり文盲の悲しさ、無知の涙にヤラレました。あれは涙のためだけではなく、生きるための教訓でもあるでしょう。
有名な白紙の手紙のアップに心の葛藤をオーバーラップもさすが。
あと、下郎といざりが口論している橋の下で鍋を炊いているオヤジが自然に映り込んでいたり、川向こうの小さく映る人もしっかりしていたり、画面の隅々まで演出しているのが分かる画がとにかく素晴らしい。ラストの片山明彦を四方から迫るショットもすごい。

嵯峨美智子が田崎潤に一目でよろめいたポイントが分からなかったのが最後まで尾を引いた。

どうでもいいけど、島耕二の最高傑作が息子だという話にも納得。

いい作品だとは思いますが定評ほどの傑作とはまだ思えません。

(追記) 後から効いてきました。やはり大傑作です!
myg

mygの感想・評価

3.5
面白いけど、わたしの好きな不条理とはちょっと違う。しつこい正座痺れやなぶられ様の末に若様が嘲笑されて、やっとスッとする感じ。吐露がなーまともすぎてー
モチ

モチの感想・評価

3.8
特別に美人でも何でもない瑳峨三智子が放つ色気にやられる。山田五十鈴の娘なのか!?
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