悪霊の作品情報・感想・評価

「悪霊」に投稿された感想・評価

mikoyan358

mikoyan358の感想・評価

2.0
私の好きな巨匠アンジェイ・ワイダが監督したドストエフスキーの小説に基づく作品。ワイダは政治もの以外でもいくつか歴史を描いた作品を残していて概ね理解もしやすかったが、これはワイダ作品にして初めて豪快に寝入ってしまった...とにかく(ロシア文学の典型である)やたらと多くて誰が誰だか覚えきれない登場人物をさばけず、政治結社の中で起こる裏切りまでは辛うじて理解できたもののかなり少ないセリフで進む暗い画面での描写は極めて難解で、画面外のこちらが魂を吸い取られてしまいそうな感じすらした。二度観れば理解できるのかもしれないが。
ロラン

ロランの感想・評価

3.5
物語に対して画面は明るく、空間を演出しない被写体との距離感にも演劇的な印象が拭えない。『約束の土地』と同様、狂気を描くにはワイダはズラウスキーには叶わないと思う。それでも不穏な幕開け、家が燃え盛る中盤、川へと行き着くラストと、嫌いにはなれない映画。
崇敬するIホール初代総支配人様⑳

初見当時、作品鑑賞後、原作小説も読んでみた。

正直ドフトエスキーの思考回路を完全に把握することは不可能なのだけど、このレビューを書くにあたってせめて解釈できた範囲以内でで身近な何かになぞらえることは出来ないかと考えてみたとき、最初に想起したのがバブル崩壊間際の社会状況だったのですが、
いや、待てよ。
かみ砕いて広義にとらえれば、普段の日常もまんま当てはまるのではないかと。
学校でも職場でもママ友の関係でも何でもいい。
掘り下げていけば哲学的な範疇にまで及んでしまうこの傑作も
、読者は我々一般人が殆どなわけで当然筆者も伝えたいという思いがあるから小説にするわけですから。

時として湧き上がる欲求は悪霊を生み出すことがあります。
例えばそれは革命の大義でもなく、子育てでもない。
単なる破壊的行為であり、児童虐待でしかない。
本作品のラストで悪霊を取り除いたのは神であるといった聖書の一節が読み上げられるが、
私たちにも神の手を借りるまでもなく取り払うことが出来る悪霊も存在する。
skip

skipの感想・評価

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ドストエフスキー原作の古典小説をそのまま再現するのではなく、物語の前後説明を抜いて小説の根幹となる叫びや魂のみを映画化したような作品。余計な人物関係など考えても仕方がなく不毛な世界の様と革命の歴史を感じさせ観客に思考をせまる。