処女作には、その作家のあらゆる要素が表れる。もしくは、その核心にあるものがという意味において、個性とはどのような姿をしているのかが、よく分かる作品だった。
つまりは、そのようにしようとして表れるも…
視聴覚室のショボいモニターではなく、いつか映画館で観たい一本。異なる感光で収められた朝と夜が一対を成し、寝室の光景などは全く別の映画のよう。青白い輪郭で浮かび上がる顔面と、網膜に近い感度で陽光の照り…
>>続きを読むPTSDを患っているような男と、空腹を忘れるために眠る女。とても孤独そうなふたりなのに、女が「死ぬのは孤独な人間しかいない。あなたは死なない、わたしがいるから。」と軽々と言ってのけてしまうのになんだ…
>>続きを読むソクーロフの卒制だけど、なんというか、天才の所業という感じ。
革命直後の不安定なソ連で、結婚生活に満足できずに死ぬことを試そうとする元赤軍兵士の若者。
という内容なのだろうが、語り口はかなり抽象…
声のない顔、あるいは顔自体が声としてあるのか。ロケーションもだけど映画そのものがなんだか廃墟っぽい佇まいをしている。厳粛なムード漂う整列の写真を映しながら、そのなかにいる一人だけ頬杖ついて表情筋を弛…
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