映画を見る習慣がついてから10年、ついに小津を楽しめる身体が出来上がってきたのを感じて感動。映画としてもドラマとしても見応えあった。
あの穏やかな笑顔と社会的正論で本心をゆっくり消し潰される感じ、痛…
小津安二郎監督作品を時系列順に観てきたけど、この作品においていわゆる「小津安二郎らしさ」という型が出来上がった感がある。画の構図、台詞回し、人物の正面のショットの反復による会話劇、人生の哀愁など、我…
>>続きを読むこの時代の他の作品はまだあまり見ていないけれど、小津監督の作品はシンプルな演出でありながら人物の情感がよく表れているのだなと感じた。
とりわけ、原節子と笠智衆はその表現の仕方が正反対。
原節子はそ…
いいこと言うなぁ!ってなるんだけど、でもそれって脚本家の台本に載ってる科白に感動してるのか、作品に感動してるのか分からなくなって、じゃあこれって小説で良くない?とか思っちゃう。映画の面白さっていうの…
>>続きを読む父親の命日に父と娘の物語を。
もっと湿っぽいのかと思っていた。遠慮がちな親子。母親が他界しているから、父をおいては嫁げない娘のきもち。それだけでなく、大好きな父と離れ難いのが本音。娘の気持ちがわかる…
父と娘の親子愛を描いた物語。
俳優の演技も相まって、日常的ではあるが何か拍子で壊れてしまいそうな危うい空気感。
淡々とした父親の台詞にも温かみがある。故にラストシーンは哀愁が漂う。
初めて小津監…
このレビューはネタバレを含みます
『晩春』は、1949年に公開された小津安二郎監督の作品で、原節子が主演を務めた「紀子三部作」の第一作です。結婚適齢期を過ぎた娘と、彼女を案じる父親の愛情と葛藤を描いており、小津監督が戦後初めて手がけ…
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