コーリャ愛のプラハの作品情報・感想・評価

コーリャ愛のプラハ1996年製作の映画)

Kolja/Kolya

製作国:

上映時間:105分

ジャンル:

3.7

あらすじ

「コーリャ愛のプラハ」に投稿された感想・評価

ショーン・コネリー似の主人公の、貧乏なりに音楽とセックスに充実した日々が、コーリャの出現によって崩壊せしめられるのは、ソ連の進駐によって自由を押し潰されてきたチェコの歴史について触れているのだろう。なお正式にはソビエト崩壊以前の国名はチェコスロヴァキアだが便利のためにいずれも区別せずチェコと書く。

物語を通して次のような3フェーズを主人公は体験する。
1. コーリャの出現: 自由の喪失
2. コーリャとの和睦: 新しい自由の発見
3. コーリャとの別れ: 新しい自由の喪失

このうち 3. のコーリャとの別れは、映画内でソビエト崩壊と直接結びつけて描かれているほか、 1. のコーリャ出現も、ソビエト兵が軍用車で主人公の周囲を行ったり来たりする様子からして、プラハの春以降のソ連による軍事介入と占領を示唆している。

そう考えるとき、この映画の最大の魅力である主人公とコーリャが相思相愛の関係を築いていくシークエンスは、民主化運動が圧殺され、ソビエトの恐怖政治に席巻されていたと考えてしまいがちな、プラハの春からビロード革命までの20年ほどの親ソ時代を、郷愁を交えて振り返ったコメンタリーであると結論づけて間違いはないと思う。

主人公がコーリャを忌避する対象ではなく愛の対象として見るようになるきっかけとなる大きな事件はなにも起こらない。喉元を過ぎた熱さを忘れるように、気づくと主人公はコーリャを気にかけ、慈しむようになる。ソビエトの象徴であるコーリャを保護するようになることで、反露感情の強い保守的な母親との仲は破綻してしまうが、それでも主人公は自分でも理由がわからないままにコーリャと良好な関係を築き、そしてソビエト崩壊とともに別れを迎える。

ソビエト崩壊と中東欧諸国の民主化は、我々西側の目から見ると圧政からの開放や暗黒時代の終焉といったプロパガンダをどうしても含んでしまうが、そこに住んでいた人々からすると、その暗黒時代にも日常は存在していたし、むしろソ連崩壊によって永遠に失われてしまった何かもきっとあるはずだ。この作品はそのような、決して公には表明しがたいが確かに存在した、2つの革命の間の時代のチェコを肯定的に再評価することを試みた映画である、と僕は読みとった。
凄い好き
黄色い光の柔さが暖かいのに寂しくて、締め付けられるほどノスタルジック。
MiyuY

MiyuYの感想・評価

4.7
感動的な映画でした🎞
子供ってなんであんなに純粋で、大人の心を動かすんだろう、、
どんなに歳をとっても、純粋な心は持っていたい。
時々映画の設定にある、独身の自由なオッサンが突然幼い子供と暮らすハメになるお話。
内容うる覚えですが、絶対忘れたくないシーンは、本物のラファエル・クーベリックが指揮するスメタナ『わが祖国』
自由を求めるバッジをタキシードに付けて。
89年ベルリンの壁崩壊のから始まる怒涛の東欧民主化。あのエネルギーと輝きを同時代体験できたことは忘れたくないのでメモ。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

3.8
‪ ‪ ‪「コーリャ 愛のプラハ」‬
‪ ここに来てアカデミーとゴールデングローブ賞優秀外国語映画賞と東京国際映画祭グランプリを受賞したJ. スヴェラークの傑作「コーリャ 愛のプラハ」のBDがってか初円盤化され届く。しかもディレクターズ・カット。これは素晴らしいチェコ映画で主演は監督の父が確か演じてる…いや〜久々に観るなぁ⤴︎。
冒頭、初老の音楽家。火葬場での演奏、光輝な金粉、バイオリン。プラハの美しい景観、野趣、暮色の息を呑む美。川で横わる二人…本作は如何に脚本が重要かを考えさせてくれる一本で暗い作風だが希望に満ち賑やかな音楽が物語全体を優しく包む。初老の日常を只管映す中、89年に‬起こった民主化革命…通称ビロード革命の中をロシア家族とチェコ家族でその時代を描く。物語は強制送還を逃れるべく偽装結婚を頼む露女と借金を抱えた初老が形上承諾するが女は息子を置いて西独に亡命し、人種の違う奇妙な生活が始まる…これは傑作で当時ソ連がチェコに軍事介入したプラハの春、後に言‬われた鉄のカーテン等様々な歴史知識を得た上で鑑賞すると事細かな点も面白く観れる。監督のJ.スヴェラーク独特の雰囲気と世界観は芸術的にも素晴らしく、主演、脚本を手掛けた実の父Z.スヴェラークの表情が印象的でアカデミー賞最優秀外国語映画賞を受賞した名作でこの度、高画質で再鑑賞でき光栄だ。‬
th1982

th1982の感想・評価

3.0
まあ、ありがちな話だが、言葉も通じないってのはちょっと珍しいかな?
ちょっとエッチな主人公がいい感じで、泣けたりはしないが全体的にいい雰囲気

ラストも過度に盛り上げたりせず、現実的な辛さというか、やるせなさを感じさせる
やはり現実はあんなもんなんだろう…

そこらへんヨーロッパ映画なのかなと、ステレオタイプ的な見方になるが
ミニシアターはまってた時に見たと思うんだけど内容全然覚えてない

このレビューはネタバレを含みます

大学にて2回に分けて視聴。

コーリャがシャワーでおばあちゃんに泣きながら電話しようとしているシーンがあまりにも痛々しく、みているこちらも泣きそうになった。

チェコ語音声英語字幕、手元には先生から頂いたチェコ語の簡易的なスクリプトと照らし合わせながらの視聴だったため細かい意味は取れなかったが、先生に補足説明をしていただくことができた。チェコ語とロシア語学習者にも面白い映画ではないかとおもう。

Наше красный ! (僕達の赤いよ!)
Náše krásný ! (俺らのが綺麗だ!)

【メモ】
主人公と一番の恋仲にあった女性はポペルカというチェコのシンデレラを題材にした映画の主演女優さんらしい。
ザン

ザンの感想・評価

3.8
子役のぽっちゃりした感じが子どもらしくて可愛くてよかった。だんだんと子どもに心を開いていく展開も心地よい感じがした。
きょん

きょんの感想・評価

4.2
コーリャがとても可愛い。
チェコの事を知りたい方にとってもオススメな映画です。
ロシア語とチェコ語は似てるけど意味がまるきり違う事があり、
そうした行違いもほっこりする作品。
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