雨にぬれた舗道の作品情報・感想・評価

「雨にぬれた舗道」に投稿された感想・評価

後の『イメージズ』や『三人の女』、あるいはフロイト影響化のベルイマン、ポランスキー諸作との類似性が垣間見えつつも、出来事の客観性は保たれているし、ヘイズコード撤廃直後の69年という時代性もあって性的な欲求は外在化。ご婦人の「セックスしたい!」は上品に溢れてしまい、もったいぶったところはさほどなし。

ご病気のあからさまなところが魅力的という意味では、むしろ『何がジェーンに起こったか?』に連なるサイコ・ビディに近しい珍品なのでは。

序盤はカットが短すぎて正直不安になる箇所もあったけれども、メインプロットを侵食するフレーム外の会話、凸凹の反射物や濁った透過物を利用した顔面の不明瞭化、遠近感を無効化するズーム、さらに古典的な様式美とヒッピー的価値観の極端な対比に至るまで、70年代アルトマンに馴染み深いスタイル、作家性が充分に見られて条件反射的に興が奮。
画質も音質も良くなかったけど劇場の雰囲気がタイムスリップさせてくれたよう…

バンクーバーで立派な家に住むフランセスは母を亡くしたあと独りで暮らしている。ある日窓の外に目をやると雨の中ずぶ濡れのままずっとベンチに座っている青年が。彼女は彼を自宅に連れ帰り風呂に入れたり食事を与えたり甲斐甲斐しく世話をする(さっぱりした彼は結構イケメンであった)。彼女はどんなに話しかけても喋らない彼を泊めることにする。眠った彼を確認した彼女は外から鍵を掛けるのだった…

裏のありそうな青年と鬱屈感漂う大人の女。眠っている彼の背中に、通っている担当の婦人科ドクターから迫られている、そのドクターは年寄の匂いがすると告白するシーンがお気に入り。婦人科でペッサリーを装着してもらうのが意味深。どんどん行動がおかしくなって行く彼女から目が離せなかった。彼女が彼の声を初めて聞くラスト直前の状況が虚しい。

フランセスを演じるサンディ・デニスは決して美人ではないけれど品のある孤独な女を好演していた。若くして亡くなったことを知りとても悲しくなった。
ほしの

ほしのの感想・評価

5.0
ウルトラ五点!とてつもなく最高だった!

好きな要素だらけだった。

雨が降る中、公園でびしょ濡れになってる美青年を保護してしまったおばさん。この美青年が絶妙な居たり居なかったりボーイで、おばさんが母性や性欲やその他で揺れ揺れに揺れて、辛くなったり、叫び声怖かったり。そして、最後の顔のアップにエンドロールが流れるところ最高。ピチュピチュ。

小悪魔多し。病院のグロテスク。知らない世界同士がぶつかる感じ。

引きの画がすごくいい。音楽もすごくいい。アルトマンの映画好きやわーー

せつない