何気にドワイヨン初です。ほんとに様々な人物の動きに動機というものがなくて、首を傾げるものの、それでいて一応映画としては成り立ってはいる。映画って必ず理由が必要なものではなくて、衝動で動かせるものなん…
>>続きを読む〝凶暴なクソガキ〟の中の〝可愛げ〟のチラ見せが絶妙!
『Le Petit criminel(1990年)ジャック・ドワイヨン』
ドワイヨン氏の作品てマニアックな印象強いのだが、これは〝一般的視点…
三者三様「善人」による誘拐・逃亡劇は奇妙な擬似家族関係を構築した後、最終的に少年が「そして父になる」決意を固め罪と向き合う物語へと帰着する。前半部は銃=強制力、手錠=拘束力、車=移動手段が効果的に用…
>>続きを読む少年と刑事と姉の乗る車内を映したショットは逆三角のようなアンバランスな均衡の中で職務上の関係から対等な同志的な関係へと変化し、激しく揺らめき続ける信をそのアクションによって少年の面持ちの中に弁証法的…
>>続きを読む「ピストルと少年」
冒頭、1人の少年が海岸の町セートの団地に帰宅する。母が棚の上のピストルを見つけ彼を問い詰める。薬局屋で強盗、刑事を人質に車を走らせ姉の元へ。発砲、手錠、南仏特有の光、奇妙な…
三人がそれぞれ二人で対峙して共犯とも連帯とも違う奇妙な関係を紡ぐドワイヨン。少年の渇望とそれを叶えてやれない姉の静かで密やかな涙。昨夜は名字のことで一緒に笑いあったのに。団地の郵便受けくらい壊滅的な…
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