最後の誘惑の作品情報・感想・評価

「最後の誘惑」に投稿された感想・評価

人間イエスという解釈。

預言者イエスが磔になるまでを描くのかと思って「最後の誘惑」ってタイトル、なんなんだろう?と、ずーっと引っかかってた。

が、ラスト30分くらいでなるほど。

あれはイエスの願望だろうか。

こういう解釈、ぜんぜんありだと思うけど、公開当時はキリスト教団体からいろいろ抗議をうけ、ひともんちゃくあったみたい。

まあ、信者からすれば、この内容は確かに邪道なものなのかもしれない。

でも、太古の人物の物語、いくらでもフィクションがあってもおかしくない。想像して物語を構築するのも悪くない。

イエスだって人間だったんだって想像するのも面白い。

宗教を題材にした映画ってなにかとセンシティブになりがちだけど、それでもこうやって新たな解釈とか映画化してくれるとキリスト教にそこまで思い入れの無い私からするととても興味深い。

メルギブソン監督の「パッション」とセットで見てみるのもいいかもね。(こちらも物議を醸した映画)これまた良くも悪くもものすごーく生々しいけど。


イエスを演じたウェレムデフォー、若いなー!あと、デヴィットボウイが出てたみたいなんだけど、全く気づかなかった。どこに出てたんだ?????
友人はこれを見て入信しようとした。

上映禁止までされたらしい宗教映画。キリストを私たちと同じ「人間」としているところに批判を受けた。神ではなく“彼“には、欲望や恐れがあった。しかしそこにとてつもない魅力がある。だから友人はそう言った。

キリスト教に知識がなくても十分である。これが正しいとか正しくないとか、そういうことではない。全て思想、好きに思っていればいい。こちらも好きに感じればいい。
(しかしある程度この宗教に興味がないと大きな感動は無いと思う)

ラストに、これまで感じたことのない衝撃を受けた。言葉にならない。驚きとも悲しみとも喜びとも言える。こんな作品に出会えてよかった。
キリストの心の振れを描いた作品です。

途中ハラハラ、あまりにも人間的で、普通の人に描かれていて。

「福音に基づいたものではなく、これはフィクションを追求したものです」と冒頭に但し書きがありました。

これはスコセッシ監督の宗教観なのでしょうか。キリストは迷わなかったのか? 家族と生きる日常の幸せを求めたり、神の啓示で犠牲になる肉体の痛みや死への恐れを感じたり、残された弟子たちが正しく教えを伝道できるか、確かに、キリストが人の子なら、悩みそうです。そういうことへの問い。
大木茂

大木茂の感想・評価

3.5
一味違うキリスト映画だという事と
シュレイダーとスコセッシコンビなので期待していたが
なんだか超能力や霊感があるおじさんとして碇シンジみたいなテンションで旅していくのがダラダラ続く

とにかくラスト40分が良い
ハッピーエンドだった
ちょっとナザレのイエスさん好きになった
この映画賛否起こしたらしいけどカウンター起こして元ネタのありがたみ思い出させる分説得力凄いと思う

この長過ぎるやつ「杜子春」みたいだなって思った他にも既視感があるけどこういう見せ方大好き
マーティン・スコセッシ監督作品鑑賞の一環で。

この映画は敬虔なクリスチャンからはかなり批判を浴びたそうで。それもそのはず、これは聖書を元にしていないからで、同名の本が原作です。

聖書には「神は自らに似せて人間を作った」という文言がありますが、であれば神様もまた人間的な要素があったのだろうというのが出発点です。つまり私たち人間が抱える煩悩にきっと神様も葛藤していただろう、と。
聖書には神が葛藤する様子は書かれておらず、そのために批判を受けることとなります。
これからこの作品を見る人は少なくともイエス・キリストはどのようにして生まれたのか、なぜ処刑されたのか、ユダとはどんな人物だったのかの3点はおさえてから見るといろいろな解釈やその違いを理解できると思う。

そういう批判を予測していたのか、ストーリーはかなり奥深い。
けれど、ほかのスコセッシ作品を見ていると、これはかなりテンポが遅く感じられる。眠くなるということはないけれど、マフィア作品に比べて一つ一つのカットが長く、はちゃめちゃなコメディの要素がないからかもしれない。
上映時間が長いもんで敬遠してたんですがようやく観ました。結果、想像以上に面白かったです。
スコセッシはもともとカトリックの司祭を目指していた事もあり、彼を語る上でキリスト教の存在は欠かせません。本作は当時かなり物議を醸したようですが、観て納得。そりゃ怒りますよこれは。原作厨の人が実写映画での改変に怒るのと一緒ですよね。イエスをただの人として描き、福音書の最も肝と言える部分を大きく変えてしまっているんですから。十字架に磔にされたイエスが死を恐れて逃げちゃうんですよ。その後、女とばっちりセックスして家族作っちゃって平和に暮らすんですよ。ただ熱心な信者ではない人間からするとその改変された部分が面白く、ユダが裏切り者としてではなく、イエスからの命であの行動を取った点や、ラストの実はアレはアレだったというネタバラシと物語的にはこれもかなりアリだと思いますね。イエスを演じたのはみんな大好きウィレムデフォー。めちゃくちゃカラダを張った熱演は見応え抜群です。ユダ役にはハーヴェイカルテル、ローマの提督役にはなんとデヴィッドボウイで、キャスティングもさりげに面白いですね。音楽はピーターガブリエルが担当しており、エンドクレジットで流れる曲は特に最高でした。
私としてはこの人間らしいイエスの事は好きですし、何よりまさにスコセッシの映画の主人公と言った感じで最高なんですよね。神と人間の狭間で心が揺れ動いた瞬間に、最後の誘惑が訪れたら自分だったらどうするかなぁと考えちゃいました。
ウィレム・デフォーがキリスト!ハーヴェイ・カイテルがユダ!監督はスコセッシ!すごい!話しはベタだが「スコセッシ!最後の本気なのか?」という力の入れようで、男の生き様がとっても『タクシードライバー』している。ロックに乗って『レザボア・ドッグス』する新興組織のカッコイイこと!磔刑の史実も面白い。
重いけど、キリストに興味がなくてもみてほしい。苦悩は人間も神様にもある。
十字架上のイエスが遺した矛盾にみちた言葉のあいだにスコセッシ生み出したファンタジー。
その類を見ないアイディアも、「最後の誘惑」という言葉のダブルミーニングもとても面白い。

だが、ゴルゴダにいたるまでの長い時間が、脚本的にも演出的にもじつに安易で説得力に欠け、残念でならない。
ゴルゴダから、あるいはゲッセマネから始めれば充分だったのでは。
Kohan

Kohanの感想・評価

3.4
どういう風に解釈したらよいか正直分からないけれど、クリスチャンじゃない身からすれば自分が神の子であるという自信に満ち溢れていない戸惑うイエスは新鮮だった。映像が前衛的。
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