溝口健二監督の戦後第2作目であるが、タイトルから「歌麿をめぐって女たちが…」と想像していたのだが、観てみると全然そんな物語ではなかった。
歌麿の周囲に居る人達の人情ドラマ。
おきた(田中絹代)の「…
歌麿が五人の女性にモテモテな話かと思った全然違った。歌麿が世話役として周りを助ける人情ドラマ風。
溝口監督の特徴…女性の恋心、情念を美しく薄暗く映し出す。
篠田正浩監督『写楽』の歌麿の印象が強かった…
セットや衣装がすごく豪華で本格的、人も多く、いかにも溝口健二の作品。戦後すぐよくこんな作品が作れたな。
映像は、特に、画面の奥行きを利用したシーンが多く、すごく見ごたえがある。セットの大きさを生か…
カリスマの歌麿が周りの女を惚れ抜かせる話かと思いきや絵のモデルとなった難波屋おきたと武家から町絵師へと身を落とし反動で女狂いになった不肖の弟子小出勢之介の激しい色恋沙汰に振り回される人徳家として描か…
>>続きを読む2016年の感想。没後60年ということで溝口健二特集。いわゆる芸道物にも通じる、芸術物といっていいでしょう。当時の風俗を徹底的に時代考証したというが、正直、浮世絵に知識がないのでいいのか悪いのか良く…
>>続きを読む時代の寵児となった歌麿(坂東簑助)が、自らの創作活動のために多くの女性を翻弄していく。絵師の職人脳に振り回される女性たちの悲哀を綴っている、ヒューマン・ドラマ。邦枝完二の同名小説を原作に取っている。…
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