『ふたり』(1991年)
利発でしっかり者の姉千津子と何をするにものろまな妹実加。登校途中の坂道で事故に遭い命を落とした千津子は幽霊となり実加が窮地に陥るその度に救いの使者として現れる。尾道を舞台に…
ストーリー全体の作りは少し雑な様に感じるが、それ以上に風景、言葉選び、俳優達の表情に惹き込まれる。
実加が呼ぶ「お姉ちゃん」という声は、しっとりとしていて何処か寂しそうだけれど、まだ姉に甘えていた…
赤川次郎作で一番思い入れある。
ナイーブ、ヒステリー、摩擦、少女から女に付き纏うとりあえずなんかもう吐きそうってヒリヒリに親近感。磯の香りが蘇るいつしかの尾道もクラシカルな調度品もここら辺は映像の方…
姉の幽霊が初めて出てくるところの映し方が良かった。全身を映さずに足元、片手などを上手く映している。マラソンのシーンでは姉だけを別撮りにして風景に貼り付けていて面白い(『時をかける少女』でも出てきた手…
>>続きを読む