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「廃市」に投稿された感想・評価

かぶき

かぶきの感想・評価

4.2
見知らぬ、日本の情緒溢れる街でのひと夏の不思議

儚く美しく、哀しい白昼夢のような映画

最後にはまた現実と地続きの時間に戻ってくる見事なラスト
あな

あなの感想・評価

3.0
苦手な大林宣彦映画。恐る恐る観賞したら、思いの外普通だった。
今作を観るまで、あらすじすら知らなかったんだけど、舞台が福岡県の柳川というところ。何を隠そう、この僕も福岡県出身で、やはり地元が映画の舞台になったら嬉しいものだ。柳川の観光名所でもある川をたくさん使ってもらって嬉しい。そんなに行くこともないし、さほど魅力も感じられなかったんだけど、映画の巨匠が撮ったらとても風情のある場所に見えてしまう。あと、意外と大林宣彦イズム的な独特の演出技法が抑えめだったのも見やすかった理由の一つだ。確かにナレーションの口調だとか、BGMの使い方だとかは大林監督っぽいけど、そこまで苦になることなく、逆に効果的な感じもした。それが、僕自身が大林監督っぽい作風に慣れたからなのか、この作品のあらすじに合っているのかは分からないけど、別に嫌ではなかった。
今作の描いている“愛”とか“恋”のなんたるかは、経験値の浅い私には理解でしぬものだけど、飽きずに観れたし、川のせせらぎの音とか物語の背景にある柳川の風景とかは風情があってよかった。どういう意味で、そこが“廃市”と呼ばれていたのかは分かるようで分からないけど、とりあえずは地元が舞台になって嬉しい気持ちと、大林作品を飽きずに観賞できたことは、何よりよかった。
柳川の街並みと小林聡美のあどけなさが印象的な悲しく美しい物語。
大林作品では本作がいちばん好きです。

‪大林宣彦監督による福永武彦作品の映画化。その制作過程も含めて監督の私映画的の匂いが濃い。死にゆく街と評された柳川の光景は消えゆくかつての日本の原風景に重なるが、そこに過剰なまでに被さる音楽と効果音が、監督らしさを出している。出来れば富田靖子主演での「草の花」も見たかった😌‬
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大林宣彦監督作品。ふるさと映画の名手である大林監督が今作で舞台にしたのは福岡の柳川。水の街で渡し舟に乗って移動するシーンが印象的。タイトルにあるように死にゆく街を舞台にしてる故に、全編に渡ってどうしようもなく廃頽的な雰囲気が漂う。
主人公の山下規介がとても大林作品的な人物で笑う。やっぱり尾美としのりしかり、童顔の青年が好きなのだろうか。

なおゆきの葬式の場面で、揺らめく水面が反射した光が遊んでる様は美しかった。
最後まで鳴りを潜めていた尾美としのりが駆け出すシーンにグッときてしまう。街では止まっていた時計が動き出すラストは示唆的で良い。
主人公の男子大学生が論文執筆のために訪れた町には運河が張り巡らされており、その町の駅に降り立った瞬間から“水の音”が否応なく主人公の耳に届く。川の流れる音、川の上を行く船の音、そして女のすすり泣く声……。主人公は不審に思う。水の音に紛れたその妙な声を。

「主人公が聴いたすすり泣きの声の主は誰か?」というミステリー的な興味も用意されてはいるが、あくまでそれは本作がたどり着く美しい着地における一要素という印象。それだけでも大満足なのだけれど、全編に満ちている“どこにも行き場のない寂れたムード”があまりにも好み過ぎて参った。

町に張り巡らされた運河が自然のものではなく人工的なものであることが作中のセリフでも説明されるように、その町で暮らす人々が自覚する“廃れた町”は、自然の摂理によってではなく、最初から人間の手によって造られたものだ。そして廃れゆくのは町だけではなく、住人たちも同様である。

運河が人工的なものなら、そこを流れる水の音も人工的に付与されたものではないか?と思うのは、それこそ主人公が降り立った駅でも僅かながら聴こえる“水の音”が見える範囲に運河があるわけでもないのにはっきりと聴こえるから。作中設定としての“造形”と、映画としての“造形”がある。

そういった人工的な造形の美しさを含む本作は、夜の運河の上で上演される歌舞伎や、夏の陽光によって相対的に薄暗くなる屋内で衝立と風に揺れるカーテンの奥に見える姉妹をロングショットで捉える光景など、思わずため息が出る美しさに溢れている。傑作。いまのところ大林作品の私的ベスト。
小次郎

小次郎の感想・評価

2.5
ん〜、柳川の原風景を紹介していただけるとは嬉しいです。

が、余りに暗くて、
懐かしさはあるものの、
ストーリーに入れんかった。

大林監督、すいません。
なご

なごの感想・評価

3.4
なんかこの前のこの前の前の作品もこの作品もそうだけど、冒頭15すごくテレビドラマみたいです面白い。
おれは尾美としのりになりたいよ。尾美としのりはこのキャラクターしかやってないんじゃないか
後半つまらなくなっちゃった。

pcにつなぐDVD-ROMが、DVDを取り出す時にビョンってなる反動でそのまま落下して壊れたから
中1くらいに誕生日に買ってもろたポータブルDVDプレーヤーを引っ張り出してきて見た。ワンセグ機能付きで、当時はAKBINGOを見るためにしめしめ。と買ってもろたんだけど、今思えば、あの時から地元のTSUTAYAでDVDを借りて見るようになったなあ
Taul

Taulの感想・評価

4.0
『廃市』(1984)VODで初鑑賞。原作未読。「はいし」と読む。大林宣彦監督を偲んで気になっていた作品を。角川での『時をかける少女』の次がこのATGでの福永武彦原作の純文学的な小さな映画とは。全編福岡県柳川市ロケで16mmカメラによる撮影が美しくもおぼろげな記憶のようで胸がしめつけられる。

『廃市』語りや作曲が大林監督自身で私小説風。ギミックを封印した静謐な作品だが、ノスタルジー、美しい少女と呪い、現実と想像の狭間、土着のものと他者、死の匂い、そんな大林イズムは健在。青年のひと夏の経験とその記憶の影に潜む孤独な愛たちや悔恨。抑制の効いた文学的な大林作品も素晴らしい。
川の映像とかは素晴らしいのだけど、この頃から大林宣彦の映画は台詞回しが白々しい。(方言も嘘くさい)

小林聡美もミスキャストにしか思えず最後まで異物感が気になった。

福永武彦の文体が好きってこともあるけど、川の映像が良いこと以外は原作より見劣りしてしまう。
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