お琴と佐助の作品情報・感想・評価

「お琴と佐助」に投稿された感想・評価

MegmiTanak

MegmiTanakの感想・評価

3.6
私の原作を読んだ個人的イメージはもっと、常識人には到底理解できない変態的師弟関係にある閉塞感にまみれた二人を思い描いていた。原作の春琴からは、山本富士子のようなある種のか弱さや脆さは一切感じられず、また、佐助は一途な愛というよりむしろマゾヒスト要素が前面に出されていた。それでも二人の間に確実にあった肉体関係をはっきりと伝える谷崎の文体が余計に変態的で耽美なのである。

一方映画は、その変態的要素は影を潜め、純愛・信頼・道理といった要素がひしひしと感じられた。山本富士子、本郷功次郎ともにそれぞれの春琴と佐助像をしっかり持って演じている。そしてそれが見事なバランスで、素晴らしかった。
目が見えないお琴。弟子の佐助。
顔に火傷を負ったお琴の
顔を見なくて済むように
自ら目を針で刺して
自分の目まで見えなくしてしまう佐助。
そこまでしてもあくまで師弟の関係、、

愛ですか、、
そういう愛の形、、
誰も踏み込めない2人の世界でした。

谷崎潤一郎の小説、『春琴抄』の
映画化作品。
読んでないけど気になる、、

大映女優祭にて。
昔の女優さんはふっくらと
ハリがあって美しい。と
2本しか観てないけど思った。
t

tの感想・評価

4.5
「春琴抄」は谷崎の中でも特に好きなので粗筋だけで涙ぐんでしまう。それだけでなく、引きの画を基本としていかに切り返さない/切り返すかの選択(盲目の切り返しという身振り)、手で触れることへの意識(爪を切る、手を取って導く、さすって暖める、琴を爪弾く…)など隅々まで充実していた。正面から丁寧に語っていく快感もまたある。
そして山本富士子の艶かしさたるや。手をさすってから戸を閉めていくシーンはあまりにもえろい。
mingo

mingoの感想・評価

4.2
谷崎潤一郎「春琴抄」の三度目の映画化。島津版お琴観たいが、フィルセンでかかるのはいつになるのやら。にしても香川京子といい司葉子といい鷲っぱなにブスはいないのか、絶世の美女こいさんこと山本富士子と、実直さが前面に出た佐助役本郷功次郎、主人と家来でありながら琴の師匠と弟子の関係であり、男女の仲を越えて、固い絆で結ばれて行く様があまりにも良くて困った。和製セッションて感想みかけたけど、ファッキンテンポっ!ならぬ、山本富士子の「何度言ったらわかるの!チリチリチリチリチチチチじゃない!チリチリチリチチチ!」には笑う。違い分からん。あまりにもツンツンしすぎるからこそ、たまに弱さを露呈するシーンが活きている。頭の先から足の裏まで知りたい!と伝える佐助の素直さからはエロさを感じさせず最後まで魅せる衣笠貞之助の力量か。湯上りシーンでドキリとさせたり見せ場充分。2回ほど文章での語りがあるが、それもそれで良いからまいった。傑作。
ごてふ

ごてふの感想・評価

3.8
角川シネマ新宿にて。≪大映女優祭≫の一本。サド・マゾの関係を芸道に昇華させた谷崎文学の映像化。戦前の田中絹江、戦後に京マチ子、ぐっと下って百恵ちゃんなども演じているが、やはり山本お琴が一番しっくりくる。相手役の本郷功次郎は少々体育会系で男らしすぎるのが難点。ともあれ女形出身の衣笠演出はしっとりして、画面構成や役者の所作に雅(みやび)を感じますな。蛇足ながら塩田明彦の«月光の囁き»は、本作と同一テーマを異色の青春モノにしている傑作だと思ふ。
何度も映画化されている「春琴抄」。その3番目、衣笠貞之助監督(61年)版。山本富士子のお琴は柔和すぎる気がするし、本郷功次郎の佐助は芯が強すぎる気がする。佐助が針で自分の目を突くシーンも、監督の美意識が出過ぎている気がする。ただ、今回は初めて芸道モノとしてこの物語を見た。そうしたら、佐助の自傷の理由がより深く理解出来たような気がした。
青二歳

青二歳の感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

原作谷崎潤一郎“春琴抄”。
目がーー!!
一体何作作られるんだ春琴抄。高校以来の再見。山本富士子の記憶しかなく本郷功次郎だったけ?とラピュタへ。いいですね〜本郷功次郎の佐助。変態要素よりも実直さが表れててナイスキャスティング。こんな佐助もステキです。
山本富士子の何がすごいってこの人似合わない着物あるのか?という。"こいさん"高島屋協力の豪華お着物。あれじゃあ"とうさん"も嫉妬してイジワルしたくなるよ…差がヒドい。

さてやっぱり山本富士子…春琴の突っ張ったキャラクターは少し似合わない。気が強い役は似合うんですがおきゃん過ぎな役とか、この春琴はどうかな…
しかし!美女の柳眉とはまさにこのこと。加えていつもの1.5倍のつけまつ毛。美しい。こら誰しもひれ伏すわ。"日本一の美女"さすがの説得力です。さらに…山本富士子がちょっと…ちょっとだけエロかった…
例によって美しいのにエロくない山本富士子…勿論その秀麗皎潔たる様は彼女を置いて他ありません。エロくないはここでは褒め言葉です!しかし佐助に「頭の先から足の裏まで〜」と言われるくだり…ふと山本富士子の素足は見たことあるけど足の指の裏って見たことないかも…と思い当たり、そのシーンで無性にエロを感じてしまった( ;´Д`)