春琴抄 お琴と佐助の作品情報・感想・評価

「春琴抄 お琴と佐助」に投稿された感想・評価

ENDO

ENDOの感想・評価

4.0
小村雪岱の舞台美術。確かに俯瞰した屋敷の構図は美しい。針の怪しい煌めきに自傷と愉悦の二律背反。
音声が年代劣化によって何と言っているか分からなかった所もあったが大筋は原作通りなので気にせず楽しめた。
田中絹代がとても美しい…気品のある美しさは想像通りの春琴そのものだった。
俺なら針じゃなくて指で目を抉り出すけどねwと謎マウントをとってきた友達のことを思い出した。
ガク

ガクの感想・評価

3.5
原作のイメージ通りの上品さが漂っていて良かった。あまりにも違和感がなかった事に驚き。
大学の体験クラスで一部分だけ観ました。かなり興味深い内容でした。
deenity

deenityの感想・評価

3.0
小説でははっきりしなかったシーンをこの映画は示している。春琴と佐助が肉体関係をもつことをはっきりと書かなかった谷崎の春琴抄。そこをこの映画はうまく表現している。

まず別の部屋で練習中の二人、次に二人が映されるのは障子の裏側。「この指はこうするんや」目の不自由な春琴のセリフにしてはやはり不自然。堂々と映さないのは時代の影響もあるだろうが、ここの表現はうまかった。 また、春琴が夜中に襲われ火傷する場面では、小説では犯人が誰か謎にしているが、この映画では明らかに利太郎であることを映している。 事前に乗り込んできて顔を傷つけられたこの親が来るシーンでしっかり部屋の間取りを確認しているし、逃げている後ろ姿は明らかに利太郎である。

小説とは違ってはっきり表現したこの映画にもまた違った面白みが合うように思う。
盲目の三味線奏者(田中絹代)と丁稚の青年(高田浩吉)の、今でいうところのサドマゾ関係を描く。

個人的には原作のイメージ通りのキャスティングとすることができる。有名なラストシーンの映像表現も秀逸。

若い男女が手を握り合うという行為そのものが「大変なこと」だった時代。そのことを念頭に置くと、感慨ひとしお。