雪といえばな一本、若き原節子と雪。
最初は小刀を軸に話を広げ、そちらがあっさりと回収されれば原節子がマクガフィンに変わっていく作劇の上手さと面白さ!
中村翫右衛門がもう最高。
幼い姉弟のために命を賭…
音声良好、カラー調整の改訂版で今回拝見したが、学生の頃文芸座で観た時以来の認識に劇的変化。甘酒の露店売りでデヴューした原節子の初々しさと、河内山宗俊河原崎長一郎とヤクザ用心棒中村翫右衛門の路地裏での…
>>続きを読む何気ない小悪党たちの交流による幸福な時間、そしてそんなどうしようもない人間の心の底にある意気やプライドをわざとらしくなくさらりと表現してしまう天才山中貞雄によるまるで美酒を嗜んでいるような演出をここ…
>>続きを読む山中貞雄監督の作品は、これと丹下左膳と人情紙風船の3本しか残ってないとか。
3本とも傑作と言っていい最高の映画だった。
どんな監督にも失敗作はある。黒沢明だって大好きなワイルダーだって面白くない映画…
【再鑑賞】
叙情とユーモア、そして活劇と、映画の魅力を全て詰め込んだかのような時代劇の傑作です。
とりわけ、本作が本格映画デビューとなる若干15歳の原節子の無垢な美貌が際立ちます。
弟・広太郎の…
ほとんどセリフは聞き取れなかったものの、最小限にして豊かな情報量のショットと役者の魅力により物語に運ばれていく感覚
ユーモアも聞き取れないのに伝わってくる
クライマックスの大立ち回りは見もの
明らか…
『丹下左膳余話 百萬両の壺』のイメージが強い山中貞雄であるが実は本作のようなシリアスドラマの方がずっと多く、『丹下左膳』こそ彼の例外的な作品であると言ってよい。
原節子の理想的女性像がここで完成さ…