清水宏のようなシンプルで強い画面
映画的モチーフの量と配置が的確
映画黎明期の作品なので構成や演出がシンプルで力強い
評判の良いネックレスのカットは前後の女性の心理の流れ追い方が雑で、何も引きちぎら…
こぼれ落ちるネックレスの大玉から誰も座っていない食卓へのカッティングがキレキレ。
エレーナ・クミジナが海から帰ってくるとこマジで面白い。気づいたときは驚きすぎて後ずさりしてるニコライ・クリューチコフ…
冒頭の『腋の下は止めてくれ、くすぐったい!』
この台詞で掴みはOK。
戦前のソ連映画とは思えない軽やかさに、マーシャが踊れば私も心踊り、ユスフとアリョーシャが歌えば、私も一緒に歌いたくなってしまう…
非受容的な空間として描かれるマーシャのロッジに、男が一矢報いることができるとするのならば、この映画における男2人の立ち回りでしかないのかもしれない。1人が中に入り身動き取れなくなるのをもう1人が外で…
>>続きを読むわーいわーいって感じの愉快な祝祭、思い出すだけで笑ってしまう。あの身体で歓びを表現してますみたいなムキムキダンスも意味わかんなくて楽しい。冷静に考えると物語自体は今からしたらなんてことない気もするん…
>>続きを読むまず、「海のヌード」とも言うべき実景が冒頭から圧倒的。1935年ともなればこれくらい撮れるか、と思った矢先に、それを超えるカットが何重にも上乗せされ、技術水準の問題などではないことにすぐ気付く。すい…
>>続きを読む男二人と女一人による三角関係とコルホーズが描かれた他愛のないドラマよりも、舞台となるカスピ海や夕陽を美しく捉えたバルネット監督がこだわった映像の数々に魅了された。特に冒頭などで登場する荒れた海で勢い…
>>続きを読む冒頭、明らかにどす黒い海が画面一杯に映され、高い波がこれでもかとうねる。観ようと思っていた映画か、一瞬判らなくなる。現実が波で攫われるかのような感覚に陥り、開演わずか数十秒で全部持っていかれる。
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海と大空が同等の質感で捉えられた異様な美しさ、陽光を浴びて生きる人間のみならず太陽、大波といった絶え間なく変動する自然被写体の官能性をもフィルムに刻むバルネットの尊大な作家性。
ネックレスが切れて落…