非情の罠の作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

「非情の罠」に投稿された感想・評価

「お隣さん」には気を付けろ
キューブリック監督二作目の本作は打って変わって、ボクサーの物語。
帰郷を決意した、冴えないベテランボクサーのデイビーが、お隣さんの美女グローリアを助けたことから、物語が転がり出す。
恋に落ちる二人と、そこを阻むギャング、そしてデイビーの揺れる心。
たった三日間の物語で様々な要素を魅力的かつスピーディーに描いている一本。
マネキン工場のラストバトルは一度見たら、忘れないはず(笑)
魔性の女って、やはり惹かれてしまうんだなと思いました。
キューブリック、フィルムノワール。
何気ない日常からキメな映像が映画的でかっこよくて痺れる!特にギャングの子分二人の襲撃シーンは影の表現がたまらなくて震える。一人の女を中心に翻弄されるボクサーとギャング。追いかけっこから女性のマネキンに囲まれた中での格闘シーンはなかなかの泥仕合いっぷりで、キューブリックの皮肉的な目線が込められてる・・?正にこの映画を象徴するようなシーンで良い!最後も好き。
ねぎお

ねぎおの感想・評価

4.9
ちょっとキューブリック。


「バリーリンドン」に続いては商業映画第一作目となった「非情の罠」原題はKiller's Kiss・・なんで非情の罠になるんだ??

当時27歳で、長編映画としては二作目、これが最後のオリジナルストーリーなんだそうです。(以降原作ものの映画化)おまけにプロデュースから原案、脚本、監督、撮影、編集まで彼が担当。
親戚から4万ドルを借り、最終的には7.5万ドルでフィニッシュ。優秀な内容と金額で職業監督のオファーまであったもののそれは拒否。映画作家志向が窺えますね。

しかし撮影と編集はセンスってやつ。長編二作目って、敬服します。
導入部タイトルバックで佇む主人公、あおりショットでモノローグからの鏡の周囲の写真で説明、向かいの窓一度見せるけど見ないで金魚鉢ごしの主人公。階段降りるカットバックも、電車乗ってからの画もどこにカメラ置いてんの??
冒頭10分程度の作りでもうノックアウト!!

ところどころ「んっ?」と思うところもチビッとありますが、列車を待つ主人公のモノローグをキーに過去を回想する形でストーリーを進めるのも上手いし、倉庫街はロケ場所の発見から撮影ともう見事過ぎます!
ボクシングシーンもふたりの間足元にカメラありますもんね!!
またマネージャーが殺されるシーン、直接見せずとも路地裏の奥行きと影で画面を作るなんて素晴らしい!

実際この後にキューブリックが撮った映画たちより好きかもですよ!!

良かったら、「シャイニング」もいいですが、これご覧ください!!

でも、
ラストだけ、
これは解せないんですよね!笑
 ギャングに自由を奪われた女性をボクサーが解放してやるお話。スタンリー・キューブリックの後の名作たちは、人物への共感をさせないほどの達観性と神話的語り口を感じさせるが、本作はロマンス、サスペンス、アクションと、通俗的な面白さを堪能できる一本となっている。哀愁を誘う音楽もよく、ハッピーエンドも悪くない。

 難解さもなく、人物の内面を大して掘り下げるわけでもないので物足りなさはあったが、67分という短尺にしては十分な見応えであった。ラストのチャンバラの滑稽さは、黒澤明の『羅生門』を彷彿とさせた。
miyu

miyuの感想・評価

3.7
カメラワークが素晴らしい。。。
モノクロ映画でありながら
フォト写真集の様な映像が 目をひく!!!

壁に貼れたら写真…
ダンスホールのレコードプレイヤー…
クラシックな小物…
ポスター…

グローリア役のアイリーン ケリー(クリス チェイス)が カップを持って
窓際に立ってる姿は美しすぎる。。。

開口部の使い方
明暗のコントラスト
建物の撮り方も好きだった❣️

ボクシングシーンの映像🥊←やられ具合をつぶさに 撮ってある…

ストーリー自体は、ワタシ的には
好きなんだけど…

欲を言えば….
ラストだなぁ〜
捻りが 欲しいかと…

キューブリック映画8作目🎬
ゆみこ

ゆみこの感想・評価

3.8
光が灯り、消えていく。
明暗の使い方がとても特徴的で魅了的だった。
モノクロームの、黒と白の間にある細かな色彩を緻密に計算されているような。


プロットは単純だが、一つ一つの画の強さでまとめてしまう。
いかにも写真的な魅了があった。
al

alの感想・評価

3.9
『恐怖と欲望』に続くキューブリックの長編2作目。

ボクシングシーンの凄まじさとアングル、マネキン倉庫での斧対槍の殺陣は迫力満点。キューブリックは斧を使った演出が好きなんですかね。
ラストは期待していたものと違い少し残念。それでも十分面白かった。

“Killer’s Kiss”って原題がかっこいい。
April01

April01の感想・評価

4.9
この映画すごく好き。

女の自分語りのシーンが特に面白くて、
嘘なのか本当なのかわかりませんね~と思いながら見たけど、

バレエの舞台で全てを思い浮かべさせ想像させているのが斬新。

主人公の夢の中の短いシーンがお気に入りなので、
・・・という夢だった、と考えるのもありかな、と感じたので、

だからこそ、どうせならもっと曖昧に終わってほしかった。

ボクサーのファイトシーン、アパート、ストリート、ダンスホール、クライマックスのマネキンだらけの倉庫、ぶらぶら揺れてるマネキンの手、

言い出したらキリがないけど、撮影場所、そして撮影の仕方が、

とにかくキレキレでカッコイイ!と思った。
キューブリックなのでどう捻ってくるだろうかと考えてみてしまってたのであれもう終わり?って…キューブリックの成長過程という所なんですかね
ドアが開かないのは苛立つ。

マネキン工場での格闘、斧を縦横無尽に振り回す。そしてそれをマネキンの腕、足で応戦。横たわるマネキンで足を取られ横転。これらすべてはアドリブなのか。それくらいリアルで無情。
凄まじいシーンだった。
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