百萬圓貰ったらの作品情報・感想・評価

「百萬圓貰ったら」に投稿された感想・評価

世界で初めて”オムニバス”という手法が取られたという記念すべき1本で、当時のパラマウントのスターが集結した作品。各エピソード、ルビッチやタウログなど有名な監督が手掛けています。

億万長者のグリッデンは病に伏しているが、彼には遺産を相続すべき親族がいなかった。そこで電話帳からランダムに選んだ見ず知らずの一般人に100万ドルを渡すことを思いつく。思いがけず100万ドルが当たった者たちは、それぞれ全く違った投資をするのだが…。

邦題は”100万円”になっていますが、実際は”100万ドル”なので1億円以上(しかも当時の価値なのでさらに高くなる)。なので、実際には人生が変わるレベルの大金が当たった設定になります。しかも当時のアメリカは大恐慌の真っただ中と考えると、より真に迫ったお話に感じられます。
ゲイリー・クーパー、ジョージ・ラフト、チャールズ・ロートン、メイ・ロブソンなどのスターが職業、階級、置かれている環境も全く異なるキャラクターを演じ、それぞれのユニークな100万ドルの使い方を描いていきます。
全編通してコメディベースではあるのですが、意外とみんなお金の使い方がシビア。ラフト扮するエディー・ジャクソンという指名手配犯は当然悪事に使おうとするし、メイ・ロブソンが演じた老婦人は自分が入居している老人ホーム(婦人会)の改革に使ってみんなを幸せにしようとしたり…と本当に様々。後味が悪かったのは、電気椅子にかけられる直前の死刑囚のエピソードで、「これ入れる必要あった…?」と思ったのですが、そうすることでより人生の悲哀を克明に描きたかったのかなあ。
ラストはほっこりするエピソードだったので少し救いがあったのですが、この辺りの緩急が激しすぎて感情移入があまりできず、全体的にちょっとバラついた印象を抱いてしまう作品でした。

でも大富豪から引退した老婦人、安月給のサラリーマンから貧民街の娼婦に至るまで、とにかくあらゆる階級の人々が登場するので、不況真っただ中のアメリカの人々の生活や社会が生々しいまでに体感できた点は興味深かったです。
アンソロジー映画(オムニバス)という形式は、歴史上この映画が初めてとされています。

大会社の社長が死に際に(といってもピンピンしている笑)「社員や家族に金残してたまるかっ!金は残さない!配る!」と言い出し、電話帳でランダムに選び100万ドル小切手を配り、それを受け取った人々のオムニバス。

邦題は100万円だけど、実際は100万ドル。(しかも1930年代なので、価値的にはおそらく今の2000億円くらいあるのかな...??いずれにせよ邦題の価値からはかけ離れています。)

規則で縛り上げる介護士が運営する老人ホーム。そこにいるおばあさんのエピソードが印象的でした。「鋼鉄や石の監獄よりも、人の自由を奪うのは、老いと金のないこと。」

自由という価値観は非常に難しく、縛られると不自由になり、自由過ぎるのもまた不自由になる。お金が全てではないが、お金は自由への選択支を広げるツールでもあると改めて感じました。
犬

犬の感想・評価

3.5
万歳

巨万の富を築いた男
ただ死を前にした彼には身内がおらず、電話帳から無作為に選んだ人に100万円を渡すことにするが……

急に恩恵を受けることになった人々の姿を、それぞれの監督が描き出すオムニバスドラマ

老若男女

戸惑う人や喜ぶ人
さまざまな人間模様が窺えます

コメディ

キャラクターもそれぞれ良かったです
lemmon

lemmonの感想・評価

4.0
ろくな奴いねーなー😄


死期の迫った資産家が、100万ドルを渡す相手をランダムに電話帳から選び、その人たちがどうするかを描いたオムニバス作品。これがオムニバスのはしりといわれているそうな。

自分のように豊かな人生を送ってほしい(鬱陶しいわあ😅)と、まったく関係のない善良な市民に配ろうってことで、アットホームな作品かと思いきや、かなりシュール。実際こんなもんなのかも💦

全部面白いエピソードだったが、ジョージラフトとチャールズロートンのパートに爆笑。前者はせっかくのチャンスが手遅れである皮肉、後者はもうほんとシュールでおそらく一番短いパートだが一番共感できちゃった被害妄想の逆転劇を現実にできちゃった話😅
思わず、短ッ!!って言ってしまった。

各エピソードどれも面白くするためだと思うが、ろくなのいません。でも人間臭い。権力もてば今度は持った側がろくなやつにならん。でもわかるんだよねえ!!!自分が嫌になる😂



ラストに訪れる資産家への皮肉。
結局虚しくないか?周りに残したい人がいないのは。働くことは生きることであり、次世代への橋渡しでもある。ご婦人と知り合えてよかったよ。

全編の雰囲気は軽いが、鋭い指摘をされたかのよう。人生の価値は人それぞれだが、金があるからって幸せなわけじゃあ、、、


あれ、被害妄想だ😭無念。



10万円もほんとに必要な人の手に渡って欲しいが、難しいのだろうなあ。
前澤社長の100万円プレゼントの企画で思い浮かんだオムニバス作品(と言っても当時邦題の付け方を間違えたのか、実際は100万ドルですが)。小津監督の初期の作品「東京の女」でもこの作品が登場しています。

お金を貰うことで鬱憤を晴らす人、贅沢になる人や今までの行いのせいで結局お金を使えない人、信用しなかったことで大損をする人と様々な人生模様が繰り広げられます。

ルビッチ監督が担当したストーリーはほぼ一発ネタで拍子抜け(笑)。
印象に残ったのは中年夫婦が運転の荒い車に自分達の車を壊された事がきっかけで運転の荒い車をひたすらやっつけるエピソードと(30年代のカーチェイス!)と最後の老人ホームのBar3のエピソード。特に後者は物語の発端となった社長と上手く繋がるエンディングとなっておりちょっと感動的でした。
buccimane

buccimaneの感想・評価

3.5
100万円とミリオンダラーじゃえらい違いだけどな!
各エピソードに入る前にプロローグ的なとこで最初にロックフェラーに当たったのが早くも1番笑っちゃった。
ニセ札の犯人が小切手信用されない話がブラックユーモアを通り越してちょっと落ち込んでしまったな…。
元手品師のウザさも凄かった。
magnolia

magnoliaの感想・評価

3.2
わらしべ長者的な話かと思ったら完全独立の棚ぼたオムニバスやった

小話8つはちょっと多いが全部そこそこ面白い、陶器やガラスを片っ端からなぎ倒すのは気持ちよさそうやなぁ…マナー違反車を体当たりで阻止しまくったおばあさんが「it has been a glorious day !」って満足げに言うのがいい

でも急にミリオネアになってもそう上手いこと使われへん…まぁプレゼントした本人が最終的にめっちゃ楽しい、って大喜びしてるから、いいか

[ i don't wanna save my soul, i wanna live ! ]
大金持ちが無作為に選んだ8人に百万ドルの小切手を渡す話。
最後の女性向け老人ホームの話(お金が入ったら動物を飼うことにしたというのがもう!)で心温まる感じで終わるのかと思ったら、粋なオチが付いてて楽しい。
もらったお金で中古車を大量に買う夫婦の話がすごくカオスで狂ってるんだけど、あの夫婦が仲が良さそうなのがすごくツボだった。

「名脚本家から名監督へ」
ルビッチ・タッチ!
2015/04/25 ~ 2015/05/15
tukino

tukinoの感想・評価

3.5
提供型アメリカン・ドリームオムニバス。犯罪歴があるが故に"小切手が切れない事さえも信用されない"皮肉や、堅実な夫婦が長年の貯金で購入した新車を爆走DQNに破壊された腹いせにDQN狩りをする話もぶっ飛んでるし、ルビッチが手掛けた薄給サラリーマン×扉の簡素さがまた凄い。風刺的なショートショートのようで幸せを提供し自らも新たな幸せを見出す大企業社長の愉快な老後が想像出来るオチがまた粋だ。
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