マッドマン・マーズの作品情報・感想・評価

「マッドマン・マーズ」に投稿された感想・評価

horahuki

horahukiの感想・評価

3.5
キチ◯イ・マーズが出てくるぞ!!

名前を呼べば殺しに来ると伝えられる殺人鬼キチ◯イ・マーズ。サマーキャンプの最中に彼の名前を呼んじゃったせいで次々に殺されていく指導員たちを描いた王道路線。同時期の『13日の金曜日』『バーニング』『サマーキャンプ・インフェルノ』あたりと並び評されるサマーキャンプ系のレジェンド的なスラッシャーです。

サマーキャンプ系スラッシャーでは若者たちが殺されていくパターンと指導員たちが殺されていくパターンがありますが、本作は後者の方。夜に行方不明になった子どもを探しに森の中へと入っていく指導員がマーズさんに1人ずつ消されていくというお話。

本作が同種の作品と大きく異なるのは、マーズさんが人ならざる何かのような描かれ方をしているところ。冒頭で彼の人としての逸話が語られるのですが、次々に人を殺していく彼の所作は獣性を帯びており、どちらかというと人というよりもビッグフットに近い。本作は、森の奥地という神聖な場所に踏み入れてしまったがために、侵された神聖を取り戻そうとする森側の抵抗のように思えた。そのための(森という神の領域から遠ざけるための)マーズ伝説とその伝承者という配置なのかなと思った。

普通の人では数人がかりでも抜くことができなかったエクスカリバーに見立てたような斧を易々と引き抜き武器とするマーズさんの描写からも神聖付与の意図を感じ取れるし、その荒々しい息遣いやジャンプカットによる巨体の圧と敏捷さを同時に伝える見せ方も獣のよう。伝承者としての役割を与えられた人物のみがマーズさんを視認し、まるで「その全容を目撃せよ」という指令のもと誘われるように深部へと接近していく彼の立ち位置が非常に象徴的だし、初対面の際のダークな青をバックに木の中に紛れるようにこちらを向くマーズさんは求めに応じて彼を見出したということなのでしょうね。

ドアを死角にした暗闇と光のサンドからのマーズさんチラ見せのインパクトは凄かったし、青い背景と霧の中で光をバックに迫ってくる黒い影としての見せ方、画面端の垂れ下がる足へのゴール地点を示した上でのキャラ移動等、空気感がめちゃ良かったし、首吊りの安心させてからの酷いやり口や首チョンパ等、残虐さもキッチリと取り入れていてバランス良く楽しめた。

今から『パペット・マスター』行ってきます♫何かマイページがやたらと赤黒くなっちゃった…😅
名前を言ってはならない「あの人」はヴォルデモードだけじゃなかった!


1981年製作のスラッシャーホラー。
明らかに「13日の金曜日」の影響を色濃く受けているのが伺える、単純なキャンプマーダーものになります。
主演は、(違う名前でクレジットされていますが)「ゾンビ」のフランシーン役で有名なゲイラン・ロス。
今作でも相手がゾンビと殺人鬼の違いはあれど、絶叫する役どころ。


夏のキャンプの終わり。
締めのキャンプファイヤーで、恒例となる怖い話をする指導員たち。
子供達はそれを聞いて純粋に震え上がっています。
キャンプ主催者のマックスは、森深くにある山小屋で起きた残酷な事件の話をし始めました。
それは、気の狂った農夫が家族を斧で切り刻み、街の人々に捕まったのに逃走、忽然と姿を消したという物語でした。
今でも森をさまよっている彼の名前を呼んではいけない。
悪戯盛りのリッチーが、農夫の名前を知りたがり、マックスは口を滑らせてしまいます。
「彼の名前はきちがいマーズだ。その名前を呼んではならない。呼んだら最後、彼に殺される」
しかし、リッチーはすかさず大声でマーズの名前を叫んでしまいます。
もちろん、誰一人そんな迷信めいた話を信じてはいません。
やれやれと後片付けをして、キャンプ場へ戻る一行。
それをじっと木の上から見張っている者がいることを、リッチー以外は気づかないままでした。
リッチーが影を追うと、その先にはマーズが住んでいたという山小屋が本当にあったのです。
リッチーが山小屋を探索していると、大男が出て行きました。
その先には、ベッツィー(ゲイラン・ロス)や子供たちがいるキャンプ場が・・・!
あの大男が、伝説のきちがいマーズなのでしょうか?
はたして、ベッツィーたちの運命やいかに・・・?!


すごいですね。
字幕に思いっきり「きちがいマーズ」と出してしまっています。
そこは「マッドマン・マーズ」で良かったんじゃないのか。

典型的なキャンプ場を舞台にしたスラッシャーであり、それ以上でもそれ以下でもありません。
何故か、ひとりひとり外へ出て行って殺されます(汗)
みんな「すぐ戻る」って言って帰ってきません。
ホラーのお約束を頑なに守っていますね。
一応、倫理的にはしっかりしていて、子供達もいるのですが彼等は傷つけられません。
ヒヤッとさせられるだけです。
代わりに殺されるのは、色恋に明け暮れる指導員たちです。

展開も描写も野暮ったく、古めかしさが懐かしくもあり、同時にショボさも浮き立たせます。
殺害方法は、それなりにバリエーションがあるのですが、肝心の瞬間に場面が切り替わるパターンばかりなので刺激は少ないです。
ただし、首チョンパされた死体とかをちゃんと見せてくれるのでゴア描写目当てで観るぶんにも、それなりの満足感は得られるでしょう。
現在の映画からすると稚拙ですけれど、味がありますよ。
指導員の数だけなのでキルカウントは少なめ。
それでいて尺は90分あるので、若干の間延びを感じました。
つまり、眠い時に観ると眠くなると思います(←経験者)

露出は全然ないですが、ゲイラン・ロスの入浴&ラブシーンもあります。
お相手の役名がティーピーで、ベルトのバックルにTPってあって、すごくダサいなと気になりました(苦笑)

スラッシャーホラーのテンプレートを全く外さない作品ですが、ラストは意外でした。
最後の最後で捻ってきたのかな。
ちょっとだけ「悪魔のいけにえ」ぽさも有り。

殺人鬼マーズのキャラクターに、あまり面白みが無いのが残念。
ラストでようやく、斧を突き立てられたというご尊顔を拝めるのですが、何の感慨も湧きませんでした。
普通のオッサン(汗)
やはり、こういう殺人鬼にはマスクが必要なのだと痛感しました。
マスクでキャラクターを立たせられますから。
マスクを剥ぎ取るという行為がないと、顔が見られてもサプライズ感が薄らいでしまうのでしょうね。

80年代前半の13金フォロワーとしては悪くない出来かと思います。
何も考えずにスラッシャーホラーを楽しみたい時のお供には良いかもしれません。


セルDVDにて
void

voidの感想・評価

3.6
マーズが襲ってくる!
キャンプホラースラッシャー。
ゾンビのヒロイン、ゲイラン・ロスも出演。マッドマンマーズのテーマ曲がどこか哀愁を誘う。
殺人鬼がゴツいわりには俊敏でハチェットの元ネタみたいなスラッシャー映画。
甦るB級ホラー伝説シリーズ~
「たとえ小声でも、彼の名を口にしてはならない。」 キャンプカウンセラーの話が終わり、たき火を囲んだ全員の顔がこわばっている。一人の若者が彼の名を叫ぶ、「笑わせるな、オレが呼んでやるぜ。マ-ズ、マ-ズ、出てこい、バケモノ!」…そして異変は始まった。

キャンプものホラーの傑作ですね。
この種のキャンプものホラーって、若者が仲間数人でキャンプに来るパタ-ンと、 キャンプ指導員が小学生から若者まで幅広い年令の子供を連れてキャンプに来てるのがありますが、今作品は後者になってます。つまり、あの名作「サマ-キャンプ・インフェルノ」のパタ-ンですね。
このパタ-ンで気になるのは、小学生たち子供は当然殺されないと思われるので、果たして上手くホラーとして完成されてるか?が見所なんですね。
今作品を見ると、子供はいっさい無視でした。大人は大人の世界だけで必死で頑張ってるようでした。

スト-リ-やキャラ設定では、「サマ-キャンプ・インフェルノ」ですが、キャンプもの雰囲気と殺人鬼ものでは今作品が上でしょう。

このホラーがこのまま埋もれてしまうのは悲しい事だと思いますが…
甦れ!マッドマン・マ-ズ!
「オレが呼んでやるよ。マ-ズ、マ-ズ、出てこいバケモノ!」
この世に未練があるとすればキャンプファイヤーで怖い話し大会が体験出来なかった事。

そう思うかも知れない(*☻-☻*)