君を想って海をゆくの作品情報・感想・評価

「君を想って海をゆく」に投稿された感想・評価

akubi

akubiの感想・評価

3.5
フランスからイギリスへ泳いで渡ろうとする難民の少年と離婚調停中の孤独な中年の間にうまれた小さな愛の欠片。

わたしたちだけじゃあどうすることもできない巨大な波で飽くことなく揉みくちゃにされる。
死者にならないと人としてあつかってもらえない不条理に戸惑いをおぼえながら、いちばん入りたくなかったものにくるまれて送還された彼の無念に涙する。
正直者が生きづらいこの世界なんて、いったい誰のためのもの。
助けてあげたいと純粋に思うことが罪というのなら、神さま なんていらないでしょう。??
犬

犬の感想・評価

3.5


イラクからフランス最北端カレにたどり着いたクルド難民の青年ビラルは、恋人の住むイギリスへ密航を試みるも失敗してしまう
そんなある日、かつて水泳選手として名を馳せたシモンは、英仏を隔てるドーバー海峡を泳いで渡ろうとするビラルに出会う
シモンは別居中の妻の気を引くためビラルと特訓を始めるが、やがて2人の間には親子のようなきずなが芽生えていく……

サッカー

いろんな問題が垣間見えるドラマ

教え
人間関係が良いです

混乱
終わり方も雰囲気ありました
難民(政治、不法)は 普遍的問題になってきている。ただ、どこからの難民がフランスに入国しているかは時代によって違ってくるし、フランスの移民政策も大事になる。この映画で2千年の初期はマグレブ地方の難民、不法侵入ではなくアフガニスタン、それに、イラン、イラク、トルコなどに在住しているクルディスタン地域のクルド人が。「移民の選別化」を主張するサルコジ大統領。この情況を踏まえた映画であるから、当時のフランスの実態が窺えるが、いまも移民難民問題をわれわれに問題提示している。

そして、フランスだけでなく、先進国と言われる国々に難民として先進国の福祉援助で生活をして、今ではその2世が語学、文化のハンディーを乗り越えて社会で活躍し始めている。サルコジもそのひとりだった。日本も当時クルド人を一人難民認定したと聞いたことがあるときく。

1980代に米国はアフガン難民を大量に受け入れている。カルフォルニアのフリーモント市にはアフガニスタンのコミュニティーがある。『君のためなら千回でも』(2007年製作の映画)https://filmarks.com/movies/32594/reviews/75874476 

という映画はこの作家カリード ホセインKhaled Hosseiniの個人的な経験が入っている。彼はアフガニスタンからの難民一世だが、作家で医者になっている。それに、国連の難民のなんかの組織に入ってもいると思う。

私の知り合いのクルド人は米国に政治難民としてイランがシャー(モハンマド・レザー・シャー在位:1941年 - 1979年)からホメイニの権力に移行したとき移った。これはクルド人ばかりでなく、イラン人が多かったと。


そしてこの映画で2千年初期、当時の大統領はサルコジで、ユダヤ系ハンガリーの移民2世だ。彼は不法移民の取り締まり強化している。合法的な滞在ステータスを持たない労働者に対しては管理を強化する傾向にある。

映画は『2008年2月13日、ロンドンで』と字幕がまず出る。そのあと、フランスの港町Calaisカレイにイラクのクルディスタン地域からきた青年、ビレイ(フィラ・エベルディ)がロンドンの友達の妹と電話で話しはじめる。彼はイギリスに行く予定だと理解する。

ビレイが港でほかの難民に話かけると、『アフガニスタン、わからないよ』言われる。ここで、理解したのは、この当時のフランス、特にカレイはアフガニスタンからやクルドからの政治難民や不法移民が多かったと。カレイ ジャングル (カレイの非合法の移民のいる波止場)
でイギリスにいるはずのゾラン(イラクの北方Mosulから) にあう。ビレイがどこを通って、カレイに着いたか説明されていないがアルバニアで電車の下に掴まったことがあると言ってるから、そこを通ってきたのは間違いない。


経済的需要に応える移民を引き上げようと国は考えているけど、ビレイのような難民(戦争が起きている国からの難民)はフランスでは不要と。

私は映画館鑑賞後、2009年の5月の監督フィリップ・リオレの短いインタビューを読んだ。そこで、シモン(バンサン・ランドン)がカレイを一泊させたとき、翌朝、警察が家宅捜査にきたシーンがある。監督はこのことを『不法移民の面倒をみないこと(Hostile Climate) が法律で奨励されている。市民が不法移民を助けたりすると、4万ドルの罰金か5年間刑務所の入れさせられると。これを第二次大戦中の市民がユダヤ人をボランティア的に助けたことと比べている。その時の警察は朝7時に匿ったとされる家をノックして、見つけだしたら、強制送還する。』

サルコジの移民大臣、Eric Besson, はカレイに来て、『人道主義的サービスは不法の民には与えられるが、カレイ ジャングル(カレイの非合法の移民のいる波止場)地域は閉じる(12/31/2009)と。そして、ここはアフガニスタンのカブールじゃない。フランスだと。

サルコジは、「移民に対してフランスはオープンだ。でも、誰がフランスに滞在すべきで誰が滞在すべきでないかを決めるのは、フランス国家だ』と言っている。
この映画はフランス、サルコジ政府はだれもを歓迎(Wecome)しないよ。我々の基準に合った移民は歓迎するよと我々に伝えている。これに対する私個人の考えは決まっているが、あなたは歓迎する?


©2020
フランスに不法入国したイラクのクルド人青年がドーバー海峡を泳いで恋人に会いに行こうとする。水温が低く、潮の流れも早く、波も荒れていて、完全に無謀な挑戦。それだけ必死で一途な彼の心は純粋無垢で儚い。この映画を見る前にクルド人についてさくっと調べてみた。複数の国を跨がる山岳地帯の民族で、歴史的に壮絶な変遷を遂げており、奥が深い。「悲劇の民」クルド人。主人公の彼には何も罪はなく、報われてほしいと切に願うけれど、生まれた人種を背負って生きていかなければいけない人生。でも水泳を教えてくれる優しい人に出会えたことは彼にとってせめてもの救いだったと思う。社会問題として、私たちもちゃんと向き合わなければいけない。(余談:彼の恋人の名前がミナ。私と同じ名前で、グローバルに万国で使われていて嬉しい。)
フランスの港町カレからイギリスに住む恋人の元へ行くために、ドーバー海峡を泳いで渡ろうとするクルド人の青年ビラル。偶然出会った水泳コーチとの交流を含めて難民問題へ真正面から向き合ったヒューマンドラマ。

監督のフィリップ・リオレがフランスでの難民事情を徹底的にリサーチした上で製作された本作。実際問題一言二言で片付けるのは難しい問題ですが、本作で描かれているのは監督からの率直なメッセージ。

苦しい環境に置かれる難民たちの姿をビラルの目線を通じて描写されています。あの手この手で何とかイギリスへ逃れようとするも、フランス側もそうは簡単にさせてくれない。協力する一般市民にまで罰則を与えるという厳しい状況。

そんな中でもビラルを助けようとする水泳コーチのシモン。最初は無謀な賭けに出ようとするビラルを止めようとするも、彼の恋人に対する真摯な姿勢に心を動かされ、自身も別居中の妻を大切にしようとする。

シモンの演じるヴァンサン・ランドンの渋い演技は本作の魅力の1つでしょう。親子愛にも似たようなドラマに、じんわりと温かさが滲み出てきます。

劇中は現実的な場面が多く明るい気分にはなれません。それでも日本に住んでいるとあまり実感出来ないフランスの難民問題をしっかり捉えた作品。一見の価値は十分あると思います。
ルルド

ルルドの感想・評価

4.2

このレビューはネタバレを含みます

イラクから歩いてフランス最北端の街へたどり着いたビラル、クルド難民の少年がイギリスに渡る最後の手段・・・それは海を泳ぐこと。

その昔、「マリリンに逢いたい」とかいうスケベ犬の映画があったが、あれはちっーともなーにも残らかったが、これは残る、残りすぎる。
どないしてくれんねんこの感じw

「ニュー・シネマ・パラダイス」とか「グラン・トリノ」とか、この作品とかツボなのです。
あかり

あかりの感想・評価

3.5
学校の授業で鑑賞。
悲しい現実を淡々と突きつけられる映画だった。悲しいけど、日本で平和に暮らしている自分が泣いて良いわけがなくて。
なんだか落ち込んでしまった。
イギリスへ向かう難民たちがフランスを経由し不法入国者となる。
不法入国者を援助するものは罰せられる。
家に匿うなんてもってのほか。
まるで現代版ホロコーストでは…
でも実際とても難しい問題ということも十分理解できる。
シモンのぶっきらぼうな優しさとビラルの純粋な瞳。
難民であろうと一人間なのには変わりはないし、ただ戦火を逃げて夢を追う少年であることに変わりはないし。
助けるなという方が難しいけれど…
日本には難民問題に馴染みがないので、密入国の苛酷さに驚いた。
他の人のレビューであった、映画で知る世界。
映画は夢や娯楽や思想を売るだけじゃない、と痛感。
ビラル、頑張ったんだね、って声をかけてあげたい。
隣人の玄関マットのwelcome。
ラストのマンチェスターユナイテッド。
邦題は直接的でダサめ。
じえり

じえりの感想・評価

3.0
なんとも非現実的な話のようですが
もしかするともしかして海峡を渡って密入国する人もいるのか?
まさか無理だよね…

繰り返し流れる切ないメロディ

マンチェスターユナイテッド
原題WELCOME
最初から最後まで暗くて重い映画だった

そこにあったのは限りなく現実に近いもので、自国が豊かな者には気づけない世界が広がっていた

教養にはなると思うけど、誰も救われない系
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