君を想って海をゆくの作品情報・感想・評価

「君を想って海をゆく」に投稿された感想・評価

移民政策には徹底して厳しいフランス政府を糾弾したような作品です。アキ・カウリスマキ監督の「ル・アーブルの靴磨き」でも不法入国した子供を助ける下りがありましたが、本作はそれに似てると思います。
本作の主人公であるクルド人難民少年は祖国イラクを捨てたと言うよりは、イングランドに移民として移住した恋人に会うのが目的でフランスは経由する通過点にすぎないわけですが…。
とにかく少年がイングランドに密入国しようとした過程を見れば、不法移民が目障りでたまらないフランスの背景が見えてきます。
不法移民は買い物も、炊き出しを受けることも、御法度です。個人的にはやりすぎと感じるのですが…。
とにかくフランスからイングランドに渡航する際の出入国管理がとても厳しいのです。主人公が選択した手段は、ドーバー海峡を泳いで渡ること( ̄□ ̄;)!!
そんなことバカらしいと正直思いましたよ。でも映画だからこそ、表現できることてあると思うのですね。難民に手を差しのべない政府に対するフィリップ・リオレ監督の声と考えれば違和感がなくなるのですよね。
ただ堅苦しい作品でもないのです。恋愛、ヒューマンドラマ、コメディ、社会問題などの要素を多角的に持ちながらの正統派の映画だと思います。
柊

柊の感想・評価

1.6
邦題がダサすぎる。なんでこう訳ありみたいなタイトルつけるかな?これだと恋人に会うためだけの映画に成り下がってしまう。本当はそっちがメインじゃなくて、クルド人の難民問題、夫婦の危機と向き合うと言う事の方が重要なんじゃないかしら?
それにしてもこの映画の予告編はよくできてる。全体を覆う解決の糸口が見えない状況を象徴するような曇天の映像が全てをあらわしてる。予告編だけ観ておけば良かった。

ゼミの授業で、ゼミのみんなとピザ食べながら観た。最高の時間だ。

産まれる場所は誰にも決められないけど、生きる場所は自分で決められる世の中であってほしい。

差別や迫害によって生まれる団結ほど恥ずかしいものはない。
この映画を観ると、「人間はみんな平等」だなんて言葉は単なる綺麗事にしか思えなくなる。
だけど、この映画を観たら「やっぱり人間はみんな平等であるべきなんだ」と改めるキッカケになる。

フランス映画ならではの淡々と進む映画だけど、私はこういうのがめちゃくちゃ好きです。
20171121鑑賞。舞台はフランス。移民問題が根底にあり、ヴァンサン演じる水泳コーチと、イラクのクルド移民で英国を目指す若者との心の通う物語。コーチには自身の離婚が、若者にはドーバーを挟んだ英国にいる彼女との邂逅が喫緊の課題で、それが互いに交差する。海の景色はどんよりしていて、全体的に物淋しいBGMが流れていた。ヴァンサン・ランドンは相変わらず厳しい風情の中にも優しさがある、いい役どころ。ダンケルクの海岸線が出てきた時には、思わずクリストファー・ノーランのIMAX映像と音が浮かんだ。
yasuka

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3.5
過去鑑賞。
海を泳いで渡ってでも彼女のもとへ、なんて。出来ないだろうなぁ。。

諦めるってことに、慣れてしまっている。いや、違うな。諦める以前に期待をしなくなったのか。
rin

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3.4
悪いのは
彼か 彼女か 歴史か 差別か 国家か


世界は平等ではないから 簡単に裏切り、傷つけ 損なう 最も大切なものを。



ただ、幸せになりたかった。
ただ、きみに会いたかった 、生きて。
esae

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3.3

Le titre d’origine « WELCOME » , c’est un mot l’anglais qui est marqué la paillasson du voisin de Simon, et c’est la langue du pays que Bilal a voulu aller pour voir sa copine, pour son rêve. Mais en réalité la France n’est pas Welcome, ni son voisin, l’Angleterre non plus. Je suis choquée par la fin de ce film et le politique sur l’immigration en France. Je ne sauvais pas que c’est même sévère et strict. Tous le monde n’est pas heureux finalement... Et Bilal était vraiment pur donc ça me fait triste plus...
のまる

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1.8
これだから、フランス映画は好きになれないなあ、、
この陰気な感じ。
泳げない子が水泳を習って、亡命しようとするという最初の設定から、亡命中の場面まで、ひたすら暗かった
アウトレイジ好きの私の担当美容師、いつも映画の話をします

美「こないだ、適当に目にとまった映画借りたんよな。タイトル覚えてないけど」
が「あらすじは?」
美「遠くの恋人に会いたい男が、そうだ海を泳いでいこう!と思ってプールでクロールの練習をする」
が「………あァまぁジャケ借りは…当たり外れありますよね」
美「けっこう深い話だったよ」
が「??????」

その話を聞いた後日に別の映画のDVDを見てたら、予告動画の中に酷似したあらすじの作品を見つけました。こ、コレか!
この映画紹介するのに、「難民問題」って言葉使わないヤツおる!?

ドーバー海峡って、一番狭いとこでも34キロあるんだって。
でも最短をキッカリ渡るはできないじゃん。寒いし流れが早いし、10時間以上休まず泳ぐんだって。たいへん。
ピンと来るほどにはわかんないので、とりあえず遠泳の記録を検索してみたんだけど、「160キロを53時間で渡りきった64歳女性」とかいう超人が出てきました。ちょっと空気を読んで欲しい。
そして映画化して欲しい

原題の意味がわかった瞬間に、あぁ~…ってなりました
「誰でもウェルカム!」って言うのは、「ただしイケメンに限る」とかそういう話ですね。
人間って、自分に都合のいい生き物だから。

「誰か一人が降りなきゃ船が沈む」ってなったときは、みんな自分から縁遠い「誰か」が降りればいいと思う。「罪人」が降りればいいと思う。
でも「誰か」や「罪人」は、名前を知れば「彼」という身近な存在になってしまう。
努力する権利すらない。居たい場所に居るだけの権利すらない。
運が悪いって罪なんですかね

私はこうやって若者に手をさしのべるおっさんに、「親」を垣間見る瞬間が好きです。

そんなわけで、私の担当美容師はどんな名作でもクソつまらなそうなあらすじにして紹介してくれる男です。
また彼の紹介映画見よう
フィリップ・リオレ監督は本作が初見。そのあと『灯台守の恋』を観て、こちらの印象が随分変わった。

純愛と社会問題と再生とが並行して流れるこの作品に、これまで鑑賞眼の焦点があわなかったのだけれど、『灯台』の光が少年の影を浮かび上がらせてくれた。

失われるべき幻影はふと現れ、静かに去ってゆく。

このことを、そっと映像にとどめたいだけなのではないだろうか。その幻影は、『灯台』では”時代”だった。こちらは”無垢”。

テーマそのものを描くのではなく、そのテーマが喪失されていくときに発する”残照”のようなものに何かを見出しているような気がする。

この監督にとっての"存在"とは、去っていくことである。"喪失"とは、やってくることである。WELCOME。
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