愛情の決算の作品情報・感想・評価

「愛情の決算」に投稿された感想・評価

2017年7月23日、神保町シアターにて鑑賞。

原節子と佐分利信と三船敏郎の愛情の絡み合いを描いた佐分利信監督作品。

物語の背景に「戦争」を引きずったメロドラマ。
戦死した戦友の妻(原節子)と結婚した夫(佐分利信)は、冒頭、妻から別れ話を持ち出される。そして、戦争中のフィリピンが描かれたりして時間が遡及して、それが時間系列順に描かれ、冒頭に戻るという上手い展開。

ただ、全体的に、物語がやはり重い(汗)

それにしても、原節子が不貞女性を演じるのはなかなか珍しい気がする。(思い出そうとすれば、あったかも知れないが…)

<映倫No.2102>
tokio

tokioの感想・評価

3.2
Rec.
❶17.07.28,神保町シアター/神保町シアター総選挙2017
521号

521号の感想・評価

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神保町シアターの環境、スタンダードのモノクロめっちゃ観やすくないですか。

めっちゃアメリカ映画っぽい。
たぶん演出の手法もそうだけど、三船敏郎と原節子っていう役者が映ると画面はそうなるのだろうか。

障子の内と外で物語を挟みこむのがうまい。
風呂桶からあがる尋常でない湯煙、いったいあれは。
キューカーの奥様は顔が二つのところ、原節子の視線の動きが演技的でよかった。

佐分利信による佐分利信の描き方が秀逸だった、妙な立体感があってキャラクターの立ち上がりがいい。
恐らく5本くらいしかない、原節子と三船敏郎の共演作。情熱的に不倫をする原節子もなかなか貴重。三船とのスローダンスとか実にありがたい。三船が出てるシーンのBGMがやたら黄金時代のハリウッドっぽい。
戦場にいる時と囲碁を打つ時以外は優柔不断な佐分利信が、原節子の離婚の申立をもみ消し、お風呂のホースを原節子に投げつけるDVがおぞましい。全体的に監督兼主演の佐分利信のごとく、鈍重でしんどい。

2017/7/23 神保町シアター
「開館10周年特別企画 神保町シアター総選挙2017」(原節子特集)
@神保町シアター
Binchos

Binchosの感想・評価

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なぜだろう、原節子の顔が大映しになるたびに、目頭が熱くなる。
たった数秒のカットのあいだに見せる表情が、あまりに多くを訴えかける。
解釈の暇もなく、感情を揺さぶられた。
鳥籠の隠喩は、ベタだけど素敵。

しかし、ストーリーの内容量に比して尺がやや長い。いちばん大事なシーンで睡魔に襲われた…

若い頃の八千草薫がかわゆい。
ムチコ

ムチコの感想・評価

3.2
キューカー「奥様は顔が二つ」の広告を見て目を伏せる原節子。

監督佐分利信の術中に嵌り、俳優佐分利信のしんねりした態度に終始イライラしたぁ
戦争後遺症としか思えないくらい事なかれ主義の佐分利信。戦地ではそれなりに威厳があったものの帰還後は融通の利かない無能社員で鼻つまみ。拾った若い同僚女性のハンカチを隠しておどけてみせたあげくコケるシーンは監督兼任だからこそ出来た間抜けな一幕。

そんな佐分利信を戦争未亡人・原節子に当てがった戦友たちはひどい。おまけに彼らは佐分利信の部下だ。その中の一人、三船敏郎は原節子に手を出す。だったらなんでお前が最初から結婚しないのか。その理由があったのに私が見逃したのか。

よく喋るやつが犯人の法則通りに三船と逢いびき後の原節子がメチャクチャ饒舌になったり、原節子が籠に飼われた鳥を自分とダブらせて逃がしてしまうというどうしようもない演出だってあるものの、死んだ顔をしながらハイヒールを磨く佐分利信を見つけてしまった原節子のおののく表情など狙いが分かりにくい演出も多々あって独特の作品に仕上がっていた。

原節子と三船敏郎の二人のシーンは、バタ臭さではなくハリウッド映画みたいな風格があって、さすが世界の三船だなと思った。

原節子と同じフレームに出てきた藤間紫におっ!と思ったけど、全く印象に残らない役でガッカリ。藤間紫の無駄遣いはちょっと許せないですよね。

ラスト、原節子と賀原夏子が電車内でばったり会った時の原節子の無表情、そして賀原夏子の何かを瞬時に察したような表情が最高だった。

戦友たちのその後の人生もいろいろ。製作された1956年はまだまだ戦後だったことがよくわかる。
toro

toroの感想・評価

4.5
ひらひらと舞うハンカチと男

團伊玖磨によるハープのアルペジオは、三船敏郎が原節子にささやく愛の言葉をそっと包み込み、観客の耳から遠ざけてしまう。

八千草薫・小林桂樹・三船敏郎・原節子が恐るべき視線を交わし合い、レコード・ラジオ・卓球・軍歌といった音の軍団がひといきに画面上を暴れ回る。
佐分利信はこの世界のどこにも属しておらず、ただ静かなコキュの渋面をじっと鉄兜に向けている。
八千草薫って、今も可愛いのが (こんな頃から可愛いので!)オバサンになってもお婆さんになっても可愛い訳だと妙に納得
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