鮮烈に頭に残る風景そのもの、そして土地の歴史が言葉を用いずとも映像で語っていくことで、ドキュメンタリーでもフィクションでもないスピリチュアルで奥行きのある空間が生まれる。読み解くための映画ではなく時…
>>続きを読むストローブ・ユイレ的。パウロ・ローシャ的。ジョン・フォード的ビクトル・エリセ的駅。屋内に座っている何人もの住民を長回しで映す。羊。網にかかった魚。旅立つ父を時々手を振り別れを惜しむ少女の長い影。炎。…
>>続きを読むペドロコスタの作品を観るにあたっては補助線になる作品。特に『溶岩の家』や『骨』への影響を強く感じた。これらの作品の方がずっと乾いていて、鑑賞体験の質感は全然違うけど。
トラスオスモンテスの人たちの…
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ポルトガル北東部の山岳地帯トラス・オス・モンテス地方、革命直後の時代、隔絶された厳しい辺境の農村社会の生活・文化・歴史を、言葉の層と時空を超えた映像を介して描く。記録的詩的映像作品。
子どもの世界、…
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「現在の話は死人の記憶となる」
絵画みたいなうつくしいカットばかりで、みとれながら画面をみていた。ところどころうとうとしてしまったのだけれど、いつ目覚めてもすてきな画がスクリーンにあって安心した。…
あの人たちは誰なのか、どこから来たのか。幻想世界の住人のようでありながら、彼らはほんとうは誰にでもなりえて、どこにもいる普遍の存在かもしれない。
埃っぽい寒村、未来の子孫と出くわす少年、父を見送る少…