登場人物の多さに辟易する前半ですが、狩りに出かける頃になるとそれにも慣れてきて、そのわちゃわちゃ感が心地よいですね。カメラがそれを追いかけるのでめまぐるしく回されるのですが、あるシーンなんかはそれを…
>>続きを読む1939年作(20年後に完全版)。監督、ジャン・ルノワール。衣装、ココ・シャネル。
舞台はフランスの上流階級。侯爵とその夫人にはそれぞれ愛人がいて、彼らの屋敷に勤める小間使いも森番の夫がある身なが…
すべては嘘なのだ。政府も、映画も。
しかし、すべて嘘であるならば、すべてが本当であるともいえる。軽薄に見える登場人物たちの感情のゆらぎは、すべてほんとうのものなのだ。浮気なのでも狡猾なのでもない。
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退廃した貴族の姿を、使用人たちの視点で滑稽に対比させ、そのゲーム感覚の恋愛事情を辛辣に風刺したブラックユーモアの傑作。広大な屋敷のパンフォーカスされた長廊下の直線的な奥行きで繰り広げられる寸劇、ドア…
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